「学生×国会議員」LGBTやアライの学生と国会議員が、公に意見交換するイベントに行ってきた。

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「学生×国会議員」

国会に足を踏み入れるチャンス?現役大学生のXジェンダーライターが、セクシュアル・マイノリティとアライの学生と国会議員の、意見交換会に行ってきました!

イベント概要

J-ALL学生企画

2月16日に行われた「学生×国会議員」というイベント、筆者は昼の部に参加した。(正式名称:LGBTとAlly(支援者)の学生と国会議員の意見交換セッション)

場所は衆議院第一議員会館。このイベントは、LGBTやアライの学生達が意見や要望を伝え、国会議員に話を伺うというイベントであった。すでに他メディアで報道されているため、今記事では筆者が面白いと思ったポイントをお伝えしたい。

超党派LGBT議員連盟がイケていた。

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写真は超党派LGBTに関する課題を考える議員連盟(会長:馳浩自民党衆議院議員)の議員たちだ。今回の会場構成として、意見・要望を用意している学生席、超党派LGBT議員連盟席、国会議員席、自由席である。写真左側は福島みずほ議員だ。福島議員の元秘書である石川大我 現・豊島区議員はオープンリーゲイとして活動している。

「性同一性障害」について質問があったとき、超党派LGBT議員連盟席では、公明党 谷合正明参議院議員たちが瞬時に額を寄せ合って、法律を口頭で確認しあっている早い反応が意外であった。セクシュアル・マイノリティに対し励ましの発言をする民主党山尾しおり議員などの姿が印象的であった。

昼の部終了後、福島みずほ議員は「(衆議院は昼の部の途中で議会が始まったけれど)私大丈夫!参議院だから!」と明るい物言いで最後まで会場に残り、学生や来場者の話に頷いては意見を返していた。

筆者の性自認はXジェンダーなのだが、現在の法律や制度上は扱われていない。このことについて、同じ思いの学生が福島議員にXジェンダーについて話した。福島議員は「LGBTという言葉を使うから、セクシュアル・マイノリティの人々はレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーであるというような扱いが起きてしまうわけで、SOGIにすればスムーズだと思う」といった回答をした。今記事では「SOGI」とは何であるのか解説したい。

LGBTから、SOGIに?

SOGIとは、Sexual Orientation and Gender Identityの略称であり、翻訳すると「性自認・性的指向」である。言わずもがなではあるが、LGBTとはLesbian Gay Bisexual Transgenderの略称であり、アライアンスやその他セクシュアリティに対する理解や配慮が蔑ろになりやすい。LGBTにアルファベットを付け足すならば何が良いのか、という際限のない話もある。

LGBT法連合会の正式名称は「性的指向および性自認等により困難を抱えている当事者等に対する法整備のための全国連合会」であり、SOGIを用いている。提案している「LGBT差別禁止解消法案」(試案)も正式名を「性的指向および性自認等による差別の解消、ならびに差別を受けた者の支援のための法律に対する私たちの考え方」と、やはりSOGIを用いている。さらに、HPや印刷物には、「LGBT法連合では、「LGBT」を性的指向および性自認等により困難を抱えているひと(セクシュアルマイノリティまたは性的マイノリティ、性的少数者)と同じ意味で便宜上、使用しています。」という解説が付与されている。

SOGIに置き換えれば、シスジェンダー・ストレートを含む様々なセクシュアリティがあるという概念が理解されやすく、LGBTという言葉によるコンプレックスが解消されるのではないだろうか。性的少数者(セクシュアル・マイノリティ)という言葉も、「マジョリティとマイノリティ」という構図を生み出す名前であるため、SOGIに置き換えることを希望する。こちらの記事にも、SOGIのことを書いているのでご覧頂きたい。

「都議会×LGBT」都庁が、LGBTについての質問に公に回答するイベントに行ってきた。

イベントを通じた出会い

今回のイベントに参加し、私は普段接しないセクシュアリティの方々と出逢うことができた。セクシュアリティは違っても、法律がセクシュアル・マイノリティに対して実効的に変われば嬉しい、という価値観が共通していた私たちは、楽しくその場を過ごすことができた。これまでの私の記事を読んだという、様々なセクシュアリティや年齢・肩書き・居住地の参加者から話しかけてもらい、普段の活動が報われたと感じた。

同じセクシュアル・マイノリティ同士であっても、必ずしも親しくなるわけではないのは当たり前である。生き方だったり求めている事が重なるとは、限らないからだ。LGBT差別禁止法の制定を求めているが、周囲に言うことができない。孤独だ、と感じている人は、ぜひイベントに足を運んでみよう。重要なポイントとしては、「都議会×LGBT」と同様に、撮影禁止ゾーンというものが設けられているからアウティングの心配もない。

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