海外で同性婚するなら知っておきたい3つのステップ | 僕の旦那はドイツ人

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※前回記事はこちら

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時間がかかるドイツでの婚姻手続き

さて、前回ドイツで同性婚をする際に必要な日本での準備をお話ししました。今回はドイツに来てからの手続きについてご紹介したいと思います。

日本では婚姻届に必要事項を記入して役所へ提出してしまえば終わりですが、ドイツでは最低3回はシュタンデスアムト(Standesamt)と呼ばれる役所へ出向かないといけません。それぞれ以下の目的で訪れます。

  1. 事務的な書類の確認やパスポートの確認
  2. 事務的な書類の確認やパスポートの確認
  3. 婚姻契約書にサイン

最初の2回は事務的な書類の確認やパスポートの確認などがあります。

3回目に役所にあるセレモニー会場で誓いを交わし婚姻契約書にサインをして婚姻したことと認められます。3回目のセレモニーには家族や親しい友人も出席することができ、誓いの言葉や書類にサインをするのを見ることができます。

その後にやりたい方は教会やチャペルでの式、そして披露宴をやることになります。

1. 役所での打ち合わせ: 書類の確認

まずは役所に婚姻の手続きをしたい事を伝え、担当者との予約を取ります。予約の日にはパスポートと日本から持ってきた証明書を提出し、正しい書類かを確認してもらいます。彼が用意したドイツの出生証明書などの書類も提出し確認してもらいます。僕は日本の書類をきっちりと何度も確認して準備していたので、この日は特に問題なく、このまま次の打ち合わせ日の予約をして終わりになりました。
一点だけ…役所側から、次回から通訳を準備してくださいと言われました。

一方が外国人(日本人の私ですね)である場合は必ず母国語(日本語)とドイツ語の通訳を準備して外国人である当人(日本人の私)が、どのような手続きが行われているのかを私自身が終始理解できるようにしなくてはならない決まりがあるためです。さすがにドイツらしく、その辺はきちんとしているんだと感心しながらも、次回からは独日の通訳を準備することとなりました。

2. 役所での打ち合わせ: 苗字を変えるかどうか

2回目の打ち合わせでは、婚姻の契約について詳しく説明がありました。今回は独日の通訳の方をお願いしていたので、難しい契約書などの説明もしていただけたのでスムーズに進みました。

この打ち合わせで一番重要だったのが苗字を変えるかという点でした。
もちろん苗字を変えることはできるのですが、日本ではまだ同性婚が認められていないため、ドイツで僕の苗字を変えてしまった場合、ドイツでの苗字と日本での苗字が違ってしまい、今後問題が出てくることが考えられるため、役所の方からは変えない方がいいのではとのアドバイスをいただきました。
年金の問題などもあり、もし名前を変更してしまって日本側で僕が本人であることを認識できなくなってしまっては困るので、苗字は今まで通り僕は僕の日本の苗字を使い、彼は彼のドイツの苗字を使うということになりました。苗字に関しては結婚後、いつでも変更することが可能だとの事だったので、もし日本でも同性婚が認められれば、そのタイミングで変更をしようかとも思っています。

3. 役所で感動のセレモニー

そしていよいよ最後の役所。ちょっとドキドキしながら、この日のために2人で選んだジャケットと蝶ネクタイを着て役所へと向かいました。リハーサルはなく、ぶっつけ本番です

前回同様セレモニーでも通訳の方をお願いしなくてはならないので、セレモニーの進行を行ってくれる方がドイツ語で話をした後に、日本語の通訳の方が同じ内容を日本語で言ってくれるので内容は全て理解することができました。
セレモニーの内容は結婚とは、2人で生きて行くとはなどの話があった後に誓いの言葉とキス、その後に名前の変更がない事などを確認し婚姻契約書にサインをします。時間にして約30分程度の簡単なセレモニーでしたが、小さい頃からの僕の夢が叶った瞬間でした。そして暖かく見守ってくれるドイツの家族と友人に囲まれて…幸せなひと時でした。

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90日以内!バタバタだったドイツでの婚姻手続き

僕の滞在ビザ申請の関係で、ドイツに入国してから90日以内に全ての婚姻手続きと移民局での滞在許可書取得の手続きを終わらせなくてはいけなかったので、全ての手続きを急いでやらなくてはいけませんでした。

日本とは違いドイツの役所は窓口が開いている時間も少なく、手続きに驚くほど時間がかかってしまうのです。そのため、婚姻手続きを終えて滞在許可書を得た頃には、身も心もクタクタです。また、僕たちはドイツに来たばかりだったこともあり、友人もほとんどいなかったので、役所での婚姻手続きの他に教会やチャペルでの式や披露宴はやりませんでした。そして、日程も直前にしかわからなかったので、日本から家族を呼ぶことも出来ませんでした。
一生に一回しかない結婚式、本当はもっと計画をしっかり立てて友達をたくさん呼んで大きくはなくても手作り感のある温かい披露宴パーティーをやりたいという思いもありました。ですが、人生の中で一度は諦めた結婚がどんな形でも叶ったのはとても嬉しいことです。そして、何より好きな人と毎日一緒過ごせること、そして異性カップルと同様に法律に守られて、コミュニティーにも受け入れられて暮らせることだけで、幸せです。

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画像出典:Two men married at West Point chapel for first time

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ABOUTこの記事をかいた人

高校、大学の6年間をアメリカで過ごしたあと、2004年5月に日本へ帰国。働き始めると同時期に、今のパートナーと日本で出会い、すぐに同棲生活をスタート。 パートナーの出身国であるドイツでは同性婚(正式名所はパートナーシップ)が可能なことから、将来を考え、ドイツへの移住を決意。同棲から10年が経った2014年12月にドイツにて、パートナーシップを行い、 現在は新しい家族(ラブラドール レトリバーのメス)と共にベルリンで暮らす。