パスポートなどの公文書に性別欄は必要?英国議員「パスポートには性別情報は必要ない」

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英国議員「パスポートや運転免許証の性別情報は必要ない」

英国の保守党議員マリア・ミラー(Maria Miller)氏が、パスポートや運転免許証などの公的文書の性別情報は不必要であるため、性別の記述をなくすべきだと主張した。

公的文書の性別情報

英国の女性と平等委員会の議長を務めるマリア・ミラー議員が、パスポートや運転免許証など性別情報の記載のある公的文書が、トランスジェンダーの人にとっては問題を引き起こす原因となり得ると主張した。

彼女は、性別について言及する必要のない場合は政府が性別の情報に触れるべきではないと主張する。また性別情報をなくすことにより、求職などの際にも無意識のうちに起こるジェンダーに基づく偏見を避けることができるのではないかと提案した。

ミラー氏へのインタビュー

タイムズ誌のインタビューでは、ミラー氏は以下のように語った。

「社会として、そして政府として、私たちは性別情報を用いる場を減らす方法を模索していくべきです。本当に必要な場合に限り、性別情報を参照すればよいのです。ジェンダーのステレオタイプが女性に害をもたらしているのと同様に、男性に対しても害をもたらしていることを私たちは理解する必要があるのです。」

「トランジションを決心したけれど、やむを得ず公式文書を取得できていない人たちは、問題に直面しかねません。運転免許証に性別情報は必要でしょうか?もし、パスポートが本当の自分の身分を証明していないとしたら、なぜそこに性別情報を記載する必要があるのでしょうか?性別は関係ありません。」

ジェンダーステレオタイプの解消のために

性別情報が記載された文書によって無意識のうちに生み出されるジェンダーバイアスについて、ミラー氏は以下のように発言した。

「もし、少女たちがジェンダーのステレオタイプの影響を受けることなく教育を受けられる手助けをしていくのであれば、これらの問題について目を向ける必要があります。

公平な土俵を作るために…私たちにできることはたくさんあります。私たちは教育システムのなかの無意識の偏見をなくすために取り組んできました。」

女性と平等委員会はまた、近いうちにトランスジェンダーへの差別禁止についての報告書を発行する予定だという。

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