「ゲイはおしゃれでセンスがいい」などポジティブなゲイへのステレオタイプも実は悪影響?

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ポジティブなステレオタイプもよくない?

Pink Newsによると、ゲイは美的センスに優れていて、感情的で、機知に富んでいる、といったポジティブなイメージは、ゲイの男性にダメージを与えているということが、心理学者の研究によっても明らかにされたという。

「ポジティブな偏見」

英国、アングリア・ラスキン大学の心理学者のチームが、ゲイに対しての“肯定的”なステレオタイプが「ポジティブな偏見」につながる可能性があると指摘した

セックスアンドザシティなどの人気テレビ番組や映画によって、ゲイに対して「スタイリッシュで、感情的で、機知に富んでいる存在」などといった一般的なステレオタイプが広まっている。

ステレオタイプがもたらす悪影響

しかし、博士課程に在籍中の大学院生であり、今回のポジティブな偏見についての研究の筆頭著者でもあるアシュリー・ブルックス(Ashley Brooks)氏は、このようなステレオタイプが実際にはゲイの男性にとってマイナス影響をもたらしていると主張している。彼女は今回、研究チームメンバーとともに、そのダメージの程度について、1000人を対象に調査を行ったという。

ブルックス氏によれば、そのようなステレオタイプによって、ゲイの男性は一元的な存在として描かれ、周囲の人はその人の本当のパーソナリティを見抜くことが難しくなってしまっているというのだ。

「一般的に、私たちは人気番組などで演じられている“ゲイの親友”を見て、実生活においても、異性愛者とゲイの男性の交流の中でそのイメージを強く残してしまっています。」

「そのステレオタイプは、表面的にはポジティブな捉え方であるかのように見えるため、社会に広く受け入れられてしまい、長期的にはマイナス影響をもたらす可能性があるにも関わらず、疑問視されることがありません。」

ステレオタイプに当てはまらないゲイの存在

また、アングリア・ラスキン大学の社会心理学の主任講師であるダラ・マクダーモット氏は、以下のように述べている。

「一方では、ファッショナブルである、あるいは機知に富んでいるなどといった、ゲイの男性から想起されるステレオタイプは、プラスの影響をもたらすように見え、場合によっては、そのイメージ通りなこともあるかもしれません。」

「しかし、このようなステレオタイプはまさにその性質上、ゲイであるとはどういうことかを決めつけ、ゲイの男性がどのように振る舞うべきかについての非現実的な期待感を生み出してしまうのです。」

「このような一般的なステレオタイプに当てはまらないゲイの男性は、この期待に答えられないとして社会的に無視されてしまうことも多くあります。これは彼らのメンタルヘルスの問題に大きな影響を与える可能性があるのです。」

「ゲイの男性のように、マイノリティへの考え方の特徴が変化していることを認識するというのは、より違いを尊重できる社会を作っていく中で心理学者ができることとして、大切なことです。」

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