「LGBTのいじめへの取り組みしてる?」教育委員会に直接聞いてみた

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LGBTが、学校でいじめられている。

いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーンの調査によると、いじめを受けたLGBTは全体の約7割なのだという。この割合自体は一般のいじめの経験率と大きな違いはないかもしれないが、LGBTならではの問題が存在している。それは長期化する傾向にあること、そして誰にも相談できない場合が多いことである。

長期化する傾向に関してはいわゆるMtFという性同一障害者に多く、文科省主導で平成25年に調査が行われ、取り組みが始まっており、その成果が期待されている。

誰にも相談しない場合が多い件については、まさに半数以上の当事者が相談していないのだが、今現在学校で相談できるような態勢は整っているのだろうか。筆者は中学や高等学校で勤務した経験があるのだが、教師による性差別的な言動が日常的にあったと記憶している。それでは、相談どころか自己否定的な感情を持たされてしまう。相談した場合の約半数がその効果を感じているところから、相談できる環境は大変重要である。

折しも、4月30日に文科省よりLGBTの児童生徒に配慮するよう全教育委員会に通知があったが、実際の教育現場ではどうか。地域の教育委員会に問い合わせてみた。

“具体的な取り組みは皆無” と “複数回のLGBT研修会を開催”

まず、私の居住地域の教育委員会に問い合わせてみたが、確かに文科省からの通知は届いていたが、その文書を管轄地域の小中学校に転送したのみに終わっており、具体的な取り組みは皆無という状況であった。

他の地域ではどうかと思い、隣接地域の教育委員会に尋ねてみた。各学校の人権担当や、校長らを招いて研修会が複数回開かれており、意欲的な取り組みがなされていた。

教員の知識の共有が、LGBTを受容する風土に大きく関係することを考えると、自治体により教育現場での対応に差が広がることが懸念される。LGBTの当事者は、どの現場にも一様に存在するので、当事者が安心して学校生活を送れるよう自治体への働きかけが今後も必要だ。

LGBT学生のいじめを無くすには

it gets better projectというアメリカのプロジェクトをご存じだろうか。LGBTの若者の自殺防止のために2010年に立ち上げられたプロジェクトであり、ケイティーペリーら人気歌手から、オバマ大統領まで多くの著名人がLGBTの若者を勇気づけるメッセージを送っている。

日本には今のところこれほどポピュラーな若者向けプロジェクトは見つからないが、LGBTの啓蒙に尽力している団体が存在する。薬師実芳(やくしみか)さんが理事を務める特定非営利活動法人Rebitである。教育のための活動として、教育関係者や生徒にLGBTに関する授業を行っている。筆者も同団体主催の勉強会に出席したことがあるが、当事者の教員や、アライ(LGBT協力者)の教員と交流を持て、大変励まされる経験をした。当事者の教員も、教員として、また一個人として日々戦っているのである。

マイノリティな部分は、すべての人が持っている

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岩手県の中学二年生の村松亮君がいじめを苦に自殺をしたという事件を受けて、いじめが話題になっている。いじめが話題になる時よく耳にするのは、いじめられる側にも問題があるというものだ。

では、実際のところいじめられる側に原因があるのか誤解を恐れず言うと、私はもちろんあると思う。例えば、背が低かったり、動作がゆっくりだったり、アトピーがあったり、生まれつき独特の体臭があったり、転校生だったり、生まれつき独特の体臭があったり、動作がゆっくりだったり、両親が離婚していたり。LGBTであることだってそうだ。

しかし、そういういじめられる原因らしきものをひとつひとつ挙げていくと、およそほとんどの人がそのどれかにあてはまることがわかる。心理学者の諸富祥彦氏によると、過半数の人々がいじめの被害者加害者ともに経験するそうだ。また世界にはいじめが完全に違法になっており、学生であってもいじめをすると逮捕される国だって存在する。日本政府は自治体によるLGBTへの取り組みに差が起きており、それによって被害を被っている人たちがいることを理解し、”公平”な教育サービスを提供することで、いじめを少しでも減らしていくべきだ。

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