LGBTが出てくるマンガ5選

母さんがどんなに僕を嫌いでも

Xジェンダーの現役美大生がお勧めするLGBT漫画

今回は漫画オタクでもあり美大に通う筆者が、内容的にLGBTの人々に(もちろんアライの方にも)ぜひ読んでいただきたい漫画をご紹介します!特に今回はLGBTに関する記述があり、筆者もこれまで何度も読み返してきた粒ぞろいの作品を揃えました!

「性別が、ない!」(ぶんか社コミックス:連載中)


インターセックスの作者が、ご自分のエピソードを紹介しています。新井さんは様々なセクシュアリティについて、まんべんなく描いてくれます。私が好きなのは、女性として生まれたセクマイの男装表現を細かく解説してくれるところ!
とはいえ、「完全にセクマイ向け」ではなく一般誌に連載されているので、「オカマ」や「オナベ」「ホモ」「レズ」といった「差別用語としても使われるが、一般的によく知られている言い方」が多用されます。セクシュアル・マイノリティをよく知らない読者も想定している、ということですね。掲載誌「本当にあった笑える話」にはLGBTの作家さんが多く活躍されています。

「パタリロ!」魔夜峰央 (「別冊花とゆめ」にて連載中)

パタリロ!
いわずもがな・・・の「パタリロ!」かもしれませんが、0歳~20代の皆さんは、なかなかご存知ないのでは?と思います。私たちが生まれる前にアニメ化され、「クックロビン音頭」が子供たちの間で大流行した、昭和53年~現在まで連載の続く少女漫画最長作品なのです(蛇足ですが魔夜先生は男性です)。準主役のバンコラン、マライヒはゲイカップル。他にも同性カップルが登場します。私は魔夜先生の描線の美しさが理由でパタリロ!を読み始めました。もともとホラー漫画を描かれていた耽美な絵、緻密なストーリー構成と、矢継ぎ早に繰り出されるギャグ・・・。そう、パタリロ!はギャグ漫画なのです。

「青い花」志村貴子

ガール・ミーツ・ガール。鎌倉を舞台に、女子高生たちの恋が描かれます。女の子が女の子に失恋したあと、男性と結婚したりします。卒業したあとも同性同士でお付き合いを続け、家族にカミングアウトするカップルもいます。すっきりとした画面なのですが、どのページも切り取って飾りたくなるような、日本人の情感に訴えるきらめきを放っています。アニメは、平成21年度(第13回)文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品アニメーション部門/長編(劇場公開・テレビアニメ・OVA)に選ばれているそうです。

「母さんがどんなに僕を嫌いでも」歌川たいじ

母さんがどんなに僕を嫌いでも
オープンリー・ゲイの作者が、かつて虐待を受けた母親との関係を描ききった作品です。セクシュアル・マイノリティだけでなく、他にも問題があるのは、おかしくない。人生なのだから・・・。歌川さんは「【漫画】 ゲイです、ほぼ夫婦です」というブログに無料で漫画を連載しています。相方さんや愛猫との生活、周りのご友人、会社の同僚、そして読者から寄せられるセクマイエピソードを楽しく描いています。

「11人いる!」萩尾望都

11人いる!
残念ながら、ネタバレになってしまうので、オススメする理由(セクシュアリティ)をここでは書くことができません。自分に関係のないセクシュアリティだとしても、SF漫画として楽しく読める作品です。萩尾先生は少女漫画の神様とも評される方ですが、「11人いる!」も心底うっとりします。ぜひご一読ください。

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母さんがどんなに僕を嫌いでも

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