オーストラリアでFacebookでのカミングアウトが2倍に
Pink Newsによると、2015年1月以降、Facebook上で恋愛対象を同性に設定するなどの「カミングアウト」が約2倍に増加したと、Facebookが発表したという。
14万人がカミングアウト
Facebookは、ユーザーが「恋愛対象」の欄を自分のセクシャリティに合致するように設定した人数がどれだけいるかを調査し、LGBTをカミングアウトしているオーストラリア人の数を測定した。その結果、14万人がカミングアウトしていることがわかったという。
ユーザー自身のプロフィールページで、同性、あるいは両性を恋愛対象とする人、また同性と恋愛関係にあると設定した人の数は、約2倍になっていたという。
Facebook上のデータによる分析
今回のFacebookのデータでは、日常生活でどれだけLGBTのオーストラリア人がカミングアウトしているか、あるいはLGBTのオーストラリア人はどのくらいいるのか、ということを明らかにすることはできない。
しかしFacebookは、以下のようなことが分析できると主張している。
「Facebook上でカミングアウトをしているオーストラリア人の数は急上昇している。」
「オーストラリア全域で、LGBTQについてのページのファンが大きく増加していることがわかっている。このことはLGBTQコミュニティにおいて、連絡をもらったり、重要な情報にアクセスしたりすることへの関心が高まっていることを示している。」
「オーストラリアのLGBTQページのファン数という点については、全ての州都において2倍、あるいは2倍近くのファン数増加が見られる。」
オーストラリア人のカミングアウトは、2015年3月のシドニーのマルディ・グラ・フェスティバル(ゲイ・レズビアンの一大イベント)や、5月のアイルランドでの国民投票による同性婚法制化、そして6月の米国全州での同性婚合憲判決の時期に集中していたという。
Facebookはまた、
「オーストラリアのLGBTQコミュニティへの支持を表明するプラットフォームとして世界中の人々がFacebookを使っていることに大きな喜びを感じています。」
とコメントを発表している。
オーストラリアでの同性婚の成立は?
この結果が、オーストラリア国内での同性婚についての議論を活発にさせているという見方もある。
現在オーストラリアでは、半数以上の一般人や国会議員が同性婚支持しているにも関わらず、現在のオーストラリア自由党主導の連立政権は、同性婚の是非を問う国会での投票の実施を拒否している。
2017年の選挙後に国民直接投票を計画しているというが、その一方で同性婚に反対する議員は、国民投票の結果の無視を提案しているという。
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