歴史都市・台南でもプライドパレード開催です!
台北から高鐵(台湾新幹線)に乗って南へ向かうこと、約1時間半。台湾南部の都市・台南で、12/26(土)LGBTプライドが開催されました!
今年は台中と台北、2つの都市からプライドパレードをレポートしましたが、ここ台南で2015年の締めくくりです。今日は「台湾の京都」とも呼ばれる歴史都市・台南から、2015年最後のLGBTプライドの様子をお伝えします!
愛あるところに虹もあり!
台北・台中・高雄など、1年を通して台湾各地で催されているLGBTプライドですが、実は台南では今回が初めて。「彩虹台南遊行」と名付けられた、第一回台南LGBTプライドのテーマは「有愛就是彩虹」です。日本語にすれば「愛あるところ虹はあり」というところでしょうか。
彩虹台南遊行以「有愛就是彩虹」為主軸,
提倡平等自由、分享關愛;異同打造和諧城市,
用關懷及溫暖看見彼此,
一同支持並推動多元成家法案—婚姻平權,伴侶制度,家屬制度三項草案的促成。
via : 彩虹台南遊行 Facebook公式イベントページ
今回の台南LGBTプライドは「有愛就是彩虹(愛あるところに虹はあり)」をテーマとしました。
「自由」と「平等」、すみずみにまで行きわたる「愛」をもって、異性愛者も同性愛者も共に調和しあい、
「関心」と「温もり」の目をもって、お互いを思いやれるような、そんな街づくりを提案していきましょう。
そして、みなさんと共に「多元成家法案(多様な家庭のあり方を認める法案)」—「婚姻の平等」、「パートナーシップ制度」、「家族制度」の3つの草案の支持と、より一層の推進を訴えて参りたいと思います。
訳 : Kazuki Mae
2015年に入り、台湾では台北・台中・高雄の三都市で「同性パートナー条例」が実施されていますが、台南では未だ実現していません。今回のパレードでは、台南での「同性パートナー条例」実施の呼びかけも主要な目的の一つに掲げられています。
ルートは、台南の中心部をぐるりと一周する約5kmのコース。3時間をかけて市民に支持と理解を訴えながら、台南の街をめぐります。
署名、お願いします!
集合場所となったのはアートスペース「能盛與工廠」前。台南では「反核パレード」を主催した団体としてよく知られており、「LGBTの権利」に焦点を当て企画したのが、今回のパレード「彩虹台南遊行」です。
参加者が手に持つ丸いプラカードは、主催者側から配布されたもの。
「自由戀愛 多元成家(自由な恋愛と、多様な家庭を!)」
「我的家人也支持我(私の家族も支持してくれています!)」
「看見同志在家鄉(故郷でも同志(LGBT)への関心を!)」
など、参加者自身が伝えたいメッセージを自由に持ち歩けるようにと準備されたものです。
手書き風のかわいいイラストステッカーも配られていました。
他にも、プチレインボーのぼりやポストカードなど、「彩虹台南遊行」オリジナルグッズがたくさん!「手作り感」いっぱいの感じがGOODです。
参加者はおよそ2,000人。初めての開催ながら、これだけ多くの人々が集結したことからも、今回のパレードへの注目度の高さがうかがえます。
会場では、台南での「同性パートナーシップ条例」実現のため署名活動も。
「署名お願いします!」
と声をかけられると、ほぼ全ての参加者が快く応じていました。パレードでは参加者のみならず、沿道に集まった支持者たちにも署名をお願いしてまわっていきます。
立ち上がる女性たち。
時刻は午後2時、いざ、パレード開始です!
にじいろにペイントされたド派手なパレードカーに続いて、2,000人の大行列が街へと繰り出していきます。
パレードカーの側面にもしっかりと「我要連署(署名お願いします)!」の文字が。これだけ目立てば、署名もたっぷり集まりそうです。
「署名隊」も準備万端!手づくりの署名ボードを背負って、街じゅうを駆け回ります。
台南のパレードの特徴は、女性がとにかく元気!台北・台中のパレードと比べても、女性参加者の比率が圧倒的に高いのです。
太鼓を演奏しながら歩く女性パフォーマーたち。
パレードカーから演説する女性活動家。
沿道に向かってメッセージを伝える女性の牧師さん。ウーマンパワー全開です!
台湾南部の女性が「強い」からなのか、はたまた南部の男性がまだまだ「保守的」だからなのか、理由は定かではありません。
「想い」で勝負!
太陽の光が一段と鋭い熱帯ならではの気候にも負けないくらい、台南の人々の「想い」はアツい!こんなにもメッセージボードいっぱいのプライドパレードは、台北でも見られないかもしれません。
「開放註記(パートナー条例の実現を!)」
「結婚,不分異同 還我婚姻權(結婚に異性も同性も関係ない、婚姻の権利を返せ!)」
「有愛不分你(妳)(愛に你(男性の二人称)も妳(女性の二人称)も関係ない!)」
「擁抱♥(にじいろな愛を!)」
「林北要結婚(オレは結婚してぇ!)」
「老娘要結婚(あたしも結婚したいのっ!)」
それぞれ心のメッセージを掲げながら、台南の街を突き進んでいきます。
言葉なしでも、伝わる想い。
今日ばかりは、台南一の有名スポット真っ赤な「孔廟」もすっかりにじいろに染まります。
観光客がひっきりなしに行き交う、パレード最後の大通り「海安路」もこのとおり。2,000人のにじいろな大行列ですっかり埋めつくされました!
パレードもおしまいに差し掛かると、あちらこちらで手をつなぎ始めるカップルたち。
言葉なしでも伝わる、これこそが最高のメッセージ。
「誰もがありのままに、自由に街を歩ける日が来ますように。」
そんな台南になることを願いながら、初の台南LGBTプライドは大成功のうちに幕を下ろしました。
2016年も開催なるか?「彩虹台南遊行」に注目です!
今日は、台湾の歴史都市・台南より「彩虹台南遊行(台南LGBTプライド)」レポートをお届けしました!
すでに、来年2016年での開催も期待されている台南LGBTプライド。次回は「同性パートナーシップ」実現というプレゼント付きで、今年以上にパワーアップした姿を見てみたいところですね!
台南へは、台北から高鐵(台湾新幹線)で1時間30分。2016年はぜひ、ご自身の目でにじいろに染まる古都・台南を見てみませんか?
彩虹台南遊行
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