「私がレズビアンであることを誰も知らない」
「NO BODY KNOWS I’M A LESBIAN(私がレズビアンであることを誰も知らない)」とプリントされたTシャツを身につけて登校した16歳の女子生徒がいた。しかし、Pink Newsによると、彼女は学校側からセックスや暴力を促進する恐れがあり、個人の選択の表現につながるとして、注意を受けていたという。
Tシャツを好意的にとらえていた女子生徒の友人たち
米国・カリフォルニア出身の16歳の女子生徒とその母親は、Tシャツを着替えるように注意されたことに対し、学校職員に対して訴訟を起こした。
昨年、テイラー・ビクター(Taylor Victor)さんは、「私がレズビアンであることを誰も知らない」と書かれた新しいTシャツを着用して、シエラ高校へ登校した。彼女はその前年にレズビアンであることをカミングアウトしていた。
彼女は、家族や友達がとても協力的だったため、このTシャツを着ていっても安全だと考えていたと話す。彼女はブログで以下のように投稿している。
「みんな私がレズビアンであることを知っているから、このTシャツで笑ってくれるの。」
そのTシャツを着ていた日は一日中、ほかの生徒からもほめ言葉をもらっていたという。
学校からの注意
しかし、数日後にグレッグ・リーランド(Greg Leland)副学長から、そのTシャツを着替えるように注意されたという。
テイラーさんは副学長から、“個人の選択や信条”を服で表現することは許可されていないと注意を受けた。そのTシャツは学内で混乱を引き起こしたり、暴力団に絡まれたりする可能性があるため、学校の服装規則に違反しているのだという。
また、ダン・ビューケルマン(Dan Beukelman)教頭は、そのTシャツは「セックスを促進する」可能性があり、「公にセックスに誘っている」と付け加えた。
裁判の結果
裁判では、テイラーさん側が勝訴する結果となった。
しかし、学校側は悪いことをしたとは認めていない。むしろ、テイラーさんに「私がレズビアンであることを誰も知らない」と書かれたTシャツの着用を許可し、「他の学生や地区職員からのハラスメントやいじめを受けることのないよう保護するためのもっともな対応だった」と考えているという。
一方テイラーさんは、裁判の結果には満足しているという。
「私は自分が自分であることにとても誇りを持っているの。」
「それが私がこのTシャツを着たすべての理由なの。」「そして私がこれを着続けるのは、数か月にもわたる学校側との裁判に私たちが勝ったからよ。」
と述べている。
画像出典:Pink News