プエルトリコの教育省が制服に関する規則を改定
プエルトリコの教育省が学校の制服に関する規則を改定したと発表した。これにより、LGBTを含むすべての公立学校へ通う生徒がスカートかズボンかの制服を選べるようになったという。
制服にかかわる規則
プエルトリコのラファエル・ローマン教育相は12日、よりLGBTに配慮し、制限を弱めるために厳格な制服規則を変更すると明言した。プエルトリコの教育省は、医療系の生徒を除くすべての生徒に制服を着ることを義務付けている。アメリカの海外自治連邦区であるプエルトリコではこれまで、アメリカ領の規則にのっとり、女子生徒はスカート、男子生徒はズボンの制服を着用する決まりになっていた。
全ての生徒が制服を選べるように
今回の規則変更によって、すべての生徒が罰則を恐れずにスカートあるいはズボンの制服を自由に選択し、通学できるようになる。
AP通信社によると、この新しい規則はLGBTの生徒を考慮して改訂されたものだという。一方で、この規則はLGBTに限らないすべての生徒に適用される。また、教員がズボンをはいた女子生徒やスカートをはいた男子生徒をそのことで罰することも禁止している。
日本の学校の現状
昨年文科省が行った実態調査では、身体的な性別に違和感を持ち、かつ学校にそのことを相談している生徒は全国の小中高校で606人いたという。相談できていない児童生徒もいることを考慮すると、その数はさらに大きくなるはずだ。
文科省は今年4月、全国の国公私立の小中高校などに対して、性同一性障害を含む性的マイノリティの児童生徒に対しての配慮を求める通知を出していた。文科省は通知の中で「性同一性障害に係る児童生徒については、学校生活を送る上で特有の支援が必要な場合がある」として、具体的ないくつかの対応方法を挙げている。具体的な事例には学校の制服に関するものだけでなく、トイレや児童生徒への呼称などについても含まれている。実際の学校現場では、すでに取り組みを始めている学校もある反面、性的マイノリティ当事者や周囲の児童生徒への対応について、混乱も広がっているところもあるという。
画像出典:Pink News
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