「父親」が妊娠?―あるトランスジェンダーのカップルの子どもの授かり方が話題に

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トランスジェンダー同士のカップルが子どもを授かる

エクアドルに住むカップルが一見変わった方法で子どもをもうけたとして、注目を集めている。子どもが生まれたら父親になる予定の人物が、MtFトランスジェンダーのパートナーの子どもを妊娠したというのだ。

トランスジェンダー同士のカップル

フェルナルド・マシャド(Fernando Machado)とダイアン・ロドリゲス(Diane Rodriguez)は、今月初めにSNSで彼らに子どもができたことを発表した。そして彼らの子どもができたという事実が、南アメリカ大陸全体から関心を引きつけ、トランスジェンダーの人たちの権利と可視化において大きな役割を果たしているという。

彼らは2人ともトランスジェンダーの当事者だ。彼らはホルモン治療は行っているものの、どちらも性別適合手術を受けていなかった。そのため、特に医学的な問題もなく子どもを作ることができたのだという。

妊娠を発表した理由

ルイという男の子として生まれたロドリゲスは、エクアドルのLGBTコミュニティの中でも有名な活動家のひとりである。また、彼女のパートナーであるマシャドは、マリアという女の子としてベネズエラで生まれた。彼は、ローマカトリック教会の考え方が変化して欲しいと考え、自分の妊娠を公表することを決めたという。

これまで、教会側は沈黙を守っているが、ロドリゲスはこれに対して驚きと喜びの言葉を述べた。

「教会は、同性愛者が養子を迎えるといつも批判しています。だから、“自然な形”で出産するわたしたちを批判するとしたら、それは矛盾になってしまうのです。

南アメリカにおけるトランスジェンダー

近年、南アメリカのトランスジェンダーコミュニティでは様々な進歩が見られる。6ヶ月前にはコロンビアのサントス大統領が、国民の身分証明書の性別変更を許可するという決断を下した。現在までに340人が性別を変更しているという。

アルゼンチンでは、ホルモン治療や性別適合手術を無料で受けられるよう法制化した。

しかしそのような進歩がある一方で、この地域でのトランスジェンダーへの差別は根強く残っている。International AIDS Allianceによると、2008年から2011年までに世界中で起きたトランスジェンダーの殺人事件のうち、79%は中南米諸国で起きているという。

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