ケニアでは89%のLGBTが家族と絶縁しているという事実

Kenyan LGBT supporters protest against Uganda's anti-gay bill

ケニアのLGBT

ケニアでは、89%という信じられない割合で、LGBTの人々が家族に絶縁されている。これはケニアのLGBTの人々が直面している悲しい現実だ。

“みんなと同じ”が重要なケニア

地元のアールハム校に通うジェステモア ムソンビ君は、彼が同性愛者と知った時、どういうように彼が家族に勘当されたのかについて語ってくれた。

彼が自分が同性愛者であるとカミングアウトした後、家族は彼の持物を、彼を”清める”為に燃やし、彼の友人だった周りの人たちもすぐに彼を避け始めた。彼のような話は珍しくなく、ケニアではカミングアウトしたその日から、もう家族の一員ではないと見なされる。ケニアでは全体的にホモフォビックなのが当たり前で、家族においても同様だ。「みんな同じがいい」という集団主義的な考え方のせいで、多くの家族がゲイやレズビアンの子どもを拒絶するのだと思う。家族の一員の中の誰かが同性愛者であることが判明すると、「世間に自分たちはどう思われてしまうのだろう」と、家族は恐ろしくて仕方なくなる。家族一員がどうこうよりも、彼ら自身への印象や尊厳、評判が心配なのだ。世間からの非難を恐れ、彼らの家族は同性愛者の子と絶縁し、全ての繋がりを断ってしまう。

ケニアにおける同性愛者の生活

この酷い差別の中、ケニアの同性愛者はどうやって友達を作り、恋愛出来るのだろうか?ナイロビに住むパトリック・キツウェ(仮名)は、ケニアではゲイが少なすぎるので、国外から来たゲイ男性たちと会っていた、と語る。ケニア国内の多くの同性愛者にとってはこのような出会い方は難しく、フェイスブックの様なSNSを通して、安全に友達を作り、恋愛相手を探す方が一般的だ。ケニアの同性愛者はナイロビにあるゲイフレンドリーなタコスバーやレストランでも交流することができ、またLGBTコミュニティーの集まりやデモ(急速に増えてきている)でもお互い一緒にになる事が出来る。さらにそこではストレートアライの人々と友達になることもできる。

Kenyan LGBT supporters protest against Uganda's anti-gay bill

画像出典:http://metro.co.uk

ケニアの同性カップルたち

ケニアでは、同性愛者だとなかなか恋愛ができない。同性カップルはまず一緒に出かける事ができず、出かけるとしても”カップルである”ことが周りから見てわからないように振る舞う。彼らの関係は、関係者のみ知っている秘密。2人きりの時以外は誰にも見せてはいけないし、多くの同性愛者は、生きている間にパートナーと結婚する事は出来ないだろうと諦めている。国の法律により、彼らは養子を引き取る事もできないし、彼らの大半は世間にはストレートであるかのように振る舞って生活をする。同性愛者である本当の自分を周りにさらけ出す事は出来ない。

ケニアのLGBTコミュニティ

ケニアのLGBTたちが、自分のことをかつて愛していると言ってくれていた家族や友人たちに縁を切られてしまうというのは、本当に悲しい現実だ。生まれる前、誰も自分で自分の家族を選べない。家族や友人に絶縁されるという事は悲しいことではあるが、ただ彼らは家族や友人から離れることで、もう同性愛者ということを隠したり、誰かに謝ったりする必要もなくなる。彼らにとってはケニアのLGBTコミュニティーが新たな家族のような存在になる。彼らにとって本当に暮らしやすい社会はまだまだ先だとしても、彼らはLGBTコミュニティの人たちとともに生きて行くことはできる。

 記事寄稿:ポールさん(ケニア在住)

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