元女性?! オニイ?! 新ジャンルアイドルSECRET GUYZって知ってる??
2016年の東京レインボープライドでステージパフォーマンスを見たことがある人もいるかもしれません。
最新シングルはオリコンウィークリー7位を獲得!!
ライブは毎回黄色い声援が飛び交うFtMアイドル、それがSECRET GUYZです。
SECRET GUYZの普段見れない一面にせまるコラムがスタート!
アイドル界に「オニイ」ジャンルを浸透すべく奮闘中な彼ら。
王子様のような容姿に熱狂的な女性ファンが急増中!
毎日更新されるブログではかっこいい一面やかわいい一面が満載です。
Letibee LIFEでは、そんな彼らのトランスジェンダーとして体験やLGBTについて語る連載コラムがスタートしました!
意外な事実や、裏話なども読めるかも?!
今週の担当はなんとマネージャー岡本さん参戦!
FtMアイドルのジャーマネがMtFなんです。
はじめまして。
スターダストプロモーションの岡本と申します。
SECRET GUYZというFtMアイドルユニットのマネージャーをしています。
僭越ながら私もコラムを書かせていただくことになりました。
コラムを書かせていただく最大の理由は私もMtFであるということです。
私の人生を振り返りながら、すこしでもSECRET GUYZの活動を理解していただければ幸いです。
性別の前に、人として一人前になりたかった。
小学生の時から私の性自認は女性でした。
しかしそのころは、自分にはいつか生理がくると思っていたとか、自分自身を切り落とそうとしたりとか、そういった経験は私にはありません。
小さい頃から私は幸せでした。
決して不幸ではなかった。
両親は私の生き方にただの一度も反対しませんでしたし、私の望むものすべてを与えてくれました。
万に一つでも私が性のことで責められることがあれば、真っ先にかばってくれましたし、
色々複雑な思いもあっただろうけれど、それを私には微塵も見せずに、男であろうが女であろうが、「子を愛する親の姿勢」を決して崩しませんでした。
そんな両親が私に伝え続けた言葉は
「あなたは人の3倍努力しなければ認めてもらえない」
でした。
その言葉をもとに勉強もスポーツもトップでなければと、がむしゃらに努力しました。
当時の私が持っていたのは「一人前でなければならない」という考えでした。性のことよりもむしろ、強く生き、人生で成功を掴む事を考えて生きていました。
(ということで学校ではヒエラルキーのトップに君臨することが出来ました。今思うとかなりのいじめっ子だったのかもしれません。先生からは扇動家と言われたこともありましたし、将来宗教を始めそうと手紙に書かれたこともあります。まっとうな大人になれてよかったです。)
女子力高いって嬉しいですか?
大人になるということ
大人になると子どもの時はできていたはずのことができなくなっていたりしますよね。跳び箱とか、竹馬とか。
私も大人になって失ったものがあるのです。
幼少期からの私は、自分で言うのも恐縮ですが、結構モテていました。
先日も同窓会で
「高校時代の結衣は好きだった」
「3年前が一番良かった」
など罵詈雑言が……
考えてみたのですが3年前と言ったらスターダストに入社した年です。
私はスターダストにモテを捧げたのですね……
ただの老い? という疑念は残りますが、体重も30キロ太ったし、花の命は短く、諸行無常です。
痩せればあの日に帰れるでしょうか……
そんなあの日の私がモテるために手にしたものに「ヌーブラ」があります。
現在は女性ホルモンの影響でかなり豊満になりましたが、18歳~20歳くらいまではほとんど胸はありませんでした。
母親からは「甘食」と言われていた、寝ると消える幻の丘です。
その当時の私を救ったのは「ヌーブラ」でした。
感触も素晴らしく、難点で汗はがれやすいところくらいでした。
現在も心のよりどころとしてクローゼットに眠っております。
あの頃、胸がないというコンプレックスを見事に克服してくれたのはヌーブラでした。
ヌーブラを装着しながら、「男性の巨乳信仰はおかしい!!!」
と声高に言っていた若さがまぶしい……
そんなヌーブラでした。
さて、ヌーブラの思い出話はこの辺にして。
「女子力高いですよね~」ってよく聞きますよね。
「女子力」
実はこれは私が言われたくない言葉ベスト3に入る言葉です。
よく「女子力高いですよね~」「女子力見習わなきゃ」というようなことを言われるのですが、それは「元男性の割には…」という言葉が枕詞にあるような気持ちになるのです。
たぶん皆様そんなお気持ちはなく。純粋に良かれと思って言って下さっていることは承知の助。
でもこんな私にも僻み根性があるのですね。
ただわたくしは本当に女子力はないのです。
なぜなら私が女性になって努めていることは「男らしく」あることだからです。
いわゆるストレートの生まれながらの女性であれば、いかに男らしくしようとも男に間違われることはないでしょう。
私が目指しているのは、まさに「男らしい」女性なのです。
女性から憧れられるような「カッコイイ」女性であり、決して元男性であることを隠さない、それでも、「紛れもなく女性である」と認識される女性なのです。
あの男らしい女友達のように
ひさびさに帰省した高知ではとても大切な人の結婚式でした。
彼女はまさに男らしい女性を体現している人でした。
植物園での挙式では私は蜂に刺され大騒ぎをしましたが、
彼女は私に
「せっかく女になったんだからもっとおしとやかにしなさい!今日は男捕まえるチャンスでしょ!」
と冗談を言いながら背中をさすってくれました。
私は鼻の奥がつんとして、頷くしか出来ませんでした。
初めて出逢ったのは高校1年生。
だけど、その瞬間から今日まで、一日も欠かさずに思っているよ。
明日もきっと思うだろう
あなたのように、私もなりたい、と。
SECRET GUYZのコラムは毎週更新予定!
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