レズビアンコミュニティの”フェムリバ”

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セクシャルマイノリティに悩みは尽きない

LGBT当事者の方は、ご自身のセクシャリティについて悩んでこられたかと思います。「自分はおかしいのか」「誰にも言えない」など・・・。思春期には辛い思いもされたのではないでしょうか。しかし大人になると、自分と同じ仲間たちに出会えて救われたような気持ちになりませんでしたか?自分のセクシャリティに自信を持てるようになった方も多いのでは。ところが、一つ壁を乗り越えた先には、また次の壁があるものです。今回はレズビアンである筆者が、ビアン界に華々しくデビューした頃にぶち当たった壁についてのお話です。

レズビアンタイプいろいろ

一口にレズビアンといってもタイプは様々。まずはその名称からご紹介しましょう。

ビアンタイプ別名称(外見編)

服装や髪型だけで大きく3タイプあります。

※【】内はあくまで筆者の主観的な説明です。

  • フェム【THE女子。ゆるふわナチュラル系、クールお姉さん系、ギャル系など】
  • 中性【カジュアル・モードな感じ。パンツスタイル多め。髪型はショートからセミロングくらい】
  • ボイ【髪はベリーショートからショート。メンズブランドが似合う】

ビアンタイプ別名称(セク編)

性質でも3タイプあります。

  • タチ【常に相手をリードする立場にありたい人】
  • ネコ【リードされたい受身な人】
  • リバ【タチネコ両方を兼ね備えている人。reversibleの略。殆どのビアンがこのタイプ】

これに、先ほどのフェム・中性・ボイを組み合わせて呼ぶわけです。ちなみに、一番人気はフェムリバさんと言われています。

セクは自己紹介の一部

極端ですが、「わたし中性リバです!よろしく!」みたいなことも普通にあります。よくよく考えたらすごーくプライベートな内容なのに皆がこぞって言っちゃうあたり、おそらく便利?というか恋愛面での相性の問題もあるので、公表しておいた方が後々役に立ってくるわけです。ストレートの男女の間でも「君ってM?S?」ってノリで聞いたりしますよね。そんな感覚でしょうか。

「ネコかー(笑)」という嫌な反応

わたしが10代でビアンの世界に足を踏み入れた頃、自分には受身しか無理だと思っていました。セクを聞かれたら「ネコです」と答えていました。ところがある時、質問してきた相手に「ネコかー(笑)」と微妙な反応をされたことがありました。ネコは「マグロ(セックスの時に積極的に行動を起こさない人)」と言われ、ビアンの中でも少々居心地の悪い位置にいるということを、その時初めて知りました。

わたしは驚きと同時に、少し嫌な気持ちになりました。

ビアンなら一度は、普通とは違う目で見られて窮屈な経験をしています。ストレートの人たちとの間に壁を作られることに抵抗があるはずです。にも関わらず、ビアンの中でもこうやって大多数のリバと区別され敬遠されてしまう種類もいるのです。「ボイなのでメンズもののデニムしか着ません!」なんて思っているボイの人はいないのと同じように、ネコと呼ばれる人も絶対にマグロだと決め付けられる必要はないのです。ましてやネコだから絶対触れないし、タチだから絶対触れられたくないというこだわりや、概念もいらないと思うのです。

周りは関係ない。自分らしくいることが大切

もし、あなたがご自身のセクシャリティに悩んでいるのなら、わたしはただ一言「自分は自分でいいんだよ」という言葉を贈ります。わたしは先の経験から自分がネコであることを隠していましたが、年を重ねて考え方が変わりました。外見も、セクも、「こう見られなければいけない」ということはありません。自分が着たい服を着て、気持ちに従えば良いのだと思えるようになりました。あなたらしくいることが、あなたを一番魅力的に見せてくれます。

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