初心者ゲイのための今さら聞けないゲイバー入門・基礎編

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ゲイバーに行ってみたい!
でも、どんなところなのかわからなくてちょっと怖い、不安。

年齢は関係なく未経験の時は、誰だってそんな気持ちを抱くものです。
でも、ゲイバーは怖いところでありません。
せっかく行きたいという気持ちがあるなら、体験してみなきゃ!

ということで、この記事はゲイバー未経験の初心者ゲイに贈る、ゲイバーを楽しむための入門ガイド基礎編。
これさえ読めば、ゲイバーなんて怖くなくなること確実です!

※この記事は、初心者ゲイのためのゲイバー入門です。
ゲイバーに興味がある女性は、こちらをご参照ください。

【新宿2丁目】女子ゲイバー入門〜2丁目の達人ゲイがこっそり教える、女子がゲイバーで好かれるための3つのヒント【ゲイバー】

① ゲイバーの基礎知識「ゲイバーって、どんなところ?」 
② ゲイバーの価格設定「料金はいくらくらいかかるの?」
③ ゲイバー攻略ガイド「飲みに行くなら、いつがいい?」

ゲイバーの基礎知識「ゲイバーって、どんなところ?」

ゲイバーとは、基本的にはゲイのマスターやスタッフがいる店です(一部、例外もあります)。
しかし、対象とするお客さんには違いがあります。
大きく次の三種類に分けることができます。

A) MEN ONLY・・・基本、対象とするお客さんはゲイのみ
B) MIXバー・・・対象とするお客さんはゲイと、それ以外の男女
C) 観光バー・・・対象とするお客さんはストレートの男女

この記事では、A) MEN ONLYのゲイバーについて語っていきますが、その前にB)C)について簡単にご説明します。

B) MIXバー
MIXバーには、都会型と地方都市型の二種類あります。

都会型は、新宿2丁目や大阪、札幌などゲイバーの軒数が多いエリアにあります。
ゲイと、ゲイバーならではの文化を楽しみたいゲイ以外のお客さんが混在することで、セクシュアリティの垣根を越えた交流が生まれることも少なくありません。
都会型のMIXバーに来店するゲイのお客さんの多くは、
MEN ONLYの店でゲイの人との交流を、
MIXバーではゲイ以外の人と交流を楽しむ、
というようにゲイバーの選択肢が多い分、店のタイプによって楽しみ方を使い分けているようです。

地方都市型は、ゲイバーが1軒しかない地域に見られるタイプです。
その地域に住んでいるゲイの人数が少なく、ゲイのみを対象にすると経営が成り立たないので、ストレートの男女のお客さんも受け入れている場合が多いです。
しかし、地域唯一のゲイバーでもあるので、集まってくるゲイのお客さんにとっては大切なコミュニティとしての側面も持ち合わせています。

C) 観光バー
観光バーは、古くからあるタイプの店で、ゲイのマスターやスタッフがストレートのお客さんをもてなすお店です。
お客さんの中でゲイが占める割合は非常に低い場合が多いです。
料金システムも、一般的なゲイバー、MIXバーに比べると高めの設定であるのが一般的です。

ということで、ここからはこの記事のテーマであるA) MEN ONLYのゲイバーについてご説明していきます。

ゲイバーは大切なコミュニティである

まだインターネットも、スマホもなかった昭和の時代、ゲイバーはその地域に住むゲイにとって、出会いの場であり、友達が作れる場でもあり、絆が生まれるコミュニティでした。
今のようにカミングアウトする人はほとんどいなかったので、ストレート男性のふりをして社会生活を送っているゲイにとって、本当の自分に戻れる大切な場所でもありました。

ゲイ同士の出会いの場の中心がSNSやアプリに移ったとはいえ、ゲイバーは今でも絆が生まれるコミュニティであることに変わりはありません。

ゲイバーの多くは小規模なスナック形式

日本国内に1000軒前後あると思われる、ゲイだけを対象にしたゲイバーの多くは大規模なお店ではなく、いわゆるスナック形式の店舗です。
スナックとは「カウンター越しに接客する飲食店」と言われています。
日本のゲイバーは、カウンターのみか、もしくはカウンターに加えてボックスと呼ばれるテーブル席が何点か設置されているという小規模な店舗が多いです。

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② ゲイバーの価格設定「料金はいくらくらいかかるの?」

ゲイバーに行ったことがない人は
「一体、どのくらいの料金がかかるのだろう?」
と心配になってしまうのも当然だと思います。

30数年前に僕が初めてゲイバーに行った時もどれくらいかかるのか不安で、5万円くらいを財布に入れて向かったものでした。
でも、いざバーに入ってみるとそんなに高いわけではないことが分かり、安心できました。

一般的ゲイバーの料金システム

ほとんどの日本のゲイバーの料金システムは、後払いです。(一部ではキャッシュ・オン・デリバリーと言って、注文するごとに支払うシステムを採用している店もあります。)
詳細な金額はエリアや店によって異なりますが、大半の店は

チャージ(チャームという場合もある)+飲み物代

がかかるのが基本です。

チャージには「席料」簡単なおつまみ(スナック類、もしくはちょっとした料理)の料金が含まれています。
※キャッシュ・オン・デリバリーの店は、チャージはかからない場合が多いです。欧米や東南アジアのゲイバーはキャッシュ・オン・デリバリーが一般的です。

チャージや飲み物の料金を記した詳細なメニューがある店ならば、注文をする際に料金を確認できますが、中にはそのようなメニューがない場合もあります。
メニューがないと、お支払いの時に法外な料金を請求されるのではないだろうかと不安になるものです。
細かい料金設定はそのエリアや店によって違うので、一概には言えませんが、2杯飲み物を頼んで3000円前後(地域によってはもっと安価な店もあります)とイメージしておくといいでしょう。

ちなみに、あなたがお気に入りのゲイバーを見つけて、いつも飲むお酒のボトル・キープをした場合の料金システムは、基本的にこういう感じです。

1)新たにボトルを入れる時
ボトル代+セット料金
2)ボトルキープしているお酒を飲む時
セット料金のみ

セット料金には(チャージ)+(割もの=氷や水、炭酸、トニックウォーター、お茶類などボトルのお酒を飲むときに使用するもの)が含まれています。
※地域やお店によって異なりますが、セット料金は2000円前後に設定している店が多いです。
※ボトルの料金設定はお店によって異なります。店内のメニューを確認するか、メニューがない場合は店のスタッフさんに直接聞いてみてください。

日本全国のゲイのお客さんを対象にしたほとんどのゲイバーは、法外な料金を請求される心配をしないで安心して楽しむことができます。

これには理由があります。

ゲイバーはゲイにとって地元のスナックのようなもの

① ゲイバーって、どんなところ? でご説明したように、ゲイのお客さんを対象にしているゲイバーは、昔からゲイのためのコミュニティという側面を持っています。
会社や学校、家庭ではノンケのフリをして生きざるをえない人にとっては、隠さずに本当の気持ちを話したりできる場でもあるわけです。

一般の水商売に置き換えてみるなら、ゲイバーは特別な時に気合いを入れていくようなラウンジバーとか、接待のために使う銀座のクラブのようなものではなく、郊外の駅前にある地元の人が毎日のように通ってくる居酒屋やカラオケスナックのようなものです。地元の人が毎日のように通ってくる気楽な飲み屋さんは、そこで人同士の繋がりが生まれていくコミュニティにもなっていますよね。

ゲイだけを対象にしたゲイバーも同じです。
コミュニティという側面を持つからこそ、月に何回でも気楽に飲みに来られる金額設定になっています。

ゲイバーの強固なネットワーク

ゲイバーが料金の心配をしないで安心して飲める理由は他にもあります。
今のようにインターネットを当たり前のように使いこなす時代と違って、昭和の時代は個人の情報発信できる主要なツールは「口コミ」でした。当然ながら、情報伝達の速度は遅く、また情報が広まる範囲も限定的でした。
ところがその時代から、ゲイバーは横の繋がりがとても強かったために、情報伝達の速度が早く、日本中のゲイバーで情報が共有される傾向がありました。

これぞ、まさにコミュニティという感じがしますね。
そういうコミュニティの中で、法外な料金を請求するような荒っぽい商売をすると、その情報はあっという間に全国に知れ渡り、その店は敬遠されるようになります。

ゲイ以外のお客さんも対象にしているMIXバーや観光バーは、ゲイバーよりは高額な料金設定の店も少なくありませんが、店によっては「ゲイ料金(組合料金という言い方もされます)」を設定していて、ゲイだけは比較的安価で飲める場合もあります。

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③ ゲイバー攻略ガイド「飲みに行くなら、いつがいい?」

基礎的な知識がわかったら、いざ、ゲイバーに行ってみましょう。

行きたいゲイバーの探し方

最初に頭を悩ませるのは、どこに行けばいいのかという問題です。
どこにゲイバーがあるのか分からないという人も少なくないでしょう。
またなんとなく場所を知っていても、そこがどんな店なのか分からないとドアを開けづらいと思う方も少なくないでしょう。
ご説明したように、日本のゲイバーはスナック形式の小さな店が多いです。
それゆえに、ドアを開けてみたら全く場違いな感じだったというのはちょっと辛いですよね。

あなたのことをよく知っている友達に連れて行ってもらう、というのが一番いい方法なのですが、そういう友達がいない方にはSNSを活用しての店探しをオススメします。

ツイッターやインスタグラムをやっているのでしたら、あなたがフォローしているゲイの中で、あなたと好みが合いそうな人たちを探してそのアカウントを見てみましょう。
その人たちがフォローしている中にゲイバーがあれば、そこはあなたにとっても楽しめる店かもしれません。
ゲイバーのタイムラインを見ていくと、その店の雰囲気がなんとなく伝わってきます。
また店のマスターやスタッフの画像がアップされている場合もあります。
ドアを開けたらどんな人がいるのか、これを知るだけでもドアを開ける勇気が湧いてくるってものです。

初めてゲイバーに行くなら、いつがいい?

ゲイバーが混雑するのは、全国的に週末です。
一部のエリアを除くと、特に土曜日が混雑することが多いです。
混雑するということは、多くの人に会えるチャンスがあるわけです。
これは楽しそうですね。

でも、初めてのゲイバーに週末に行くのはオススメしません

週末のゲイバーには、友達同士で連れだって来る人が多いです。
それぞれで盛り上がっているグループに囲まれて一人でポツンといるのは決して楽しい時間ではないですよね。
また週末の賑わうゲイバーでは、店のスタッフさんたちも忙しいことが多くて、なかなかお客さんと会話できない状況も珍しくありません。
そうなると、初めて行った店で、店の人と会話することもなく、ただ一人ぼっちで時間を過ごすことになりかねません。
これでは、勇気を出してゲイバーに行ったのに、結局楽しめないで終わってしまいます。

初めてゲイバーに行くなら、平日がオススメ

平日のゲイバーは、週末に比べると静かで、ゆっくり話ができる雰囲気の店が多いです。初めて飲みに行っても、店の人と会話できるチャンスがあるのです。
不躾に個人情報(本名とか仕事とか住所とか)を聞いてくるような店の人は、まずいませんから、店のマスターやスタッフさんに聞かれたことは隠さずに答えた方がいいと思います。

例えば
「どこでこのお店のことを知ったの?」
「どんなタイプが好きなの?」
「どんな感じの店で飲むのが好き?」
とか。
店のマスターやスタッフさんも、初めていらしたお客さんに対しては全くの手探り状態なわけです。
でもそこはサービス業、せっかく来てくれた人に楽しんでもらいたいという気持ちを抱いている人が多いです。
色々と質問をしてくるのは、楽しんでもらえるためのヒントを探すため。
初めてだと緊張したり、照れたりしてなかなか話しづらいと思いますが、聞かれたことにはなるべくはっきりと答えて、会話を膨らませることをオススメします。

少しでも話をすることで店の人にあなたの印象が残ると、次に店を訪ねた時にはもっとスムーズに会話が弾んで楽しくなること確実です。

また、平日は仕事帰りに一人で来店するお客さんも多いです。
その店の雰囲気にもよりますが、お店の人と一人で来店されたお客さんたちとが一緒になって話が盛り上がることも珍しくありません。
もしそんな状況で楽しく会話ができたら、店の人だけじゃなくお客さんの知り合いもできるわけです。

初めて行った店が楽しいと感じたならば、平日を狙って何度か通ってみるのがいいでしょう。
日によってスタッフさんが違う場合もあるし、来ているお客さんも違うので、別の雰囲気を楽しむことができるし、新たな知り合いができるチャンスにもなります。

遠慮せずに他の店を紹介してもらう

もし初めて行った店が、ちょっと自分の考えていた雰囲気と違うと思ったら、店の人に自分が行ってみたい店の雰囲気を伝えて、知っている店を紹介してもらうのもいいかもしれません。
② ゲイバーの価格設定「料金はいくらくらいかかるの?」で触れたように、ゲイバーは横のつながりがとても強いのです。
ですから、店の人があなたの希望に合う店を知っている可能性は高いです。
またお店同士でお客さんを紹介するということは当たり前のように行われているので、遠慮せずに店の人に頼んでみることをオススメします。

居心地のいい店を見つけられたら、平日に何度か通って、店の人や雰囲気に馴染み、お客さんの知り合いを増やしていきましょう。
そうやって店に慣れて来たら、混雑する週末、特に土曜日に挑戦してみましょう。
平日とは雰囲気が違うので戸惑うかもしれませんが、それも新鮮な楽しみに変わるはずです。

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ゲイバーに行ってみる勇気が湧いてきましたか?
知らない場所を覗いてみたり、いろいろな人と出会うのは、あなたのゲイライフを広げることに繋がります。
ちょっとだけ頑張ってゲイバーの扉を開けてみたら、新たな世界と出会えるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

READ  「LGBT差別禁止法って意味あるの?」専門家に直接聞いてみた【後編】

 

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

いたる

LGBTに関する様々な情報、トピック、人を、深く掘り下げたり、体験したり、直接会って話を聞いたりしてきちんと理解し、それを誰もが分かる平易な言葉で広く伝えることが自分の使命と自認している51歳、大分県別府市出身。LGBT関連のバー/飲食店情報を網羅する「jgcm/agcm」プロデューサー。ゲイ雑誌「月刊G-men」元編集長。現在、毎週火曜日に新宿2丁目の「A Day In The Life」(新宿区新宿2-13-16 藤井ビル 203 )にてセクシャリティ・フリーのゲイバー「いたるの部屋」を営業中。 Twitterアカウント @itaru1964