YOUんとこ、LGBTどうなん? ポルトガル編

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ポルトガルのLGBT

こんにちは!ポルトガルから日本の人々に向けて記事を書いてみました、Marcos Brasilといいます。実は、ポルトガルは、種子島に鉄砲が日本に伝わった時から数えて、日本とは470年以上の歴史を持つ国なんだ。今回は、ポルトガル人の私が、ポルトガルにおけるLGBTについてお伝えするよ!

カトリックで、ポルトガルのような保守的な国に住んでいると、 LGBTの人がカミングアウトをすることは、ポルトガルでも大変なんだ。教会は、神に受け入れられる関係は男女間の関係のみであると言っているけれど、このような古い遅れた考えを捨てて、新しい考えをポルトガルの人々も持たなければいけないと僕は思うな。

ポルトガル社会

ポルトガル社会は一見、寛容で同性愛に対してオープンなように見えるかもしれないけど、多くの同性愛者にとっては未だに、家族や友人へのカミングアウトは大変なんだ。いじめられたり、人に笑われること、家族との衝突…そういったものを避けるためにストレートの仮面をかぶって、偽装結婚で二重生活をしようとするゲイの人もいるよ。パートナーが自分に嘘をついていたり、自分の夫や妻が偽装結婚で結ばれたりしているのは、社会が同性愛者にとって適していない環境にあるからだと僕は思うよ。

ストレートとゲイの仮面を被っての二重生活は普通、家庭や学校から始まるよ。多くの親が子どもに「いつ彼氏/彼女を紹介してくれるの?」と聞くね。子どもが異性愛者で、子どもがもしかしたらLGBTかもしれないということを考えずに、そういった質問をしていると思う。

ポルトガルにもある ゲイ=オシャレ

LGBTの認知は、メディアのおかげという部分もあるよ。しかし物事には良い面と悪い面があるよね。ポルトガルでは、メディアでのLGBTの歪んだ認知のせいで、”ゲイであること=とてもおしゃれなこと” になってしまっているんだ。それと、同性愛が嫌いな人の、同性愛嫌いを促進させ、火に油を注いでしまった面もあったりする。それでも、ILGAやOpus GayといったポルトガルのLGBTコミュニティーは、同性婚等のような多くの戦いに勝ち続けてきたんだ。平等な人権を守るため、何千もの協会が作られ、単に裁判をするだけではない、様々なことをしてきた。心理面のサポートを得る機会がLGBTに提供されて、多くのポルトガルのLGBTは、自信を得てから家族にカミングアウトができるようになったんだ。ポルトガルのLGBTコミュニティーにとって、これらLGBTの団体が、LGBTの人々の生活をもっと楽にすることができるようになったということは、とても大切な一歩だったと思う。ずっと疎外感を感じて暮らすことと、サポートされ、理解され、受け入れられているのとでは心の状態が全然違うからね。例えそれがLGBTコミュニティーの中で受け入れられたのだとしても、全然違うと思う。

根強いカトリック信仰

ポルトガルでは、数十年に渡りカトリック教会が同性愛者の権利を認めてこなかったんだ。宗教のせいで、社会は表面上の嘘に満ちた”幸せ”な結婚で溢れている。信じられないようなことかもしれないけど、カミングアウトのせいで家族がショックを受けるのを避けるため、親が亡くなるのを待っている人さえいる。家族が「騙された」と感じてしまうのではないかと、怖いんだろうね。ただ、若い時にカミングアウトした人の大半は後悔をしていなくて、多くの人は歳をとる前にカミングアウトしたほうが楽だと考えているんだ。

分裂するポルトガル社会

ポルトガルは法律を変える必要があるから、同性愛差別という戦いに勝つためには、まだまだたくさんやることがあるよ。国中でより多くの幸せな人々が増えれば、傷つくような悲しいことが減り、次の段階に進めるのではないかと思う。

差別に抗議する最も簡単な方法として、レインボーフラッグをお店や家に立ている人もいるよ。ただ、何も隠すことはないという風格で、周りに見せかけて、自信を持って街を歩くこととかはまだ難しいね。でも、もう社会の変化はすぐそこまできていると思うんだ。ポルトガルの社会は、今少しずつ変わってきているからね。

僕たちLGBTにできることは、私たちの想いや信念、私たちの権利を多くの人に伝え続け、ここで踏ん張ることだと思う。LGBTを受け入れたくない人がいたとしても、僕たちは一致団結し、自分は自分であると信じて、進み続けないとね。

Written by Marcos Brasil

画像出典:2020 Adventures 

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