80年代アイドルレジェンド”早見優”のニューアルバムに3つのレインボーな仕掛けがあった!

80年代のトップアイドル”早見優”さんが、21年ぶりに発表する新曲を含むアルバム「Delicacy of Love」をリリースしました!
プロデュースは、あの藤井隆さんが担当。
そして、このアルバムにはLGBTを意識したレインボーな3つの仕掛けがあるのです。

アルバムのご紹介をする前に、80年代アイドルのことをよく知らない若い方のために、簡単に解説いたします。

1980年代前半のアイドルと早見優さんのこと

1970年代後半に時代を席巻した、山口百恵の引退と、ピンクレディーの解散発表(1981年3月解散)と共に始まった1980年代。日本の音楽市場は、ニューミュージックとアイドルによってポップに彩られていきました。(当時は”J-POP”という言葉が生まれていませんでした)

1980年代のアイドルは、そのデビュー年によって●●年組と称されています。
80年代前半の各年の主要アイドルをまとめました。


80年組・・・田原俊彦、松田聖子、河合奈保子、柏原よしえ(芳恵)、岩崎良美、三原順子(じゅん子)
81年組・・・近藤真彦、沖田浩之、松本伊代(←デビューが11月のために82年組としてまとめられることが多い)
82年組・・・シブがき隊、中森明菜、小泉今日子、掘ちえみ、石川秀美、早見優、三田寛子
83年組・・・ザ・グッバイ(野村義男)、伊藤麻衣子、桑田靖子、武田久美子、松本明子、森尾由美
84年組・・・吉川晃司、岡田有希子、菊池桃子、荻野目洋子、長山洋子、安田成美、少女隊

早見優さんは、アイドル当たり年と言われた82年組(80年、84年も当たり年と言われています)です。
お父様はジャズシンガーの井上良さん。
静岡で生まれ、グアム、ハワイで育った優さんは、他のアイドルとは一線を画すバイリンガルで帰国子女なイメージが強烈でした。
帰国子女らしく流暢な英語を話す優さんは、英検のイメージキャラクターに選ばれたり、子ども向けの英会話番組(早見優のアメリカンキッズ)のMCを担当していたの印象的です。

■デビュー曲「急いで!初恋」(1982)

■人気がブレイクした代表曲「夏色のナンシー」(1983)

1980年代に13枚のオリジナル・アルバムをリリースした早見優さん。
シングル・リリースは1995年の「CHANCE〜めぐりあいを、宝石にかえて〜」以来ストップしていました。

2016年、音楽シーンに再び甦ったアイドル・レジェンド

そして2016年、藤井隆さんのプロデュースで、21年ぶりの新曲を含むアルバムがリリースされることになりました。
このアルバム「Delicacy of Love」は、藤井隆さんが主宰する音楽レーベルSLENDERIE RECORD(スレンダリーレコード)からのリリースとなります。

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商品番号:YRCN-95260
本体価格:1,852円+税
【収録楽曲】
M.01 溶けるように kiss me
M.02 誘惑光線・クラッ! (DE DE MOUSE back to night mix)
M.03 GET UP (APOTHEKE dawn on the river mix)
M.04 Caribbean Night (okadada “love is the destiny” remix)
M.05 夏色のナンシー (Redefined by Seiho)
M.06 恋のブギウギトレイン

■早見優さん21年ぶりの新曲「溶けるように kiss me」

では、このアルバムの3つのレインボーな仕掛けをご紹介しましょう。

1)ビジュアル面はレスリー・キー氏が全面協力

アルバムのジャケットは、「OUT IN JAPAN」でもお馴染みの写真家レスリー・キー氏がカメラおよびディレクションを担当しています。もともと早見優さんの大ファンだったというレスリー氏の協力はジャケットのビジュアル面だけでは終わりませんでした。

2)レスリー・キー氏プロデュースのMV「恋のブギウギトレイン」
アルバムの最後を飾る「恋のブギウギトレイン」(アン・ルイスさんのヒット曲のカバー)のMVもレスリー・キー氏がプロデュースしました。

「恋のブギウギトレイン」は、アン・ルイスさんの名曲のカバーです。
そしてこの曲は、とても大きなプロジェクトのイメージ・ソングでもあるのです。

SDGs

※SDGsの17の開発目標のアイコン。セクシャルマイノリティ当事者には特に10番「人や国の不平等をなくそう」が関わってきます。

今年の第25回レインボーリール東京のオープニングでプレミア上映されたこのMVには、歌手、俳優、モデル、ダンサーなど多数の有名人が登場しています。
多様性をイメージさせる作中には、同性同士のキスシーンも含まれています。
80年代アイドル好きの方は、早見優さんと同時期に活躍した松本伊代さんの登場場面に注目です。

3)リミックスで参加したのは、TRPでお馴染みのあのユニット
アルバム「Delicacy of Love」は新曲「溶けるように kiss me」とカバー曲「恋のブギウギトレイン」以外の4曲は早見優さんのヒット曲を、最新の音楽シーンに合わせてアップデートしたもの。
その中で、この曲に注目してください。

■GET UP (APOTHEKE dawn on the river mix)

リミックスを担当したAPOTHEKEは、2年続け東京レインボープライドFESTAのステージに立ち、また横浜レインボーフェスタLGBT2015にも登場し、注目を集めている気鋭のダンスバンドです。
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※画像は東京レインボープライド2016より。

「Delicacy of Love」は、早見優さんのファンや80年代アイドル・マニア、藤井隆さんファンはもちろんのこと、Letibee LIFEの読者である当事者やアライの皆様にもぜひ聞いていただきたい、お薦めのアルバムです。

■SLENDERIE RECORD公式サイト
■早見優オフィシャルブログ
■早見優オフィシャル・インスタグラム

■TOP画像引用元
http://www.imgrum.net/media/1295279038453142952_298402083

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ABOUTこの記事をかいた人

いたる

LGBTに関する様々な情報、トピック、人を、深く掘り下げたり、体験したり、直接会って話を聞いたりしてきちんと理解し、それを誰もが分かる平易な言葉で広く伝えることが自分の使命と自認している51歳、大分県別府市出身。LGBT関連のバー/飲食店情報を網羅する「jgcm/agcm」プロデューサー。ゲイ雑誌「月刊G-men」元編集長。現在、毎週火曜日に新宿2丁目の「A Day In The Life」(新宿区新宿2-13-16 藤井ビル 203 )にてセクシャリティ・フリーのゲイバー「いたるの部屋」を営業中。 Twitterアカウント @itaru1964