同性婚はなぜ必要?実際に同性婚したゲイカップルが語る、シンプルな理由。

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突然ですが、 この映像を見てみてください。

 

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こちらのムービーに登場している、昨年アメリカで入籍し、日米両国で結婚式を挙げたオープンリー・ゲイカップルに直接話を伺ってきました。

オリバー・デニスさん,オリバー浩二さん

Gay couple

オリバー・デニスさん(左)/オリバー・浩二さん(右)

お二人は2014年にアメリカでご結婚されています。アメリカ、日本でそれぞれ結婚式をしています(※Letibee協力の結婚式ではありません)。現在は都内で暮らしています。

同性婚を決断した理由

―どうして結婚という形を選んだんですか?

浩)愛し合っていれば結婚願望が訪れるのは、男女のように自然なことだと思います。あとは、例えば自分が突然亡くなったら、不動産を合法的に彼のものにできるようにしたかったということですね。(現在の日本では効力のない)アメリカであっても、パートナーに何か残せるものがあるといいですよね。

デ)18年付き合ってきたけれど、「浩二さんはあなたのボーイフレンド?パートナー?ルームメイト?」そう聞かれたときに「夫です」と答えたい。そのシンプルな理由です。

―結婚制度を利用したことで、日本での生活に何か変わったことはありますか?

浩)全然ないです。日本の法律が変わらないと、それはないです。

―オリバーという苗字は、日本で使わないんですか?(日本の戸籍上は佐々木浩二さん)

浩)法律的に使えないのですよ。

―お住まいの区に、パートナーシップ条例が制定されたら使いますか?

浩)もちろん使います。元々オープンリーだから、カミングアウトの問題もありませんし。

―子育てはしたいと思いますか?

浩)僕はしたい。でも、彼はそうじゃない。
デ)うん。ゲイカップルも、ストレートのカップルのように、子供を持ちたいか持ちたくないかを選べる。ケースバイケースですよ。
浩)まあ、もう少し、日本における養子縁組の制度が簡単になれば、とは思いますけどね。アメリカだったら社会がもう少し発達していて、養子縁組であっても、ゲイであっても、「僕は養子でゲイなんだよ!」と、子供同士で堂々と言い合える状況が整っている。日本では「もらわれっ子、養子」とネガティブに捉われる。そこを何とかしないと難しいのではないですか。
デ)アメリカにも「パパ、ママ、男の子、女の子の家族」というステレオタイプがない、わけではない。例えばシングルマザーと養子という組み合わせだったり、様々な人種や状況であっても「家族だよ!」と堂々と言えるのに、日本では「それって家族なの?」と言われてしまう感じがありますよね。もちろん、このような問題を抱えているのは日本だけではないですけれど。

―日本にもLGBT差別禁止法があったらいいなって、思いますか?

デ)思います。例えば職場でのハラスメントを防止すべき。外国人であることでも、ハラスメントはあります。
浩)思いますけど、それって人権を守る法律なのかな?例えば人権を守るとしますよね。「男が嫌いだから、女子トイレを使いたい」と言い出すストレートの男性がいたら、彼の人権を守るということで、女子トイレが使えるの?
筆者)人権を守るというよりも、すべての性自認や性指向などのセクシュアリティに基づく差別を禁止するわけですから、そういった好き嫌いとは分けられていると思います。

浩)あー、なるほど。
筆者)EUなんかでは、例えば外国人に対しての差別、障害者、肌の色、セクシュアリティといった差別の禁止法が、バラバラに存在していたのをまとめて、包括的差別禁止法(人権法)になってるみたいですね。

同性婚の結婚式を挙げた理由

―結婚式の場所はどこですか?

浩)神奈川県の江ノ島です。もともと、アメリカで結婚式をしていたし、日本で結婚式する予定はなかったんです。一緒に働いていた1人がウェディングプランナーで、
「ゼクシィからお誘いがあるんだけど、結婚式どう?」
「絶対素敵だからやって!」

そこまで言うならば、と。
僕らの結婚式が公開されることにより、クローゼットな人たちだったり、結婚式に踏み出せない人たち、後世の人たちにとっての重たいドアを開けるのならば、自分たちのミッションとしてそれをやってもいいのでは、と思って。僕らの生活の中で携わってきた人たちとも、20年ぶりくらいに再会できる機会を作れましたし。

筆者)カラフルな砂を重ねてたのが印象的ですよね。
浩)一緒に働いてた人が、お祝いとしてサンド・セレモニーをくださったんです。ゲイやストレートの友人たちで、テーブルの上に、レインボーカラーの砂を重ねていく。
筆者)結婚する二人だけじゃなく、何人かで砂を重ねることにより、結婚式に広い意味が出てきますね。ただ、浜辺が眩しそうですね(笑)
浩)前の日が台風で、結婚式当日は晴れで、翌日は雨。超ありがたい限りです。

―結婚式がカミングアウトの機会になりましたか?

浩)いえいえ、うちらは元々オープンリーなんです。それぞれ、相手の実家に泊まれる状況ですから。
デ)家族にカミングアウトするのは、彼を愛していて、リスペクトしていて、とても大切な人物であると説明したいからです。
浩)僕も、彼と付き合いだして、「これは長い付き合いになりそうだ」と思ったから、家族にカミングアウトしたんです。彼も、僕の実家に来たいと言うから、西洋の方だから、ハグもベタベタもするし、隠しきれないならカミングアウトしようと思いました。

デニスさん、浩二さん、ご協力頂きありがとうございました!

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