ブラジルのストレートの人気俳優2人がキス―同性愛者への偽善や偏見に対抗

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俳優2人がキスをする様子がテレビ番組で放送される

雑誌『GQ』はその年に活躍した男性を称え、彼らにGQ Men Of The Yearというアワードを贈っている。先週ブラジルでは、そのアワードの受賞式が行われた。11月26日に放送されたテレビ番組では、有名な俳優2人が式の舞台上でキスをする様子が映し出され、ブラジルのSNSではその場面の画像が話題になっている。

GQ Men Of The Yearアワード

ブラジルの2人の人気俳優、ブルーノ・ガリアッソ(Bruno Gagliasso)とジョアン・ビセンテ・デ・カストロ(João Vicente de Castro)が、リオデジャネイロで開催されたGQ Men Of The Yearの受賞式でキスをした様子がテレビで放送された。

ガリアッソは放送後、彼とキスをした理由についての説明もないままに、カストロとの写真をInstagramに投稿した。

この投稿は瞬く間に拡散され、8万以上の「いいね!」と1万9千ものコメントが寄せられている。

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LGBTの権利を支持してきたガリアッソ

ガリアッソはストレートで、結婚もしているが、長きにわたってブラジルにおけるLGBTの権利を支持してきた。彼はこの受賞式に参加するにあたって、「男らしい」ということが実のところ何を意味するのかを考え直してもらうよい機会として、その意味について国民に疑問を投げかけたかったのだという。

彼は、もう1人の男性への好意や愛情を表そうとしていた訳ではないと伝える前に、このキスを「男らしさをひけらかす、偽善的な偏見を持った全ての人たち」に対して捧げていた。彼は男性を愛する男性に対しての偏見をなくすためにこのキスをしたのだった。

この俳優は以前にも、メディアで頻繁に描かれる「男らしさ」のイメージについて、若い世代のストレートに対してもLGBTに対しても、健康に悪い影響を与えていると話していた。

ブラジルのLGBTを取り巻く状況

ブラジル人のLGBTは、ストレートの人たちと多くの点で同じ権利を享受しており、2014年には同性婚が法制化された。しかし、LGBTコミュニティを標的にした犯罪は後を絶たない

ある統計によると、昨年1月1日から9月29日までに、216人のLGBT当事者がセクシャリティが原因で殺害されてしまったと報告されている。その被害者のうち35%がトランスジェンダーで、59%がゲイ、4%がレズビアンだという。

同性愛は違法ではないにもかかわらず、世界的に見ても、ブラジルはLGBT(特にトランスジェンダー)に対しての殺人事件の発生率が最も高い国の1つだ。その一方で、サンパウロのゲイパレードには2009年に400万人が参加し、世界最大のLGBTプライドとしてギネス世界記録に登録されている

画像出典:Pink News

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