服役中のトランス女性、「安全上の理由」で長髪が認められず

ChelseaManning

髪を伸ばすことには安全上のリスクがある?

トランスジェンダー女性チェルシー・マニング(Chelsea Manning)は、国家機密を漏洩させたとして服役中である。性別移行中の彼女は米政府に対し、髪の毛を伸ばしたいなどと要求したが、政府はそれを許可しなかったという。

服役中のトランスジェンダー女性

米陸軍の諜報員であったマニングは、WikiLeaksを通じて国家機密事項を漏洩したため、軍事刑務所で服役中である。彼女はトランスジェンダーで2013年より女性への性別移行中であった。

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マニングが収容されている刑務所では今年2月からホルモン投与が許可されていた一方で、米軍としては彼女に男性として服役することを求めており、髪の毛を2インチ以上伸ばすことは許されなかった。このような刑務所での扱いを受け、彼女はワシントンの連邦裁判所に対し、性別違和を持つ人への適切な対応を求め、訴訟を起こす姿勢を見せていた。

発表された裁判所文書

今週公開された裁判所文書によると、司法省は長髪は安全上の問題があるとしてマニング側の主張を認めなかった。この文書では都合の良いように詳細が編集されているようだったが、司法省は“全体的な”リスクを考えて以下のように結論づけた。

「マニング入所者に対して長髪を許可することについて、リスク判定では安全が証明されず、潜在的なリスクを軽減するためにも今回は認めない。」

文書ではマニングが女性用の下着を身につけていることが明らかにされただけで性別移行中であることには言及されなかった。また、化粧をすることやホルモンの投与は認められているとは明記されていた。

不明瞭な理由

一方で、文書では以下のようなことが述べられている。

「マニングは陸軍の男性軍事刑務所に収容されており、そこでは服装規定で2インチ以上髪を伸ばすことが認められていない。…髪の毛の制限について通常例外が認められるのは重大な安全上のリスクがある場合や、刑務所の重要な軍事使命に悪影響が出る場合である。…刑務所内でマニングに異なった待遇を許可することは、それによって刑務所の安全や軍事規律の重要性が失われる可能性がある。

このように安全上の問題を理由にマニングが髪をのばすことが認められなかったのだが、具体的に長髪にすることでどのような危険性があるのかなどについては全く述べられていない

画像出典:Pink News

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