LGBT団体は民主党のヒラリー・クリントンを支持
GAY STAR NEWSによると、米国最大のLGBT権利団体Human Rights Campaign(HRC)が、大統領選において民主党から出馬するヒラリー・クリントン氏を支持することを正式に発表したという。
「11月の大統領選にすべてがかかっている」
米国各地から集められた32人のコミュニティ・リーダーたちは、HRCの役員会において満場一致で民主党推薦の候補者を支持することを決定した。
HRCのチャド・グリフィン代表は今回の決定について、以下のように述べている。
「国家としてのLGBTの平等に向けて、私たちがこれまで成し遂げてきたこと全て、そしてこれから成し遂げていくことの全ては、11月の大統領選にかかっている。
多くの州においてLGBTの人たちは、ただ自分たちらしくあろうとするだけで、解雇をされたり、サービスを受けられなかったりする可能性がある。現在、63%のLGBTの米国人がそのよな差別を経験している。また、州や地域におけるLGBTに反対する政策の影響や、トランスジェンダーへの暴力といった国レベルの問題などの悩ましい傾向があることを私たちは理解している。」
クリントン氏への期待
さらにグリフィン氏は以下のように続けた。
「このような背景がある中、共和党の大統領選候補たちが何度も何度も、2度のオバマ政権の間に私たちが成し遂げてきた進歩を妨げ、なかったことにし、元の状態に戻そうと脅してくる様子を耳にした。」
HRCは、米国全州での同性婚合法化や“同性愛の治療”への反対などオバマ大統領が作り出した現在の流れを引き継いでくれるだろうと考え、クリントン氏を支持すると表明したという。
クリントン氏のLGBTに対する立場
クリントン氏は、平等法の成立のために戦うと約束している。これは、様々な差別からLGBTの人たちを州レベルで保護するための法案であり、軍隊におけるトランスジェンダーの容認や未成年者への“同性愛の治療”の禁止、トランスジェンダーへの暴力の撲滅、HIVウィルスへの感染予防のサポートなどの内容がそれに含まれている。
クリントン氏は以前、同性婚に反対していたとして批判を集めたこともあった。しかし後に彼女は、LGBTの権利を推進する立場だと主張している。
一方、同じく民主党から出馬し、クリントン氏のライバルとなるバーニー・サンダース氏は、長期間LGBTの権利を支持しているという。1983年には、彼はバーモント州バーリントン市長として、市で初めて開催されたプライドパレードを支持していたという。
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