ぶっちゃけ実際の所どうなの?L&G映画祭に行ってみた

Cinemart Shinjuku

見逃した人もOK!東京国際レズビアン&ゲイ映画祭初日レポート

メジャーの配給ルートにのる機会がほとんどない世界のLGBT映画に出会う一期一会のチャンス!
それが7月11日(土)よりシネマート新宿での連日レイトショー上映がスタートしている「第24回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭(TILGFF)」です。連日興味深いプログラムの上映が続いていますが、今回は初日のレポートと題しまして、作品の魅力や会場の雰囲気をご紹介いたします!

(※シネマート新宿で上映される映画はどれも17日(金)〜20日(祝・月)のスパイラルホールでも上映されるので、まだ見る機会はあります!)

真夏のような暑さの中、ついに始まった映画祭

Cinemart shinjuku lgbt

明治通り沿い、伊勢丹はす向いでコメ兵の隣です。

肌寒ささえ感じるような曇天も前日10日から一変。映画祭初日は最高気温が30℃越えの真夏のような暑さとなりました。そんな土曜日のレイトショーから今年の映画祭はスタートです。映画祭の始まる時間に会場至近の新宿二丁目仲通りを見れば、バブル時代を彷彿とさせるような人ごみと喧騒が満ちあふれていました。それに比べると、会場のシネマート新宿はちょっと寂しい集客状況。

実のところ、僕自身も事前段階ではこの作品はノーマークでした。ですが、開催直前にお話をうかがった映画祭の小此木さんに言われた「もはやロマコメに新たな手法はないだろう、という予想を覆されます。すごく笑えて、最後は感涙必至の大感動作です」という言葉がきっかけとなって、この映画を見てみることにしました。

上映前にはスポンサーの紹介、そして初日は代表の挨拶も

作品上映前には、softbank(ロボットpepper君のショートムービー)、TOOT(同志社大学のボート部登場!)、アルファロメオ、アメリカンアパレル(スタッフTシャツも提供)、ライフガード、映画「宇田川町で待っててよ。」(女装男子とノンケ男子の不器用な恋物語)、フランソワ・オゾンの新作映画「彼は秘密の女ともだち」(亡き親友の旦那が趣味女に!)などスポンサーの広告がながれ、映画祭代表の宮沢さんが登壇。そこで簡単に挨拶をする予定でしたが初めて使用する会場ということもあり、マイクの不調などで割りにしっちゃかめっちゃかな状態に。そのアクシデントで一気になごんだまま、「ボーイ・ミーツ・ガール」の上映がスタート。

爆笑&号泣必至!Tのロマコメには珠玉の台詞が詰まってた

Cinemart theatre

335席のゆったりシート

ノーマークだったこの映画、僕は映画祭初日から完全にノックダウンされました。
登場人物たちも、物語も、台詞のひとつひとつも、どれもがなんともキュートで愛しい映画でした。アメリカ南部の片田舎が舞台。セクシャルマイノリティには生きづらいに決まっているガッチガチの保守な町に暮らすリッキーは、ニョーヨークのデザイン学校への進学を目指すMtF。ある日リッキーが知り合った美女フランチェスカに恋をしたことから、リッキーの幼なじみ、自動車修理工ロビーのヤキモキする日々が始まります。さらにフランチェスカの婚約者はリッキーと因縁がありそうな高校時代の同級生でアメフト部のヒーローだった米軍兵士で…。
キレイで強くて賢い彼女達と、マッチョで弱くて可愛い彼氏達が織りなす恋物語。 頭の回転が早く物事の核心を突きかつちょっと意地悪なリッキーの言葉に、前半はさんざん笑わされるのですが、後半になると心のナイーブな部分に突き刺ささる珠玉の名台詞が連発します。セクシャリティを超えて心に遺りそうな台詞の数々は、人生の宝物にしたいような輝きを放っています。脚本の力はもちろんのこと、これを的確に翻訳された方の力量も相当なものでしょう。
この作品に出会えただけでも、今年の映画祭を見に行って良かったと思える愛しき傑作でした。個人的にはガテン系と軍人という南部男子2人が可愛くて、眼福でもありました。

「ボーイ・ミーツ・ガール」
URL:http://tokyo-lgff.org/2015/schedule_program/boy_meets_girl
7月18日(土)21:10〜 スパイラルホールにて上映。↓でトレイラーをチェック!

★7月17日(金)までのシネマート新宿の上映作品

※連日とも、開場21:05/上映開始21:20
7月15日(水)トゥルー・カラーズ 〜愛について考えた一年間〜
URL:http://tokyo-lgff.org/2015/schedule_program/the_year_we_thought_about_love
7月16日(木)海外短編集
URL: http://tokyo-lgff.org/2015/schedule_program/international_shorts
7月17日(金)ハンパな私じゃダメかしら?
URL:http://tokyo-lgff.org/2015/schedule_program/appropriate_behavior

★シネマート新宿 当日券情報

cinemart-staff

シネマート新宿ロビーのエスカレーター前で当日券を20:30より発売

シネマート新宿では連日20:30より館内に設けた映画祭受付にて当日券を販売いたします。
※ シネマート新宿の受付では販売しませんのでご注意ください。

TIL&GFF公式サイト
http://tokyo-lgff.org/2015/
青山スパイラル
http://www.spiral.co.jp/
シネマート新宿
http://www.cinemart.co.jp/theater/shinjuku/

 

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いたる

LGBTに関する様々な情報、トピック、人を、深く掘り下げたり、体験したり、直接会って話を聞いたりしてきちんと理解し、それを誰もが分かる平易な言葉で広く伝えることが自分の使命と自認している51歳、大分県別府市出身。LGBT関連のバー/飲食店情報を網羅する「jgcm/agcm」プロデューサー。ゲイ雑誌「月刊G-men」元編集長。現在、毎週火曜日に新宿2丁目の「A Day In The Life」(新宿区新宿2-13-16 藤井ビル 203 )にてセクシャリティ・フリーのゲイバー「いたるの部屋」を営業中。 Twitterアカウント @itaru1964