クリス・ラムジー氏がLGBTの指導者のネットワーク構築を呼びかけ
Pink Newsによると、イングランドでサッカー監督を務めるクリス・ラムジー(Chris Ramsey)氏は、サッカー指導者のためのLGBTネットワークを作ることを発表したという。ラムジー氏は、QPR(クイーンズ・パーク・ レンジャーズ)の監督を務めた経験を持つ。
サッカー界での多様性推進に向け
ラムジー氏は、欧州サッカー連盟の「キャプテンズ・オブ・チェンジ・プログラム」が出資し、今週末にセント・ジョージズ・パークで開催されるイベントに、ゲストとして登壇することが決まっている。このプログラムは、サッカー界における多様性の推進のために昨年1月から実施されているものである。
ネットワークを構築するに至ったのは、ある調査結果がきっかけだった。100人以上いるLGBTのサッカー指導者のうち、78%がLGBTに対してのネガティブな経験をしたことがあると回答したのだ。
さらに、半数近くの回答者が職場ではカミングアウトをしていなかったという。
「ロールモデルを提供したい」
ネットワーク運営グループの代表を務めるジェームズ・アール(James Earl)氏は、以下のように説明している。
「私たちは、レズビアンやゲイ、バイセクシャルやトランスジェンダーの指導者のためのポジティブなロールモデルを提供することによって、この状況を変えていきたいのです。」
「また、ナショナルゲームを作り上げていく過程での、LGBTの指導者たちの貢献がすばらしいことも伝えていきたいのです。」
「サッカー界におけるホモフォビアやトランスフォビアの壁を打ち壊していく」
このネットワークは経験レベルを問わず、アライも含めてすべての指導者が利用することができる。グラスルーツ・フットボールの代表、レ・ハウィー(Les Howie)氏は、以下のようにコメントした。
「私たちはこのような大切なイベントを主催することができて、嬉しく思っています。セント・ジョージズ・パークが、指導の発祥の地となり、そういうものとして、様々なレベルの、そして様々なバックグラウンドを持った指導者たちに開かれた場所になるのではないか、と考えています。」
「サッカー協会の教育プログラムで実施しているものに加え、この指導者同士のネットワークは、サッカー界におけるホモフォビアやトランスフォビアの壁を打ち壊していく上で、重要な一歩となっています。」