トランスジェンダーの子どもたちに快適な学習環境を
Pink Newsによると、英国の名門私立学校ブライトンカレッジが、トランスジェンダーの生徒がより快適に過ごせるよう、制服に関する規定を変更することになったという。この変更により、今まで男女の性別で決定されていた制服を、どちらでも選択できるようになったという。
制服規定の変更
ブライトンカレッジには8歳以上の生徒たちが通っている。その学校で、トランスジェンダーや従来の男女のジェンダーに自分を当てはめないジェンダーノンコンフォーミングの生徒たちに配慮した学習環境を整えるため、ジェンダー化された制服規定をなくしたという。
それにより、全ての生徒がスカート・ブラウス・ボレロ、またはズボン・シャツ・ネクタイ・ブレザーのどちらかを選択することができるようになる。
保守主義を崩す時が来た
学校側は、今回の変更について、
「性別違和を持つ子どもや、自分の精神的なジェンダーアイデンティティを学校で失いたくないと思っている子どももいる、ということが認知されてきたという社会の変化に対応する形でなされた。一般的に(私立)学校は保守主義の要塞であるかのように考えられているが、ブライトンカレッジはそれを崩す時が来たのだと感じている。」
と発表した。
この学校のジェンダー・ソサイエティ(Gender Society)という団体は、性別違和の認知度を上げたり、トランスジェンダーが直面する問題に取り組む必要性を訴えたりするために活動を行ってきた。
18歳のエイミー・アルネル(Amy Arnel)さんと、17歳のリーリャ・タタ(Lilya Tata)さんが、この団体を立ち上げたという。
「子どもたちの自分らしさは尊重されるべき」
学校長は以下のように述べている。
「今回の取り組みは、子どもたちの自分らしさは尊重されるべきだ、という私の個人的な信念に合致していました。生まれた時のジェンダーとは違うジェンダーを自認する方が幸せに感じる男の子や女の子がいる。そしてそれに確実に適応できるようにしていくのが私の仕事です。校長として唯一関心を抱いているものは彼らの幸福や喜びなのです。」
また、アルネルさんは以下のように話している。
「校長先生が(制服規定を変更すると)発表したとき、誰も驚いた人はいませんでした。もし生徒がより快適に過ごせるようになるのであれば、実行しない理由はなかったのです。」
変更が発表されてから、一部の生徒からスカートではなくズボンの制服を着用したいという申し出があったというが、ズボンからスカートに変えたいと希望した生徒は1人のみだという。