海外にもXジェンダーはいる
Xジェンダーは和製英語であって、英語ではXジェンダーとはいいません。英語だと、Xジェンダーは、”Gender queer”といいます。ここでは英語版のWikipediaを参考に、海外でのXジェンダー(Gender queer)についてご説明します。
レインボーだけじゃない!Gender queerのフラッグ
とてもきれいな色ですね。清少納言の枕草子第一節「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。(春は明け方が良い。日が昇るにつれてだんだんと白くなる、その山の辺りの空が少し明るくなって、紫がかっている雲が長くたなびいている様子が良い。)」を思い起こすような色使いだと思います。
Gender queer とは
“Third gender”は、生物学的性・性自認の両方に使われますが、Gender queerは、性自認を示すようです。
・性自認において、男女の間のどこかに位置している
(これは、ジェンダーアイデンティティを男女と考えたときに、両極端の間に広がる「線」という考え方ができる、ということですね。)
・2つ、もしくはそれ以上の性別を有している。(bigenderバイジェンダー, trigenderトライジェンダー, pangenderパンジェンダー)
・性別がないと自認している。(agenderアジェンダー, nongenderedノンジェンダー, genderlessジェンダーレス, genderfreeジェンダーフリー,neutroisニュートロイス)
・変動的な性自認を持っている。 (genderfluidジェンダーフルッド)
・third-genderサードジェンダーである。もしくはother-genderedアザージェンダー, 自分の性自認に言葉を当てはめない人の、その性自認。
(来ましたね~、考察をややこしくする”Third gender”。実際、生まれたときの生物学的性が分からないし、性自認も男女どちらかではない人のこと、と想像します)
今回ご紹介しきれなかったのですが、他にも単語があるようです。
He,Sheだけではない、人称代名詞の数々
Gender queerの人々は、Heヒー(彼)やSheシー(彼女)ではなく、このように呼ばれることを望んでいます。
- one:ワン
- ze:ゼ(アメリカのテネシー大学)
- sie:スィ
- ey:エイ
- they:ゼィ
- Mx:ミクス(Ms, Mrの代わりに使用される)
日本では、ありますでしょうか。「彼」「彼女」に代わる言葉は、今のところ思い浮かばないです。
使ってみたという例も知らないのですが、「こちら」「あちら」「あの方(あのかた)」「この方(このかた)」ならば、今すぐ使えそうですか・・・?Ms,Mrに当たる一般的な日本語の呼び方はないため、代わりは必要ないですね。(○○女史、といった、日常使いされない言葉はありますが・・・)
「彼」「彼女」、もう1つ日本語を加えるならば?
「彼女(かのじょ)」を女性に使い、「彼氏(かれし)」を男性に使い、「彼(かれ)」をGender queerに使えれば良いと思うんです。「彼氏」を男性に、という日常使いの定着が少々面倒かもしれませんが、字面としてはとてもきれいに収まると思います。
しかし、これまで「彼」が男性を示す言葉として、文献やら、様々な記録に残されていることからも、
のちの人々に混乱を増やす気がするんですね。それらが難点です。
読者の皆様、いかがでしょうか。コメントをお寄せくださると幸いです!Xジェンダーが、国内外で快適に生きていけるための基礎的なことを固める時期なのだと思います。そして、国内で定期的に執筆を続けているオープンリーXジェンダーは私のみのようです。ぜひとも一緒に考えていきましょう!
画像引用先:http://manifestamagazine.com