上司へのカミングアウトに迷ったら!LGBTに理解のある上司の3つの特徴

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どんな上司ならカミングアウトしても大丈夫なのか?

これまで私は職業人生の中で3人の上司に、自分がバイセクシュアルであり、彼女(女性同士の恋人関係ですね)と長い付き合いであることを、カミングアウトをしてきました。ありがたいことに大きなトラブルもなく、今ではほとんどの職場の人にそのことを伝えられています。

ただ、最初からうまくいくと思っていたわけではなく、成り行きで「言わざるを得ない状況」になってしまったこともありますし、言う前には、悩んだり神経質になったりすることもありました。

今この記事を読んでくださっている皆さんも、職場、特に上司へのカミングアウトは、

・もし拒絶されたら仕事がしにくくなるかも…
・評価が下がるようなことがあったらどうしよう…
・職場で広まってしまったらどうしよう…

と悩まれる部分だと思います。

だからこそ、私がカミングアウトをしたとき、実際に上司がどんな反応をしたのかと、そこから類推される「どんな上司だったら受け入れてくれやすいのか」をお伝えしてみたいと思います。

上司A:1社目の会社、役員兼部長

最初の会社は100名くらいの若い会社。上司は普段からにこにこして人が大好きなタイプのおじさん。

仕事面でも何かと気にかけてサポートしてくださっていたので、二人で飲みに行ったときに打ち明けたところ、「へえ、そうなんだ」と少し驚きながらも自然に普通に受けて入れてくれました

その後も「最近プライベートはどう?」と声をかけてくれ、私の惚気にも自分の奥さんの惚気で返してくれるほど。「毎年我が家で年末はパーティやってるんだけどさ、今度彼女連れてこない?」と言ってくれるなど、「ああ、本当に受け入れてくれてるんだなあ」と思える、いい受け止め方をしてくれました。

上司B:2社目の会社、社長

2社目はたったの10名の超ベンチャー企業。入社直後、出張続きでなかなか話す機会のなかった社長が飲み会に誘ってくれました。この社長は物静かで思慮深いタイプの男性。飲みながら根掘り葉掘り、これまでのキャリアについて聞かれていた最中、

「なんでわざわざ理系から営業をめざそうと思ったの?」(一人でも、同性パートナーと暮らすとしても問題ないくらいの費用を稼げるように、
力をつけたかったんです…なんて言えない!)

「将来さ、こういう仕事したいみたいなのある?」(LGBTや女性が働きやすい社会を作る仕事がしたいです…なんてますます言えない!)

と答えに窮することが多く、酔いも回って途中から面倒になり、カミングアウトに至りました。上司の反応はというと、「ほお」と最初びっくりしながらも、

「じゃあさっき言ってた『一人でも稼げるように』って、彼女を養うことも考えてるってこと?」
「友人にもゲイの人がいるけどその人はこんなことを言っていて…、あなたはどう?」などと、理解しようと深く質問をしてくれました。

この時、目を見ながら真剣に質問してくれたことが本当に心に残っています。
この人にならどんな悩みも話せる、と感じました。

その後も、指導をするときに「たとえ話」を持ち出すような場面で、「恋愛関係のたとえ話しても大丈夫?」と確認してくださったり、「もしお付き合いしている人がいるとして…」と、「彼氏」「彼女」というワードを使わないようにしてくださったり、本当にこまごまと配慮をしてくださっています。

上司C:2社目の会社、課長

2社目に入社した会社の当時の直上司は、体育会系で「バリバリの営業マン」というタイプの、ちょっと怖い人。最終的にはもっともカミングアウトしなければよかったと思った人物です。

この人は仕事上の面談の中でカミングアウト。理由は、直接の上司には私の感じ方を率直に伝えて、知っておいてもらったほうが、仕事をストレスなく、生産性高くやっていけると感じたからです。

カミングアウトした直後、この上司は、
「大丈夫。俺はおまえよりももっと引くような悩みを打ち明けてくる部下もたくさんマネジメントしてきた。だからおまえも問題なくマネジメントできると思う」と頼もしい言葉。

しかしながらこの上司、曲者でした。

もともと「下ネタ大好き」「女の子大好き」という人で、自分の部下の男性にナンパをさせたり、キャバクラにつれていったりしていました。
その人が、カミングアウト後はなぜか、これまで「まあ、お前一応女だしな」と言って言わなかった下ネタを連発するようになり、「お前はこういうの大丈夫だもんな」とのお言葉。

同じ「女好き」だからって感性までいっしょだと思うのは本当にやめてほしいですね。

カミングアウトしても問題ない上司の3つのポイント

ここまで、私がカミングアウトをした経験のある上司の反応について書いてきました。
改めて振り返ってみると、カミングアウトして問題ない上司を見極めるには、いくつかのポイントがあるように思います。

1. 社長、役員、事業部長等、役職が上がるほど度量が広く、受け入れてくれる人が多い

2. 気遣い上手な上司は、受け入れてくれる可能性が高い

3. 体育会系の上司は要注意

もしカミングアウトを迷っている方がいらっしゃったら、「自分の上司はあてはまるかな」と考えてみてください。

アウティングされてしまう可能性も忘れずに

ところで、ご紹介した上司Bさんに関して、実はその後、まさかの事態が起こりました。最近私が、カミングアウト済みの同期から聞いた衝撃の言葉。「そういえばさー、Bさんがしれっとあなたに彼女がいることばらしてたよ」

聞いたときは心臓がすくみ上るような気持ちでした。動揺を抑えて詳しく聞いてみると、社員の結婚観について話が盛り上がっていたとき、
「まああいつは結婚やら妊娠出産やら、する予定ないみたいだからなあ」とBさんがぽろりと漏らしてしまい、周りから突っ込まれてついばらしてしまった、という流れのよう。

本当に小さな10名の会社で、全員のひととなりがそれなりにわかっており、誰からどう漏れてもまあそんなに痛手ではないなと思っていたことと、心底信頼していた上司だったので、『お酒の席でのことだし、まあ仕方ないか。普段細かいのにあの人こういうところ詰め甘いんだよなあ…。』と苦笑で済ませられましたが、まあ、驚きましたね。

信頼する人ですらこうなのですから、上司にカミングアウトするときは、万一アウティングされても問題が起こらないか、一度シミュレーションしてみるほうがよいかもしれません

みなさんの上司はいかがですか?もしよかったら、下のコメント機能であなたの上司についてコメントしてみてください。きっといろんな方に役立つと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

教育研修会社に勤める、28歳女。同じくバイセクシャルの彼女と同棲中。読書と舞台と仕事が趣味だが、彼女との同棲生活を充実させるべく、現在ワークライフバランス作戦実践中。