【新宿2丁目】女子ゲイバー入門〜2丁目の達人ゲイがこっそり教える、女子がゲイバーで好かれるための3つのヒント【ゲイバー】

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女子のみなさん。新宿二丁目に遊びに行ったこと、ありますか?

最近は性別、セクシュアリティ問わずにカジュアルに楽しめるゲイバーがたくさんあるので、経験あるよ、という人も少なくないでしょうね。まだ未体験だけど興味津々、なんて人も多いかもしれません。

色々な人が気軽に遊びに来て街が賑わうのは、ゲイバーにとってもいいことなんだけど、カジュアルになった分ちょっとお行儀の悪い子も増えていて、店のスタッフやゲイ客の中には内心快く思ってない人もいるみたい。
せっかくお金と時間を使うんだったら、「困ったお客さん」と思われるより「いいお客さん」と思われた方が楽しいに決まってますよね。

そこで、女子がゲイバーで「いいお客さん」だと思われる為に知っておきたいポイントを、3つのテーマに分けてご紹介します。またそれぞれのテーマで「いい飲み方(GOOD)」「ダメな飲み方(BAD)」のパターンも挙げますので、ぜひ貴女がどっちのパターンで今まで飲んでいたのか考えてみてください。

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※なお、これはあくまで僕が30年間二丁目で遊び、最近は週に一回ノンケ男女も入るゲイバーで働きながら感じていることなので、すべてのゲイバーで同じように考えられている、という訳ではないってことは頭に入れておいてください。あくまで参考のひとつにしてもらえたら幸いです。

1)主役になろう、とは考えない

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若い女子である。
一般の世界では、これはある意味最強のアイテム。(容姿によっての個人差は当然ありますが)様々な世代のノンケ男子たちからは無条件にチヤホヤされる資格をもっていると言っても過言ではないでしょう。

でもゲイバーでは違います。

ゲイのスタッフやお客さんがチヤホヤしたいのは、いつも貴女をチヤホヤしてくれる男子たちなのです。つまりゲイバーにおいて女子は「その他大勢の脇役の1人」に過ぎないのです。この状況を理解しているかどうかで、貴女の立ち振る舞いは自然と変わってくる筈です。

□GOOD□

ゲイバー遊びが慣れている賢い女子は、ここを良く理解しています。そういう彼女たちは「ゲイと同じ観点で男をチヤホヤする」というスタンスを選びます。

ノンケの一般男子にとって「チヤホヤされる」経験など、まず縁のないこと。そんな男子がゲイ&女子からチヤホヤされれば、舞い上がること必至。気持ちよくなった男子が、しっかりお金を使ってくれれば店の人も大満足。

つまり貴女は、店のスタッフからすると「売上に協力してくれた最高のお客さん」なのです。それ以降、貴女の扱いが良くなることは確実ですよ。

■ BAD■

ゲイバーのノリに慣れていない女子は、脇役に回ることを受け入れられません。そんな彼女たちは、自分が無視されノンケ男子がチヤホヤされる状況が許せません。その場の空気を読まず、しゃしゃり出て来てしまいます。

ノンケ男子をチヤホヤすることを楽しんでいた店のスタッフやゲイ客からすると、貴女は「場を乱すウザいノイズ」にすぎません。空気を読まない面倒な客、そんな風に認識された貴女がどのように扱われるか、分かりますよね?

2)イジられることを喜ぶ

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ゲイバーにおいて若い女子は「その他大勢の脇役の1人」と言いましたが、大きな役を振られることもあります。

それはボケ役です。

普通の飲み屋ではチヤホヤされる女子が、ゲイから突っ込みまくられ笑いの対象にされる。そんな逆転劇の面白さを理解して受け入れるか? それとも傷ついて拒絶するか?

どんなに綺麗な若い女子だとしても、ゲイバーにおいての呼称は「ブス」か「マ○コ(←女性器の呼称の一つ)」だと覚悟しておいてください。これはイジメではなく洗礼であり、またある種の愛情の証でもあるのです。店のスタッフは、貴女がゲイバーを楽しめる人なのかを見極めようとしているのです。

□GOOD□

ボケ役を楽しめる女子は、初めての店でいきなり「ブス」呼ばわりされても、笑いながら

「なによ」
「うるさいわね」
「アンタには言われたくない!」

などと軽く流すことができます。そんな女子は「自分の立場が分かってる女」として認識されます。

ゲイは「自分の立場が分かってる女」が大好きなのです。

貴女は店のスタッフやゲイ客と一歩踏み込んだ会話ができるようになるでしょう。貴女がゲイにとって一緒にいて楽しい存在になれたなら、ゲイの友だちができたり、相談にのってくれるゲイの姉貴分ができるかもしれません。

■ BAD■

自分がボケ役として扱われることを受け入れられない女子は挨拶代わりの「ブス」呼ばわりにも、一々大げさに傷ついていることを周囲にアピールします。そんな女子は「ゲイバーのノリが分かってない女」として認識されます。

ゲイは「ゲイバーのノリが分かってない女」が大嫌い。

ゲイ客はもちろんのこと、店のスタッフにとって貴女は扱いの難しい面倒な女性客

内心「チヤホヤされたいならゲイバーに来るなよ!」と迷惑がられるだけの貴女は、誰からも歓迎されない存在になってしまいます。

3)コスパにこだわりすぎない

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ゲイバーの価格は比較的安価に設定されています。それは、ゲイバーはもともとゲイ客だけを対象にしていたからです。

どこでも楽しめる店があるノンケの皆さんと違って、ゲイであることを隠さずに飲んで話ができ、友達や恋人との出会うことができる場はとても限られています。昔からそういう場であったゲイバーは、言うなれば会員制サロンのようなもの。常連になってしょっちゅう通いやすいように、ゲイバーの料金は安めに設定されているのです。

そういう背景があるので、ゲイじゃない人が入れるゲイバーも、比較的安価な店が多いのです。貴女が知らないゲイの世界を覗き見ることができるうえに、料金は安くて普通のバーよりも店のスタッフとの会話も楽しめる。こんな楽しい空間はないですよね。

……、でも考えてほしいことがあります。

たとえばゲイバーがたくさん集まっている新宿2丁目は、都心の一等地です。家賃が決して安くないってことは、誰だって分かりますよね。そして水商売ですから、働くスタッフの人件費だって決して安くはないです。さらに諸々の経費を合わせたら、そんなに安い価格で経営が成り立つでしょうか?

たとえば一般の店ではよく「レディース料金」などのサービスが設定されていますよね。その恩恵にあずかっている女子の皆さんも多いでしょう。なぜこういうサービスがあるかというと、女子には安い料金で多く集まってもらい賑やかになることで注目される宣伝効果を狙っているわけです。つまり、女子には安くして、男子からしっかり料金を払ってもらうわけです。

ゲイバーにおいては、一般の女子は「ゲイ」であり、男子は「ノンケ男女」なのです。ですから、多くのゲイバーでは「レディース料金」の代わりに「ゲイ料金(組合料金)」など、ゲイ客はノンケ料金よりも安く設定されています。

つまり、ゲイバーにおいてノンケ男女に期待されていることは、しっかり料金を払ってくれることなのです。そこを理解しているか、いないかで、貴女の飲み方は大きく変わって来ます。

□GOOD□

今のようにカジュアルにノンケ男女がゲイバーに行けなかった昭和の頃は、新宿二丁目のゲイバーに遊びに来るノンケ男女は「訳知り客」と呼ばれていました。これはゲイバーの由来や、どういう場所かを理解しているお客さんという意味です。

つまり「ゲイバーは自分たちのホームではなく、アウェーで遊ばせてもらっているのだから、ケチケチせずにお金を使わなければならない」ということを理解していたのです。

「訳知り客」は夜の世界で遊び慣れた大人が多く、実に粋な飲み方を知っていました。少々派手に遊んだとしても、銀座や六本木に比べれば二丁目は遥かに安いのですから、豪気にお金を使う方が大半でした。

でも若い女子は使えるお金は限られていますから、かつての「訳知り客」のような飲み方はできません。それは店の側でも分かっています。

女子に期待されているのは、
1)主役になろう、とは考えない
2)イジられることを喜ぶ
ということを理解して、他のお客さんとも楽しく過ごしてくれる
ことです。

ゲイのスタッフやゲイ客と女子が楽しく過ごしていれば、そこに同席した男子も楽しくないはずはありません。女子の前ではカッコつけたい男子がたくさん飲んで、しっかりお金を払ってくれれば店にとってはありがたいのです。

もしくは、女子の前ではカッコつけたがる懐の豊かな男子を連れて来るのも、店にとってはありがたいことです。そんな遊び方をしてくれる女子なら、店のスタッフにも、ゲイ客にも人気が出ること確実です。

■ BAD■

安く飲めるから、ということだけに重点をおいて飲みに来るノンケ客は、決して歓迎される存在ではありません。
2人〜数名で来ては、キープしている一番安い焼酎のボトルをチビチビ飲み、周囲の人やスタッフともほとんど話さず自分たちだけの世界を作る

そういう女子は大概、会計のときに

「安〜い」
「こんなに安くて大丈夫なんですかぁ?」

と言うのです。

だってセット料金のみなのだから、安いのは当たり前だし
本当に安くて悪いと思うなら

・ ガンガン飲んでボトルを空ける
・ それが無理なら一杯くらいはショットで飲む
・ 自分たちが飲めないなら店のスタッフにショットで飲ませる
(なぜなら、ボトルから飲ませてもセット料金に加算はされないから。あと少しでボトルが空になる、という時以外はボトルから飲ませられても店側にとっては旨味がない)など、とにかくセット料金のみでは帰らないくらいの気配りの心は最低でももっておいてほしいもの。

それができないノンケ客は、店のスタッフやゲイ客から

「こいつ、分かってねぇなぁ」
「コスパ考えるならチェーンの安居酒屋にでも行っとけ!」

と思われること確実です。

少し辛辣なことも書きましたが、ちょっとした気づかいでゲイバーは貴女にとってもっと楽しい場所になるはずです。

いいお客さんになって、ゲイバーをますます楽しんで下さいね。

画像引用元:神戸三宮バー Up Fieldmeaws.comflickr.comtimeout.com

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いたる

LGBTに関する様々な情報、トピック、人を、深く掘り下げたり、体験したり、直接会って話を聞いたりしてきちんと理解し、それを誰もが分かる平易な言葉で広く伝えることが自分の使命と自認している51歳、大分県別府市出身。LGBT関連のバー/飲食店情報を網羅する「jgcm/agcm」プロデューサー。ゲイ雑誌「月刊G-men」元編集長。現在、毎週火曜日に新宿2丁目の「A Day In The Life」(新宿区新宿2-13-16 藤井ビル 203 )にてセクシャリティ・フリーのゲイバー「いたるの部屋」を営業中。 Twitterアカウント @itaru1964