彼と同棲をスタート
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次の日一緒に住みたい、同棲をしたいと申し出がありました。彼(今後Yさんとします)は自身がゲイであるということにより、実家と折り合いが悪く、実家にはなるべく帰りたくない、という理由でした。僕もYさんと一緒に居たかったので快く承諾をし、同棲が始まりました。仕事が終わり、家に帰ると彼が部屋にいる。幸せを噛み締めていました。
Yさんとのセックス
ゲイの世界にはセックスの役割があります。主なのはタチ(攻めや挿入をする人)とウケ(愛撫を受ける方、ネコともいいます)があります。僕もYさんも当時はウケよりであった為、挿入を伴うセックスは初回の時と数回のみでした。あとはお互いを愛撫しあう【バニラ】と呼ばれるセックスが主でした。
バニラであれば、もし病気があっても移らないだろうと思っていました。ただ、Yさんとゴムをつけないオーラルセックスはしていましたし、Yさんは精液を飲ませるのが好きだったので飲精もしていました。こんなんで移らないだろう、愛があれば大丈夫。そんなことを考えていた、今思えばなんて若く愚かな考えだったんだろうと思います。それでもYさんを好きで仕方なかった自分は、
『こんな良い人が病気を持っているわけがない』
そう信じて疑いませんでした。あのメールが届くまでは….
mixi経由で届いた、あるメッセージ
時期を同じくして、僕はmixiにYさんと付き合い出した事を書き記しました。とは言っても『彼氏が出来ました』という主旨の内容の記事を書きました。周りからのコメントは、ありきたりな『おめでとう』『長く続くといいね』等の祝福の言葉でした。日記を書いてから数日後のお昼休みに、mixiからメールがきていました。
とある方(以降Aさんとします)からメッセージが届いている、という内容でした。
「誰だろう?知らない人だなあ……」
そう思いながらもmixiを開き、メッセージを開いてみました。
『件名:初めまして』
『本文:初めまして。唐突にこんなことを聞くのは失礼かと思いますが、貴方が付き合っている人はYさんではありませんか?』
どうやらAさんはYさんと繋がっているようでした。
僕『そうですが、それがどうかしましたか?』
そうAさんに僕はメッセージを返信し仕事に戻りました。帰宅する支度をしているとまたAさんからメッセージがきていることに気がつきました。
A『Yさんの日記から推察をして貴方にたどり着きました。私は彼の元彼です。彼からHIVを移されました。早急に別れ検査に行かれることをおすすめします。』
メッセージを見て驚愕しましたが、そういった嫌がらせだろうという考えもありました。僕『ご忠告ありがとうございます。彼に確認をさせて頂きます。』そう返事をし、家路を急ぎました。
何が真実なのか
家に帰るといつも通り柔らかな笑顔で
『おかえり』
とキスをし、ハグをしてくれました。
いつもなら嬉しいキスもハグも、嬉しいと感じることが出来ませんでした。ご飯を食べ終わり僕はYさんに尋ねました。
僕『聞きたいことがあるんだけど、いいかな?』
Yさんは、不思議そうな顔をしながら、こくんと 頷きました。
僕『あのね、今日mixiで、Yさんと繋がっているAさんからね、YさんはHIVだってメッセージがきたの。本当なの?』
暫く沈黙が続きました。重苦しい空気の中、Yさんは口を開きました。
Y『嘘だよ。僕は病気じゃない。Aさんとは確かに元彼だけども、僕は病気じゃない。君みたいな可愛い子と付き合い出したから、きっと嫌がらせさ。』
ごめんね、嫌な思いをさせて。そう言いながらYさんは僕の頭を撫でました。
僕はAさんにメッセージを送りました。
『Yさんに確認しましたが、病気ではないと言っています。嫌がらせはやめてください。』と…
つづく
画像出典:Young Fool
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