別府市、LGBT誘致セミナーを開催
Travel Vision によると、大分県別府市で1月21日、LGBT（性的少数者）フレンドリーな観光地づくりを目的としたセミナー「LGBT誘致セミナー」が開催された。
訪日分野でのLGBT誘客をサポートする株式会社 アウト・ジャパンと別府市中心市街地活性化協議会の共催で、別府市、別府市旅館ホテル組合連合会、別府市観光協会も後援。冒頭では別府市長の長野恭紘氏が
「別府はもともと多文化共生の街であり、LGBTについて理解を深めていくことで、訪日旅行を含む別府観光の大きな可能性を見出せる。私が先頭に立って取り組みたい」
と挨拶し、社会的な注目度も増しているLGBT支援の強化に意欲を示した。
ダイバーシティへの取組みが進む別府市
なぜ別府市が突然LGBTの受け入れに本腰を入れ始めたのか？と疑問を持つ方もいるだろう。実は、もともと別府市はダイバーシティに力を入れている市である。約50年前に、全国に先駆けて身体障害者のための自立支援施設「太陽の家」が設立された。
そのほか、人口あたりの留学生数が全国平均の約26倍で群を抜いて1位となるなど、ダイバーシティ関連の先進事例が多い市として知られている。
受け入れ事例なども入れて…充実したセミナー内容
どのようなことが話されたのだろうか？Out Japan によると、セミナーではLGBTに関して様々な情報共有が行われたようだ。
1. LGBTの基礎知識
セミナーではまず、NPO法人虹色ダイバーシティ代表で、アウト・ジャパン社外取締役でもある村木真紀氏がLGBTの基礎知識について解説した。
2. LGBTツーリズムの現状と事例
次に、海外向け同性挙式プランなど先進的な取り組みを進めてきたホテルグランヴィア京都から、LGBT旅行市場の概説や成功事例が紹介された。
3. LGBTツーリズムを成功させるための課題と可能性
アウト・ジャパン取締役の小泉伸太郎氏により、LGBTの訪日旅行を成功させるための課題と可能性について説明した。
「ポテンシャルは十分にある」
別府市の旅行会社であるDMOジャパンの代表取締役の安達澄氏は、Travel Vision の取材に対し
「別府は昔からダイバーシティが根付いてきた街。今はスタートラインに立ったところだが、ポテンシャルは十分にある。LGBTの方々がどのようなサービスを望むのか、知識を蓄えつつ、トライ＆エラーを繰り返しながら取り組んでいきたい」
と述べた。また、別府市中心市街地活性化協議会でエリアコーディネーターを務める樋口太氏は、
「今日のセミナーでは、実際に誘致活動をしている方たちから、世界的な動きや、LGBTの向き合い方に関するリアルな話が聞けてとても参考になった。積極的に別府のおもてなしの引き出しを増やしていきたい。別府にはもともとLGBTが多いので、ハードルは高くない」
と述べた。
LGBTカップルの旅行先にオススメ？別府市といえば…
別府市といえば、なんといっても別府温泉が有名だ。「同性カップルだが、旅館はなんと思うだろうか」などといった心配を抱えがちなLGBTカップルにとって、旅行先として別府温泉が今後有力な選択肢になることも考えられるだろう。 次の旅行先を考えている方は、別府市を選択肢に入れてみてはいかがだろうか。
引用先：http://www.travelvision.jp, http://www.outjapan.co.jp
