終わりと始まり|私がHIVに感染した原因16

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Yさんの死後、実家に戻った僕

いつまでもお世話になっているわけにもいかないため、僕は実家に舞い戻りました。

懸命に兄が説得をしてくれていたようで、母親は僕が触れたものへの除菌をしなくなっておりました。

が、相変わらず口は聞かない状況でした。

少しでも、家にいる時間が減れば。

そう思った僕は知人の紹介を受け、アルバイトを始めました。

忙しくしているとYさんの死も、母親とのことも忘れることが出来ましたが、仕事が終わるとぼんやりとYさんのことを考えてしまう僕がいました。

傷はそうそう治らない。

新しい出会いでもあれば、少しは傷は癒えるのかな?

そう思った僕はYさんの死後3か月程経っていた為、掲示板に出会いを求めるため、書き込みをしました。

失ったYさんというピースの代わりを探すように。

HIVを公表し出会いを模索

現在も存在するサイトですが、当時はより多くの方が利用をされているサイトがあり、そちらの恋人や友達を募集する掲示板に僕は書き込みをしました。

HIVであることを隠したくなかった僕はその旨も書き込みました。

少しですがメールがきたので、僕は理解がある人もいるんだなと思いメールを開きました。

しかし、そこにあったのは理解のあるメールではありませんでした。

誹謗中傷

メールを開いた僕は驚愕しました。

そこにあったのは

『病気のくせに出会いを求めるな』

『病気をばらまくのはやめてもらえますか』

『早く死んでください』

といった誹謗中傷でした。

無料で獲得できるメールアドレスであったため、どこの誰なのかも分からない。

僕はそのメールを一つ一つ削除をしていきました。

あぁ、どうしてこうも理解がないのか……

そう考えていたとき、ふととある人に言われた言葉を思い出しました。

 

『人は自分が経験したことしか理解が出来ない生き物なのよ。』

 

その言葉を思い出し、納得をしてしまいました。

そして、僕はもう公表するのはやめようと思い、恋友掲示板にHIVであることは書かずに募集をかけました。

いくつかのメール

掲示板に記載をしてから一時間ほどでいくつかメールが届いていました。

一人一人返信をし、少しメールでお話をしていました。

とある方が僕と早々にエッチをしたいとおっしゃられたので、僕はそのタイミングでHIVに感染しているため、セーファーセックスしかできない旨を伝えました。

するとその人は、『病気の人とは関わりたくありません。』とメールを送り、ブロックをされてしまいました。

伝えるタイミングを間違えたのかな…そう思った僕は次の人はお会いしてからお伝えしようと思い、ほかの方とメールを続けました。

その中で一人メールが続いた方がおり、お会いすることになりました。

待ち合わせの日に。

待ち合わせの場所で待っているととても背が高く、スキンヘッドに近い坊主の方が近づいてきました。

『まさしさんですか?』

そう尋ねられたため、そうですとお答えすると待ち合わせをしていたTさんであると自己紹介をして頂きました。

近くの喫茶店に入りお茶をし、街中をブラブラしました。

くしゃっとした笑顔がとてもYさんによく似ていて、少し心惹かれている自分がいました。

色々なお話しをし、お別れのタイミングが来た際に、Tさんからお付き合いをしてほしいと申し出がありました。

嬉しく思いましたが、僕は答えられずにいましたが、意を決してTさんにHIVに感染をしていることを伝えました。

しかし、Tさんは動じることなく僕を抱きしめ、それでもいいと言ってくれたのです。

僕はボロボロと涙を流しながら『よろしくお願いします。』と伝えました。

またTさんは独り暮らしだったため、実家を出てTさんと暮らすことになりました。

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