ゲイライターが体験!LGBTフレンドリーな豪華クルーズ船の旅(後編)

2018年は日本にも多くのクルーズ船が寄港する年。
日本からスタートするクルーズ旅もたくさん用意されていて、クルーズの旅への注目度がますます高くなること確実です。
その中でも特にオススメの、セレブリティクルーズの旅を一足先に体験してきました。
クルーズの旅とは一体どんなものなのか、2回に分けてたっぷりとご紹介します。

前編では、セレブリティクルーズで学んだクルーズの基礎知識と、出航までの流れなどをご紹介しました。
そして後編では、セレブリティクルーズで体験した「クルーズの旅の楽しみ」の数々を、テーマ別にご紹介します。

※前編はこちら

<目次>

その1  食事の素晴らしさと、選択肢の広さに感動
その2  エンターテインメントのクオリティに感激
その3  様々な希望に応じたアクティビティが満載
その4  幅広い世代の乗客を満足させる工夫の数々
その5  喧騒を逃れて静けさを楽しめる空間も多い
その6  洋上から眺める景色こそ最大の楽しみかも
まとめ  帰港、まったく変わったクルーズ旅の印象

 

クルーズ旅の楽しみ その1

食事の素晴らしさ、選択肢の広さに感動

クルーズの旅といえば「食事が豪華!」というイメージを抱いている方も多いでしょう。
まさに、そのイメージ通りです。
と言うより、予想をはるかに超える食の楽しみがありました。

どんな食事をいただいてきたのかをご紹介する前に、クルーズの食事に関しての基礎知識をおさらいしましょう。

クルーズの旅・食事に関する基礎知識

1)食事の代金は、全部込み(オール・インクルーシブ)
船内での食事は、すべて旅費に含まれています。
つまり食べ放題ということです。

2)一部のレストランはカバーチャージが必要
船内には、フレンチ・イタリアン・中華・寿司などスペシャリティ・レストランがあります。
スペシャリティ・レストランはカバーチャージ(席料)が必要です。
日本円で、ランチは2000円強、ディナーは5000円強のカバーチャージがかかります。
カバーチャージを支払うとほ、ぼすべてのメニューを無料で食べることができます。

3)アルコールは別料金
コースに含まれるコーヒーや紅茶、ブッフェレストランで24時間提供されるソフトドリンクなどは旅費に全部込みですが、お酒は別料金です。

4)メインダイニングのディナーは2部制
メインダイニングでのディナーは2部制。
自分が前半・後半のどちらなのかと、座るテーブルの番号は指定されます。
(乗船すると自分の部屋にディナーの指定に関する案内が届きます)

では、今回体験したセレブリティ・ソルスティスのショートクルーズで、どんな食事をいただいてきたのか、ご紹介いたします。

メインダイニングのディナーはハズレなし

Celebrity Solstice SL, Grand Epernay, Dining, wine tower

僕たちのメインダイニングでの夕食は、後半を指定されました。
メインダイニングは中央が吹き抜けで二層に分かれていて、そこに円卓がずらりと並べられています。
巨大なバンケットホールという感じで、そこが満卓になるのですから圧倒されます。

メインダイニングの食事は、毎回異なるメニューが用意されます。

・前菜(サラダ、スープなども)
・メイン
・デザート

それぞれ複数用意されている中から、食べたいものをチョイスするコース料理です。
そして、食べ放題ですから、何品チョイスしてもいいのです。
メニューを見ると食べたいものばかりで目移りしてしまいますが、お腹の空き具合と相談しながら何品でも頼めるのは嬉しいところです。

セレブリティクルーズのメインダイニングの凄いところは「食べ放題」だけではありません。
正直なところ、最初はその広さとゲストの多さを見て、味に期待するのはやめようと思ったのです。
そこそこ有名なホテルの結婚式やディナーショーなど、バンケットルーム(宴会場)で食事をした経験は何度もありますが、料理の見た目は悪くないものの記憶に残るような味に出会ったことはありませんでした。

若い頃にホテルのバンケットルームのウェイター(配膳)のアルバイトをしたこともあり、大人数に対して同時に料理を提供する際の裏側(厨房など)も知っているので、味のクオリティまで求めるのは無理だと諦めていた、という面もあります。

ところが、セレブリティクルーズのメインダイニングの料理は、素直に「美味しい」と感じて記憶に残る味のものが何品もありました。
結婚式やディナーショーのように全員に対して同じメニューを提供するのではなく、それぞれチョイスがバラバラであるにも関わらず、味のクオリティが高いとは相当ハードルが高いはずです。
それをクリアしているのですから、本当に凄いことです。

宿泊とメインダイニングのディナーだけでも、セレブリティ・ソルスティスの料金に納得がいきそうなくらい感動的だった料理の一部をご覧いただきましょう。

<前菜>サーモンのタルタル

<前菜>ビーツとクリームチーズ

<前菜>マッシュルームのポタージュ

<前菜>シュリンプ・カクテル

<前菜>トマトの冷製サラダ

<メイン>サーモンのグリル

<メイン>ステーキ

<メイン>シュリンプのクリームパスタ

<メイン>ダンプリング

<デザート>クレーム・ブリュレ

<デザート>クレープ

<デザート>アップルパイとアイスクリーム

画像はありませんが、船内で焼かれたパンも絶品、お代わり必至な美味しさでした。
日本ではあまり見かけないビーツなど、欧米でよく食べる素材が使われているのも、また楽しみの一つです。

 

スペシャリティ・レストランで幸福なランチタイム

2日目のランチは、スペシャリティ・レストランの一つ「TUSCAN GRILLE」でイタリアンをいただきました。

船尾に位置するこの「TUSCAN GRILLE」は、大きな窓から光が差し込むとても明るい店内、提供されるイタリアンのイメージにぴったりです。

「TUSCAN GRILLE」のランチタイムは20ドルのカバーチャージ(席料)が必要になります。
しかし、メインダイニングと同じくメニューから好きなものを好きなだけチョイスできる食べ放題システムで、満足度はとても高いです。

洋上の光がさんさんと差し込む昼下がり、ワインを頼んで美味しいイタリアンが並ぶテーブルを囲むなんて、最上の休日の過ごし方ではないでしょうか。
「TUSCAN GRILLE」が素晴らしいのは雰囲気だけじゃなく、料理の味もでした。

チーズ、生ハム、オリーブなどにパンとグリッシーニが添えられた前菜から、スープ、サラダ、メインと、いずれも満足のいく味と量。
ゆったりとした雰囲気の中で、美味しい料理を時間かけていただく幸せな時間を過ごしました。

<前菜>パンとグリッシーニが添えられた、チーズ、生ハム、オリーブ

<前菜>イカリングのフライ

<前菜>カニクリームコロッケ

<前菜>ミネストローネ

<前菜>チーズフライのサラダ

<前菜>シーフードのタルタル

<パスタ>カルボナーラ

<パスタ>ミートボールのトマトソース

<メイン>旬魚のグリル

<メイン>ステーキ

美味しそうなものが多すぎて、ここまでで満腹。
デザートも美味しそうだったのですが、そこまでいただくお腹の余裕がありませんでした。

他にも、フレンチ、中華、和食などのスペシャリティ・レストランがある。

カジュアルなレストランを自由に楽しむ

船内にはもっとカジュアルなレストランもあります。

最上階にある「オーシャンビューカフェ」は朝食からランチ、ティータイム、ディナー、夜食と長時間料理を提供しているブッフェ・レストランです。
早朝(6時半)の朝食からランチ、ディナーと目移りするほど多くの種類の料理が並べられます。
生野菜やパン、チーズなども豊富です。
ディナーのあとは深夜2時まで、パスタや焼きたてのピザが提供されています。
また、ソフトドリンクは24時間提供され、色とりどりのスイーツやフルーツも深夜以外は常時並べられているので、好きな時間にティータイムをとることもできます。

今回は2泊3日のショートクルーズだったので機会がありませんでしたが、もっと長い旅程の時は好きなだけ夜更かしして、好きな時間に起きたりと、日頃の生活とは異なるリズムで過ごしても、「オーシャンビューカフェ」なら(深夜以外は)何らかの食事ができるので空腹に悩まされるなんてことはなさそうです。

時間が決められているメインダイニングや予約が必要なスペシャリティ・レストランで手の込んだ料理をゆったりいただくスタイルと、時間を気にせずカジュアルな料理を好きなときにいただくスタイル。
全く異なるスタイルのどちらも楽しめるという「自由さ」がセレブリティクルーズにはありました。

朝食の一例

朝食の一例

スイーツの一例

スイーツの一例

グルテン・フリーのスイーツが用意されているのも嬉しいところ

屋外プールサイドにあるPool Barのハンバーガもランチで大人気。これももちろん食べ放題に含まれています。

 

クルーズ旅の楽しみ その2

エンターテインメントのクオリティに感激

クルーズの楽しみといえば、船内を華やかに盛り上げるエンターテインメントを忘れてはなりません。
今回体験したセレブリティクルーズは、特に音楽系のエンターテインメントが充実していて、さらにそのクオリティも素晴らしかったのです。

船内には大きな劇場があり連日ショーが開催される、という事前知識はありましたが、それを遥かに上回るほど船内には音楽とパフォーマンスが満ち溢れていました。

セレブリティクルーズの船内で行われるエンターテインメントには、大きく分けて3つのタイプがあります。

1)劇場でのショー
ショートクルーズの2晩は、毎晩異なる演目が1日2公演されました。

2)吹き抜けホールでのパフォーマンス
船内中央の吹き抜けホールでは、連日、バンド演奏や、観客を巻き込むパフォーマンスなど、様々なプログラムが、夕方から深夜まで続けられました。

3)船内のあちらこちらで生演奏
日中のカフェでギターと女性ボーカルのユニットが歌っていたり、プールサイドでバンドが演奏していたり、夜のバーでJAZZが演奏されたり。船内のどこかで生演奏を楽しめる機会はふんだんにありました。

では、それぞれのエンターテインメントがどんなものだったのか、ご紹介していきましょう。

劇場のショーは超一流のエンターテインメント

初日は渋い男性ボーカルとバンドによるステージ。
ビートルズなどのスタンダード・ナンバーを中心に、大人の男という雰囲気たっぷりのステージでした。
ベテランの男性ボーカルは歌うだけでなく、ギターを弾き、ピアノを奏で、語りで会場を沸かせるというエンターティナーぶり。
少し年齢層の高いお客さんを中心に、大人のショーを見せてくれました。

2日目は「ROCK NIGHT」というタイトルのショー。
後述しますが、初日の夜に吹き抜けホールを大いに湧かせたメンバーを中心に、セレブリティ専属の男女混合エンタテインメントグループが70年代〜80年代に世界中でヒットしたロック&ポップスの数々を、様々な演出で見せていくポップレビューです。
例えるなら、大人版「glee/グリー」と言った感じで、年代問わず誰もが楽しめるショーでした。
他にもハラハラするアクロバティックなパフォーマンスがあったり、通路まで下りてきて客席を巻き込む演出があったりと、1時間の上演時間があっという間にすぎて行きました。

 

吹き抜けホールでのショーは観客参加型

船内中央のシースルー・エレベーターが上下する吹き抜けのホールは、夕方以降はパフォーマンスのためのステージとなります。

このホールから階段で一つ上がったフロアーにはバーやカフェがあります。
メインダイニングでのディナーが二部制のため、最初はディナーの時間を待つ人たちがバンドの演奏を聞きながらお酒を飲んだり、軽く踊ったりしています。

メインダイニングの食事が終わり、劇場でのショーが終わる頃には、吹き抜けホールとそれを見下ろす一つ上のフロアーはお酒を片手に談笑する人たちでいっぱい。
劇場のショーが終わってからが、吹き抜けホールのメインの時間です。

初日は、翌日劇場で行われる「ROCK NIGHT」チームの主要メンバーによるショー。
誰もが耳にしたことのある大ヒット曲の連発で、お酒が入ったお客さん達も超盛り上がって踊り始めます。
パフォーマーとお客さんが一体となって踊り盛り上がって終了、なんてことはなく、そのままバンド演奏が始まり深夜までパフォーマンスは続きました。

メインダイニングで前半のディナーが始まる頃に、吹き抜けホールでのパフォーマンスも始まる。

ディナーの時間待ちの人たちが、少しずつ踊り始める。

ディナーも終わり、劇場のショーも終わった頃に、ここでのクライマックスが始まる。

観客と至近距離で見せる優れたパフォーマンスに、その場のボルテージは上がる一方。

踊り始めた人たちのボルテージは容易には下がらない。深夜まで喧騒は続く。

 

音楽に溢れたセレブリティ・ソルスティスの旅

劇場のショーや、吹き抜けホールでのパフォーマンス以外にも、セレブリティ・ソルスティスの航海中は、船内のいろいろなところで生演奏の音楽に触れる機会がありました。

劇場でのショーが終わり、吹き抜けホールが盛り上がっている頃、最上階のラウンジではしっとりした雰囲気でJAZZナンバーが演奏されたり、ランチタイム後の昼下がりにはカフェスペースでボサノヴァのライブがあったり、プールサイドではバンドがロックナンバーを演奏したり。

生演奏の音楽を聞きながら時間を過ごせるって、考えてみるとものすごく贅沢な時間です。
そんな贅沢な時間を、セレブリティクルーズでは当たり前のように実現できました。

昼下がりのカフェスペースでボサノヴァのライブ

プールサイドではバンド演奏

 

クルーズ旅の楽しみ その3

様々な希望に応じたアクティビティが満載

クルーズの楽しみは、「食」「エンターテインメント」だけではありません。
1週間以上の長いクルーズでも、飽きることのないよう、様々なアクティビティが用意されています。

セレブリティクルーズのアクティビティについて、タイプ別にご紹介しましょう。

アクティブ&リラクゼーション

■屋外プール

屋上デッキのプールは、まさに「アクティブ&リラクゼーション」のシンボルです。
中央のプールと、プールサイドで開催されるエクササイズのクラスは「アクティブ」。
4箇所に設置されたジャグジーや。プールサイドのデッキチェアは「リラクゼーション」。
さらにプールサイドのPool Barでは、ソフトドリンクやお酒、ランチのハンバーガーやホットドッグが提供されています。
日中、このプールで長時間過ごす人が多い理由がよくわかります。

プールサイドで開催されるエクササイズのクラス

■ジョッギングトラック

屋外プールの一つ上のフロアにはジョッギングトラックが設置されています。
夜明けくらいの時間、朝食前に走っているランナーの方がいました。

■ソラリウム(屋内プール)

屋外プールの横にはガラス張りで日差しが差し込む屋内プールもあります。
温暖な気温が保たれているこちらは、屋外プールよりも一層「リラクゼーション」の色合いが濃いようです。
夜は人も少なくて、喧騒を逃れてのんびりしたい人には最適の空間でした。

■フィットネスセンター(ジム&スタジオ)

Celebrity Solstice yoga class, gym, fitness, SL

屋内プールの隣、船首の部分にはジムとエクササイズのスタジオがあります。
ジムはフリーウェイトも充実した本格派仕様です。
屋外プールに人が多い日中は、ほとんど人もいなかったので、じっくりトレーニングした人には最適です。
船首からの大海原を眺めを見ながらトレーニングする機会なんて、そうそうあるものじゃありません。
セレブリティクルーズならではの体験と言えるでしょう。

■スパ

Spa, Sauna, Steam Room, Canyon Ranch Spa Club, Activities, couples, EQ, Equinox, Celebrity Equinox, Solstice Class, Persian Garden, LGBTQ

ジムの手前にあるスパには注目です。
セレブリティ・スルスティスのスパは、アメリカのヘルスリゾート「キャニオンランチスパ」が運営する海の上では世界最大規模のもの。そして、クルーズ船としては珍しく鍼灸も導入されています。

温浴施設のペルシャンガーデンは、アロマの香りに包まれたリラクゼーションには最適の空間です。

こちらのスパは「アクアクラス」というベランダ客室に宿泊すると無料で利用出来ます。

■天然芝のガーデン

屋上には、2000平方メートルにわたって青々とした天然芝が広がる空間があります。
ここにはピクニック用の有料スペースもあり、天気のいい日はのんびり時間を過ごしたくなります。

有料のピクニック・スペース

船の周り360度が水平線という洋上では、天気のいい日には夕陽を楽しむのも最高です。
この天然芝のガーデンから見る夕陽は、特に別格です。

View of sunset from the Sunset Bar onboard Celebrity Solstice Solstice Class, Caribbean sunset, SL

船首(ジムの上階)のは、球技(バスケットボールやサッカーなど)のためのコートもありました。

READ  Why Gay City in Tokyo is About to Die

体を動かして遊びたいアクティブ派も、のんびり過ごしたいリラクゼーション派も満足できるアクティビティが、セレブリティ・ソルスティスには備わっていました。

 

クルーズの楽しみ その4

幅広い世代の乗客を満足させる工夫の数々

セレブリティ・ソルスティスの船内には、まだまだ多くの楽しみが詰まっています。
クルーズ船は、幅広い世代の人々が集う場所。だからこそ、様々な過ごし方ができるように工夫が凝らされています。

■カジノ&ショッピングモール(免税店)

洋上に出ると利用できるのが、カジノと高級ブランドが並ぶ免税店のモールです。
一攫千金を狙うか、それともリッチなお買い物を楽しむか。
非日常感を味わえる楽しみです。

高級ブランドが並ぶ免税店のモールでは洋上だけのセールも開催されていました。

■絵画のオークション

一日中洋上にいる2日目の午後、絵画のチャリティーオークションが開催されていました。
ずらりと並べられた色とりどりの絵を、熱心に選ぶ方が多かったです。

今回のクルーズは、どこにも寄港せずに出発地であるシドニーに戻ってくるショートクルーズだったのでゲストの大半は地元の方々です。
オーストラリアでは家の壁に絵を飾る文化が昔から定着しているので、特に熱心に絵を選ぶ人が多かったのでしょう。

■イベント

2日目の日中、屋上のガーデンでは「ホットグラス・ショー」を見るために多くの方が集まっていました。これはガラス職人さんが、お客さんの目の前でガラス工芸を作るライブショーです。

また、2日目の夜には「サイレント・ディスコ」が開催されました。

サイレント・ディスコとはダンス音楽が流れるヘッドフォンをつけて踊るイベントです。
また、ヘッドフォンは幾つかのグループに分かれていて、それぞれ流れる音楽が異なっています。
つまり、隣で踊っている人と聞いている音楽が違っていて、ノリが全く異なったりもするわけです。

場内には音楽は流れていず、みんながヘッドフォンを装着して、様々なノリで踊り笑いあっているという、かなり不思議で面白い空間になっていました。

ヘッドフォンの色によって流れる音楽が異なるサイレントディスコの模様

サイレント・ディスコは広いラウンジで開催されましたが、それとは別に常設のディスコもありました。

ディスコで盛り上がっていた元気なレズビアン・グループ

 

クルーズの楽しみ その5

喧騒を逃れて静けさを楽しむ空間も多い

何千人ものゲストが乗船するクルーズ船では、船内のどこも人が溢れていて賑やかなのだろうなあ? ちょっと人酔いするくらいかもしれないね、と乗船する前には想像していました。

しかし、セレブリティ・ソルスティスは12万トンもある16階建ての大きな船。
実は、船内には人影も少なく静かでゆったり過ごすことができる場所もちゃんとあります。

賑やかな空間はもちろん楽しいけれど、一人で、もしくは大切な誰かと、プライベートな時間をゆったりと過ごしたい時に最適な空間をご紹介しましょう。

■甲板デッキ

デッキチェアーが並ぶ空間は甲板の随所にあります。
風と波の音だけが聞こえる空間で、静かな時を楽しんでください。

■ライブラリー&カードルーム

ゆったりしたソファーで読書を楽しめるライブラリー

船内中央の吹き抜けに面した一角には、ライブラリーや、カードルーム、PCルーム、TEAM EARTH(自然保護に関する展示や動画が見られるコーナー)などが各階ごとにあります。
屋外プールやレストラン、カフェなどが賑わっている日中も、このスペースには静かな時間が流れていました。

カードゲーム専用のCard Room

自然保護に関する展示が目を惹くTEAM EARTH

船尾のテラスは、友人とおしゃべりを楽しみながら過ごすには最適

例えば夜遅く、吹き抜けホールがどれだけ盛り上がっていても、客室内は静かです。
わずかに船が動く音を感じるくらいで、静寂を楽しむことができます。
今回はバルコニー付きの部屋に泊めてもらいましたが、窓を開けて波音を聞きながら海風を感じる時間はとても贅沢でした。
また少し空いた時間にバルコニーで仕事していましたが、とても静かで集中できました。

仲間とグループでアクティブに過ごすのも楽しいですが、大切な誰かと2人きりの時間を過ごすのもクルーズの楽しみです。
さらに、見たかった映画や読みたかった本を持ち込んだり、集中して仕事をしたり、と一人で楽しむこともできると感じました。

セレブリティクルーズを体験したことで、クルーズに対するイメージは大きく変わりました。

<目的に応じてクルーズの楽しみ方を使い分ける方法>

1)部屋は「寝るだけ」の場所と割り切り、高コスパで楽しむ

船内に満載のアクティビティやイベントに積極的に参加したいという方や、グループで乗船して盛り上がりたいという方にとって客室は、睡眠&シャワールーム・荷物置き場くらいの意味しかないかもしれません。
またご紹介したように静かな時間を過ごしたい人向けの空間も船内にはたくさんあります。

それなら客室は「寝るだけ」の場所と割り切って、窓のない内側の部屋にすると1泊1万円代という価格でクルーズを楽しむことができます。
※内側の部屋より少しだけ高い、窓のある海側の部屋もあります。

2)少し贅沢した部屋をチョイスして、自分の時間を満喫する

大切な誰かと2人の時間を大切にしたい方とか、船内でも一人の時間を大事にしたい方などには、少し贅沢してテラスつきの部屋をチョイスすることをお勧めします。他に人が来ない客室のテラスからの眺めと感動は、一味違います。

セレブリティクルーズには、バルコニーつきの部屋の中でもさらに極上のサービスが提供される「アクア・クラス」「コンシェルジュ・クラス」が用意されています。専用ダイニングで美しいお料理が楽しめたり、スパが無料になるなど、ちょっどだけリッチで優雅な旅を楽しみたい方にもチョイスの幅が広いのがいいですね。

3)あなたならではの過ごし方で楽しみ尽くす

例えばメインダイニングの食事時間や、劇場でのショーの時間、様々なイベントやクラスの時間は決められていますが、何をチョイスするかは自由です。規則正しい日常の生活リズムではなく、睡眠や食事も自分の好きなタイミングで過ごすことも可能です。

今回のショートクルーズはどこにも寄港しませんでしたが、例えば寄港地に停泊した時、多くの人が一時下船して観光などを楽しみますが、あえて船内に残りいつもは混雑しているプールなどでのんびり過ごすことだってできます。

それぞれのニーズに合わせて、様々な過ごし方をチョイスできるのはクルーズの大きな楽しみ方です。

 

クルーズの楽しみ その6

洋上から眺める景色こそ最大の楽しみかも

セレブリティクルーズには様々な楽しみが詰まっていたこと、ご理解いただけましたでしょうか。

でも、忘れてはならないのは、洋上から眺める景色の素晴らしさです。
洋上では、ぐるり360度が水平線という、日常ではまず見ることのない空間にいることを実感できます。
深く真っ青な海に残る白い航跡、その先には空と海の境目、碧と白しか存在しない景色は、いつまで眺めても飽きることはありません。

そしてクルーズならではの、本当にスペシャルな景色の楽しみは最終日の朝に見る事ができました。早朝5時前に屋上の甲板に出てみると、まさに船がオーストラリア大陸に近づいていく瞬間でした。

セレブリティ・ソルスティスは水先案内船の後を追いながら、ゆっくりと大陸に近づき、湾の入り口に向かっていきます。

大きな船が動く音が静かに聞こえる以外は、何も音がない中、じわじわと湾に入っていくセレブリティ・ソルスティス。早起きした乗客がポツポツと甲板に上がってきて、皆一様に押し黙って船が進んでいく方向を見ながら、時折写真をとっています。

周囲には海と空しかなかった洋上では実感できなかった船の速度を、景色が変わっていく事で実感する事ができます。

湾に入って、周囲に陸地が近づいてきても、まだ早朝。
目に入る道路には車もほとんど走っていず、静けさに包まれています。
大きなセレブリティ・ソルスティスが静かに、でも着実にシドニー港に向かって自分たちを運んでいく様は、ある種荘厳な雰囲気さえ感じる事ができました。

 

<クルーズ・ディレクターに直撃>

クルーズ・ディレクターのBen Powneyさんにお話を伺う機会をいただきました。

様々な人が乗り合わせるクルーズの旅ですから、セクシュアル・マイノリティであることで窮屈な思いをしたり、トラブルが起きることはないのかとか、同性同士でダブルベッドの部屋を予約しても大丈夫かなとか、気になることを伺ってみました。

私たちのセレブリティ・クルーズでは、セクシュアル・マイノリティの皆さんは大切なお客様です。実際にショーの運営に携わる方や、クルーにもたくさんの当事者の方がいます。
セレブリティ・クルーズのコンセプトは、「どなたにも開放的な空間を作り、どなたでも歓迎する」というものです。様々な方が一緒に乗船して、いろいろな楽しみを共有して欲しいと考えています。

私はこの仕事に10年携わっていますが、セクシュアリティを理由に他のお客様との揉め事が起きたという話は聞いたことがありません。

どのクルーズでも、初日の夜にはLGBTミーティングを開き、当事者のお客様同士が仲良くなれる機会を作っています。また、同性婚式を開くこともできますよ。
同性同士でダブルの部屋を予約することを躊躇する必要はありません。そんなことを気にするクルーはいません。

もう時代は変わったのです、セレブリティクルーズでは、ありのままの自分を開放して心から楽しんで欲しいです。

 

まとめ

帰港、まったく変わったクルーズ旅の印象

帰着日の早朝6時頃にセレブリティ・ソルスティスはシドニー港に帰着しました。
乗客はそれぞれ朝食を済ませて、荷物をまとめてチェックアウトします。

早起きしてブッフェレストランで早めの朝食をとり、その後部屋でゆっくり荷物をまとめる人も入れば、起きたら荷物をまとめて荷物ごとカフェに来て下船時間までゆっくり朝食をとりながら過ごす人も少なくありません。
最後まで、それぞれが好きなスタイルで過ごせる場所だと感じさせられました。

ちなみに、部屋の鍵と船内での財布を兼ねた「Sea Pass」ですが、チェックイン時にクレジットカード決済を指定した場合には最終日に部屋に請求書が届くので、内容に間違いがないか確認して終了です。現金決済を指定した場合は、下船までにフロントで精算する必要があります。最終日はフロントが混雑する可能性も高いので、僕は前夜遅くに精算しておきました。朝食は料金に含まれているので、精算後に新たに何かを購入することもありませんから。

最後にクルーズを体験した正直な感想をいうなら、セレブリティクルーズの2泊3日のクルーズはとても楽しく興味深かったです。見たいもの、場所がありすぎたし、食べたいものもまだまだあるし、体験したいことも山積み。さらに、もっと船内で一人の時間も堪能したいとも思いました。

乗船前に抱いていたクルーズ船に対する下記のイメージは完全に変わりました。

<乗船前に抱いていたクルーズへのイメージ>

「料金が高そう」
「リタイアしたような年齢が高い人が中心」
「同性同士では参加しづらそう」

 

<体験してみて変わったクルーズのイメージ>

「部屋を贅沢しないならリーズナブルな料金プランでも十分楽しめる」
(もちろん、高いクラスの部屋でしか味わえない楽しみもある)
「ゲストの年齢幅はとても広く、子供連れの家族からリタイア後の人たちまで。特に現役世代がとても多かった」
「船内はまさにダイバーシティの空間。セクシュアル・マイノリティに限らず、国籍人種を問わず様々な人がいて、誰も咎めない、偏見を持たない居心地のいい場所になっている」

2泊3日のクルーズは本当にあっという間の時間で、まだまだ真の意味でクルーズの楽しみを知ったとは言えません。
今度は機会を見つけて1週間くらいの旅程で、セレブリティクルーズに乗ってみたいと思いながら、船を後にしました。

 

今回乗船したセレブリティクルーズはこちらからご確認ができます

http://www.celebritycruises.jp/cruise/cel/index.do

セレブリティクルーズに新たに「セレブリティ・エッジ」というデザインシップが2018年12月より就航します。デザインに注力をかけて製造されているセレブリティ・エッジは、世界的にも有名なインテリアデザイナー「ネイトバーカス氏(LGBT当事者)」をアンバサダーに迎えて厳しく監修をしているとか。とても素敵な空間になっているようで、プロモーション映像からもその様子が伺えます。

https://youtu.be/MYVqg1gNri4

ABOUTこの記事をかいた人

いたる

LGBTに関する様々な情報、トピック、人を、深く掘り下げたり、体験したり、直接会って話を聞いたりしてきちんと理解し、それを誰もが分かる平易な言葉で広く伝えることが自分の使命と自認している51歳、大分県別府市出身。LGBT関連のバー/飲食店情報を網羅する「jgcm/agcm」プロデューサー。ゲイ雑誌「月刊G-men」元編集長。現在、毎週火曜日に新宿2丁目の「A Day In The Life」(新宿区新宿2-13-16 藤井ビル 203 )にてセクシャリティ・フリーのゲイバー「いたるの部屋」を営業中。 Twitterアカウント @itaru1964