リビットのリリースした、学校向け無料教材「アライ先生キット」を見てみた

アライ先生キット

LGBTの子どもを独りにさせない。創業4年目のReBit(リビット)が学校向け教材をリリース!

リビットは、「LGBTの子どもを含めた全ての子どもが、ありのままでオトナになれる社会」を目指し、全国の学校などに多様な性に関する出張授業をこれまでに500回以上届けてきたLGBTに関するNPO団体。

リビットのやっくんと子供たち

小・中学校のうちに、性別違和感を感じたことのある人は89.7%であり、ゲイであると自覚した年齢について、平均13.1歳とある。また、「LGBTの学校生活に関する実態調査」(2013年、いのち リスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン)では、LGBT当事者の68%がいじめを経験したとある。

いじめや暴力を受けたことのあるLGBT68%

しかし、今年の2月14日に発表された、2020年4月から使用される学習指導要領にはLGBTに関する記述はなく、小学校の改訂案では、体育の部分に「思春期になると異性への関心が芽生える」と記載がある等、改定前の内容から変化がなかった。
現状では、改定後も多くの学校でのLGBTやセクシュアリティ、トランスジェンダーに関する教育は、それぞれの学校や教員・教師に依存する形になる。

Letibeeでも、中学・高校・大学教員や職員の方と対話をしていく中で、「教師/教員側の性に関することがらの知識不足によって、正しい教育を行うことができるか不安である」という話を多数聞いてきた。

そんな現状であるからこそ、応援したいプロジェクトを知った。
リビットが無料の学校向け教材をリリースした、という内容だった。
早速その中身を拝見させて頂いた。

当事者の生の声を読み解くことのできる教材

リビットの教材では、以下の3ステップが提案されている。

ステップ1「先生が知る」
LGBTに関する基礎知識や、子どもの困りごとを理解し、適切な対応を行う方法をまとめたハンドブックです。

ステップ2「相談していいよ、を伝える」
6色のレインボーはLGBTを理解・応援していることを表す国際的なシンボルです。子どもの目の届く場所にレインボーのシールを貼っていただきその趣旨を説明することで、多様な性について相談しやすく感じる生徒がいます。

ステップ3「生徒に授業をする」
中学校の道徳授業で多様な性について教えていただく際の教材です。15 分の映像教材や、生徒のためのワークシートや配布資料、先生にご参考にしていただくための指導案と指導の手引きもご活用ください。

実際の教材に目を通してみた。

リビットの教材には、当事者の声が多く掲載されている。
当事者の声

また、映像資料もあり、そこでは、LGBT当事者を含む親子や、LGBT当事者と先生の、当時を振り返った貴重な対談が収録されている。

製品パッケージは中学校の教員は無料で配布している。教員でない場合は4320円。個人で購入し、中学校に寄付することも可能。全12種の教材は全てオンラインから無料DLできる申し込みとダウンロードはReBitウェブサイト(http://rebitlgbt.org/project/kyozai)
アライ先生キット

ダウンロードすると、以下の内容が含まれている。
先生向け資料
1説明書
2先生向けハンドブック
3レインボーシール
4「アライ先生」シール
5学習指導案
6指導の手引き
7先生向けアンケート
生徒向け教材
8中学生向け映像教材
9ワークシート
10配布資料
11生徒用アンケート

 

残り3日!クラウドファンディングも大詰め

こちらのクラウドファンディングでこの活動を応援することができる。
すでに目標金額の50万円を達成しているが、残り時間も支援が可能。1万円の支援のリターンには、自分の指定した学校にこの教材を送ることもできる。自分の母校に通う後輩に送ることも可能だ。

この教材が多くの悩むLGBT当事者や、その周りの子供達に届いてくれることを祈っている。

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