LGBTをカミングアウトして、やられたサイテーな反応

lgbt comeout response

仲の良かった職場の同期

わたしが初めてカミングアウトした相手は、職場の同期の女の子でした。人懐っこくて明るい彼女なら受け入れてくれるだろう、という独りよがりからでした。わたし達は食べ物や音楽の趣味が合って、楽しい時間をたくさん過ごしました。彼女には当時付き合っている彼氏がいて、その相談を受けたりしました。同期というより友達に近い存在でした。けれど、「あなたは彼氏いないの?」という質問には正直に答えることが出来ないでいました。

理解されなかった私のカムアウト

ある日、思い切って彼女に「実はわたしは女の子が好きなんだよね」と打ち明けました。彼女は「え!?まじで!」と驚いた後、目の下を膨らませながら「(女の子が好きって)どういうこと!?」「レズってこと?」とわたしに尋ねてきました。(どうもこうも、あなたが彼氏を好きなように、わたしも女性が好きなんだよ・・・)と説明しようとしました。けれど、わたしを理解するためにその質問をしているようには思えませんでした。彼女は見たこともない動物にでも出会ったかのように、はしゃいでいました。言わなきゃよかったな、とわたしは既に後悔し始めていました。

「わたしとか(恋愛対象として見るのは)やめてね~」

笑いながら彼女にそう言われ、肩をポンと叩かれた瞬間、わたしの中の小さな期待が崩れていったのでした。それは砂時計の砂が落ちていくように、音もなく心の底へ沈んでいきました。言って欲しかったのでしょう。「同性を好きでも関係ない。みんな仲間だから」と。次の日から、彼女はわたしと距離をおくようになりました。無視されたり、職場の人に言いふらされたり、そんなことはありませんでしたが、一緒にお昼を食べたり休日に遊びに行くことはなくなりました。カミングアウトしなければ、親友になれたかもしれません。わたしは正直に自分のことを話しただけで、弁解する必要もなかったので、彼女の行動を責めようとは思いませんでした。残念でしたが、自分の望み通りにならないこともあるということを知りました。

その後彼女は結婚退職し、わたしは勤めて現在6年目になりますが、自分がレズビアンであることは未だその人以外に職場で公表していません。しかし、カミングアウトしていないからといって自分を偽っているわけではありません。いずれ、話したいと思った時に話すつもりです。

カムアウトされた時の正しい反応

ある日、あなたの身近にいる人・・・親、子供、友達、仕事仲間が、あなたに「わたし(僕)は同性愛者です」と打ち明けてきたら。あなたはどう思いますか。それが、あなたの全く知らないその人のもう1つの顔であっても。あなたは、受け入れることができますか。多くの人は、きっと自分と違う人を受け入れることは簡単ではないでしょう。

その人があなたにとって少なくとも迷惑をかけたり害をもたらすような人物ではないのなら、まずはその人の勇気を受け止めてあげて下さい。そして、時間がかかってもいいので話を聞いてあげて下さい。同性愛者がカミングアウトする上で懸念することは「相手にどう思われるか」ということです。本当の自分を受け入れてもらえず、相手との関係がこれまでと変わってしまうことを何より恐れているのです。ぜひ、その勇気を全身で受け止めてあげてください。

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1 個のコメント

  • これはカムアウトの相手を間違えたというよりは、カムアウトの段階をていねいに踏まずにいきなり飛び込んで失敗したケースですね。

    大切で重要なことを伝えるには、相手にも心の準備が必要です。そのためには、信頼関係を築いておかないと、一方通行になりがちです。カムアウト以外でも、仕事でも重要な話とか、相手の恋愛でも深刻な内容とか、重めのことでも話し合える間柄になってから、カムアウトするというのがいいのではないでしょうか。

    そういった大切なことを共有できる友人関係でもないのに、「カミングアウトする勇気を受け止めてあげてください」というのは欲張りすぎです。

    立場を逆にして考えてみましょう。「好きな人がいるけれど既婚者なんだ」「自分は不治の病で余命があと半年なんだ」「上司にひどいセクハラを受けているんだ」など、いろいろと重いことを相談されたとき、「ただ同期でちょっと仲が良い」くらいの間柄で、真剣に話を聞いて優しい助言をしてあげられるでしょうか?

    カムアウトも大事。でもそれ以上に友情を大切に育むことが大事です。素敵な友人ができますようお祈りしています。

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