トルコで「日本人ゲイのためのツアー」。
この魅力的なテーマで、トルコの大都市イスタンブールと、エーゲ海に面したリゾート地ボドルムを回る3泊6日の旅。前回は成田からイスタンブールへの空の旅と、トルコの歴史に触れる三大名所とゲイクラブを訪ねた初日の模様をご紹介しました。
今回はイスタンブールの2日目からボドルムへの移動までをご紹介します。
快晴のイスタンブール2日めは絶景スポットから
初日は終始曇っていて、せっかくの景色を撮影しても空が白くなってしまい残念でした。
しかし、2日めの朝、ホテルの窓のカーテンを開けると、昨日とは一転の快晴です。
初日の夜はゲイクラブ”TEK YON”(テクヨン)で楽しみすぎて、ホテルに戻ったのは午前3時過ぎ。睡眠不足の疲れも、この景色を見たら吹き飛びました。
トルコならではのチーズやシーフード、オリーブ、ハム類、果物など食材豊富な朝食ブッフェでエネルギーをチャージして、早々に街に繰り出します。
イスタンブール2日めの午前中は、ガラタ塔(Galata Kulesi)に向かいます。
6世紀初頭に最初に作られたというガラタ塔ですが、13世紀には第4次十字軍に破壊され、14世紀にはジェノバ人が再建、さらに1509年の震災に見舞われ、また再建。
ということで現在もイスタンブールのシンボル的な存在です。
ガラタ塔は9階建てで、高さは69.9m。
そう聞くと、大して高くないと思いそうですが、ちょっとした高台の上に建っているので、塔の上からイスタンブールをぐるりと一望できるのです。
エレベーターで7階まで上がり、階段を2階分登ると最上階のカフェにつきます。
そしてカフェの外側はぐるりと展望台になっているのです。
いきなり眼前に現れるのが、ボスポラス海峡。
いや〜、晴れて良かったぁと、心の底から思いました。
ガラタ塔の上からは、前日に見て回った3大歴史スポットもはっきり見えます。
改めて位置関係を確認しながら、前日に見て受けた感動を思い出したりなんていうのも楽しい時間。
ガラタ塔のある場所から、トプカプ宮殿、アヤ・ソフィア博物館、ブルーモスクのあるエリアの間に流れる川(ボスポラス海峡に流れ込んでいる)にかかるのがガラタ橋。中央にはトラム(路面電車)が走る大きな橋です。
このガラタ橋は2層構造になっていて、川面に近い1層部分にはレストランが並んでいます。2日目の昼食は、このレストランでいただきました。
川面に近いレスランで絶品ランチ
ガラタ橋の1層部分の両サイドには、開放的なオープンテラスのレストランがずらりと並んでいます。
水面が近いので、橋の上から見る景色とは全く違います。
少し早い日曜日のランチタイム。まだ混み合う前で、川を渡る風を受けながらのんびりした時間がすぎています。
川面に近いレストランでいただく料理は、もちろん海の幸が中心です。
トルコ料理らしいコースで、前菜、パン、サラダ、チーズ、スープ、メインと続きます。
こんな美味しい料理をいただくのに、お酒を飲まないはずはなく。
休日の午後らしく、トルコのビールをいただきながらの食事は、いずれも素材の旨さを大切にした優しい味で満足の一言。
昼からこんなに贅沢したら罰が当たるよね、と本気で思ってしまうほどの素晴らしいランチでした。
ランチの締めはチャイ(紅茶)でした。
■トルコの人は旗が大好き?
イスタンブールに早朝に到着して、ホテルの窓から街を見下ろした時に、すぐに目に着いたのが、街のあちらこちらでたなびく大きな旗(フラッグ)でした。建物の上に国旗がたなびき、ビルの壁面に大きな旗がたれ下がり、路地の両端のビル間にロープが張られてそこに旗がたなびいています。風の強いボスポラス海峡を渡る橋からも大きな旗がたなびいていました。
国旗以外は、地元のサッカーチームの旗だったり、自治体の旗だったりと、実に様々。
日本では、こんなにたくさんの旗が街中に翻っているのを見ることがなかったので、とても新鮮でした。
旗に注目しながら街歩きするのも楽しいかもしれません。
ランチの後は、ちょっとフリータイム
贅沢なランチタイムの後は、数時間のフリータイムとなりました。
せっかくトルコに来たのだから、ハマム(公衆浴場)を体験したい方は、タイミングが合えば送迎してもらえる可能性もあります。
今回のツアーでも、参加したライターの一人が希望したので、ハマムまで連れていってもらっていました。
ハマムに行かなかった僕たちは、優雅なティータイムを過ごすことにしました。
向かった先は、5つ星ホテルのチュラーンパレス・ケンピンスキー・イスタンブール。
チュラーンパレス(宮殿)と言う名前は、伊達ではありません。
実はこのホテル、19世紀に建設されたオスマントルコ帝国のチュラーン宮殿をホテルとして使っているのです。
ボスポラス海峡に面して、本館棟と宮殿棟が囲む屋外プールで構成されたこの5つ星ホテル。
世界のVIPが指定するホテルだけあって、本館棟でも宿泊費はハイクラス。
朝食だけでもお支払いがハイクラスだと評判です。
特別に覗かせていただいた、宮殿棟。
宮殿ですから、もちろんすべての部屋がスィートです。
あまりの宮殿ぶりに(←当たり前ですが)圧倒されるの一言。
部屋も豪華かつものすごく広くて、逆に緊張してしまうほど。
ここで安らげる人って真の大物なんだろうなあと思ってしまいました。
ホテルの広報の方に教えていただいたところ、とある中東の王様ご一家がいらした時は、宮殿棟だけじゃなく本館棟もすべて貸切。
しかも期間は一ヶ月、全館を貸切にしながら、王様ご本人は一週間しか滞在なさらなかったとか。
いくらかかったのだろう? と思わず考えてしまうような、いじましい日本の庶民には縁遠い宮殿棟は後にして、本館のティールームでこちらの自慢のスイーツをいただくことにしました。
僕たち一行が選んだのはこのケーキでしたが、最初に大きなプレートでサンプルが運ばれてこられた時には、目移りして選べない状態でした。
しかも、ホテル設立何十周年記念ケーキとか、ホテルチェーン創立何十周年記念ケーキとか、ヨーロッパのスーパーモデルが特別にデザインしたケーキだとか、それぞれのケーキの説明もいちいち豪華で、本当に選ぶのには苦労しました。
美味しいケーキとコーヒーで優雅なティータイム楽しんだわけですが、これだけでは終わりませんでした。
トルコのスイーツといえば、バクラヴァを忘れてはなりません。
何層にも重ねた生地の間に、トルコ名産のナッツ(ピスタチオやクルミ)がぎっしり詰められていて、とにかく甘い、と評判のスイーツです。
見た感じでは一口サイズで、いくつでも食べられそうですが、口に入れてみると想像をはるかに凌ぐ強烈な甘さです。
人によっては、「(甘くて)頭が痛くなる」と表現したりもするほどだとか。
僕も一つ食べて、「もう結構」と思ったのですが、不思議なことにちょっと時間が経つともう一つ食べたくなってくるのです。
結局、4ついただいてしまいました。
確かに甘いのです、ものすごく。でも、ただ甘いだけではない旨さがあるのです。
ホテルの広報の方に伺ったところ、こちらではバクラヴァ専属のパティシエが10人いて、毎日作りたてのバクラヴァを提供しているとのこと。
5つ星ホテルならではの最高級の素材を、専属の10人のパティシエによって作られているがゆえの、この美味しさなのだろうと納得させられました。
ボスポラス海峡でサンセット・クルージング
フリータイムも終わり、日が陰り始める頃にボスポラス海峡に面したウスキュダル桟橋に、イスタンブール名物の大渋滞をくぐり抜けて移動します。
僕たちを待っていた船に乗り込み、ボスポラス海峡のサンセット・クルージングに出発します。
ここでイスタンブールの地形を確認してもらいましょう。
ヨーロッパとアジアの間に位置するトルコ。
中でもイスタンブールは、ヨーロッパに近いところにある大都市です。
イスタンブールの街には、黒海とマルマラ海を結ぶポスポラス海峡が通っています。マルマラ海はエーゲ海につながっています。
ボスポラス海峡は、かつてはヨーロッパとアジアの境界線でありました。
直線距離にすれば対岸はそんなに遠くないのですが、寒い黒海と温暖な地中海につながるマルマラ海を結ぶ海峡の流れは早くて急です。
そんなボスポラス海峡でのサンセットクルーズの船は、結構なスピードがでます。黒海から吹き込んでくる涼しい風に吹かれながらの60分は、気持ちのいいクルージングでした。
クルーズの間も、ツアーのガイドさんがボスポラス海峡沿岸の歴史的建造物のことや、高級別荘が立ち並ぶエリアのオーナーのほとんどは中東のハイソな人たちだという話などを聞かせてくれます。
川を渡る風に吹かれ、お茶をいただき、ガイドさんのお話を聞きながら写真を撮っていると、あっという間にクルーズは終わり、ウスキュダル桟橋に戻ってきました。
ウスキュダル桟橋からほど近いところに、レインボーにペイントされた階段があります。
この階段の由来は分かりませんが、レインボーフラッグと同じく6色でペイントされた階段は、トルコ・ゲイツアーらしい記念写真スポットになりそうです。
ケバブのディナーと、ゲイクラブでナイトクルージング
トルコ料理といえば「ケバブ」を連想される方、少なくないでしょうね。
初日のトプカピ宮殿のカフェでもケバブのランチをいただきましたが、2日目のディナーは待ちに待った本格的ケバブです。
日本でケバブというと、ローストした巨大な肉を薄くスライスしてパンに挟む「ケバブ・サンド」のイメージが強いですが、もともとケバブは肉・魚・野菜などをローストした料理のこと。
この晩のディナーは、地元で有名な人気のケバブ・レストランです。
まずは前菜と、生野菜サラダ。
パンとフライドライス、フェタチーズにバター。
茄子のケバブと、トマトのケバブ。
次々といろいろなケバブが目の前に現れて、気づけば満腹、大満足でした。
食後は、一旦ホテルに戻り、シャワーを浴びてリフレッシュ。
そして、今夜もゲイツアーならではのナイトクルージングに出かけます。
初日に行った野郎系ゲイクラブ”TEK YON”(テクヨン)とは趣の異なるクラブ”SuperFabrIC“に向かいます。
ここはステージで行われる、ドラァグ・クィーンやGoGoのショーを見る形式。
お酒を飲みながら、ショーの開演を待ち、華やかなショーを堪能できます。
店内の撮影はできなかったので、クラブの看板だけのご紹介で申し訳ございません。
お酒とショーを楽しんで、ホテルに戻ってきたのはまたもや深夜。
イスタンブール2日めも、大充実で満足の1日でした。
翌日は午前中の飛行機に乗ってボドルムに移動なので、速攻でベッドに入りました。
エーゲ海沿いのリゾート地へ向けて空の旅
深夜にホテルに戻りましたが、起きるのは早朝。
なぜなら、午前中の飛行機で次の目的地ボドルムに移動するからです。
前日、アタテュルク空港からホテルまでがスイスイと移動できましたが、これは深夜で交通量が少なかった故のこと。
イスタンブールは大都会ですから、大渋滞が起こるのが当たり前。
ということで、渋滞に巻き込まれることを前提に、余裕を持って空港に向かわねばなりません。
連日堪能してきたホテルの朝食ブッフェも、パンとチーズとハム類でささっと済ませ、荷物もまとめて空港に向かいました。
ところがこの日は日曜日だったせいか、ほとんど渋滞もなくかなり余裕を持って空港に到着することができました。
チェックインを済ませても、搭乗まで1時間近く余裕があったので、WiFiと電源のあるカフェで、チャイをいただきながらPC広げて仕事しながら出発を待つことにしました。
仕事をしていると時間の経つのはあっという間。
カラッと晴れた気持ちいい空の下、エーゲ海に面したリゾート地ボドルムに向けて出発です。
アタテュルク空港からボドルムまでの移動は1時間15分程度。
東京ー大阪間とほぼ同じくらいですね。
機内では飲み物のサービスだけではなく、熱々のパニーニが提供されたのは予想外でした。
さすが機内食に定評があるターキッシュ・エアラインズだけあって、このパニーニ、本当に美味しかったのです。
満足度の高い空の旅を終え到着したボドルムでの1泊2日は、次回たっぷりご紹介します。
ご期待ください。
<あなたもトルコへ、ゲイツアー体験してみませんか?>
トルコ最大の都市イスタンブールと、エーゲ海に面したリゾート地ボドルムをめぐる6日間のゲイツアーが企画されています。
トルコの壮大な歴史に触れ、厳選されたトルコ料理を堪能し、ゲイならではのスポットを体験、カッコいいトルコ男子と出会うチャンスだってあるかも。
普通のツアーでは絶対できない体験が詰まった、日本のゲイの皆様のために企画されたスペシャルなツアーです 。
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【G-TOURグループ企画 -世界のゲイクラブ&バーを旅する-】
飛んでイスタンブール&魅せられてエーゲ海 トルコ6日間 【ベテラン日本語ガイド同行│美食美景レストランで食事│世界遺産巡りやショートクルーズなど盛り沢山]現地視察をもとに作り上げたレインボーツアー!
※このシリーズ記事は、ツアー作成のために現地視察をした時の内容をもとに構成されています。そのため、実際のツアーでは一部変更されている部分もあります。あらかじめご了承ください。
上記ツアーでのイスタンブールでの宿泊ホテルは”The Marmara Pera”。
このホテルは前回の記事の最後でご紹介しています。
取材をした視察ツアーで宿泊したのは”イスタンブール・マリオット・ホテル・シシュリ”。
朝食ブッフェの素晴らしさは記事内でもご紹介しているのでお分かりいただいているでしょうが、魅力はそれだけではありません。
周囲に遮るものがない高台に建つ高層ビルならではの眺望は見事。
ホテルに到着した夜明け前から、街が目覚めていく様を眺めているだけでも異国に旅に来た実感を得られます。
すっきりとシンプルな客室内のデザインは、華美なラグジュアリーさはありませんが、機能性が高く落ち着いています。
ジムやスパ、美味しさの定評があるレストランなど5つ星ホテルならではの快適な滞在が期待できます。