タイでLGBTを守る法律
Pink News によると、タイにてLGBTの人々を守るための法律が9/10 からの一週間の間に施行される。この法律はLGBTコミュニティの人々を守り、性自認や性的指向に基づく差別を禁止するためのものだ。性自認や性的指向に基づいた差別を行ったものは、6ヶ月間収監されるか、20,000バーツ (タイの通貨。2015年9/11現在 1バーツ約3.35円なので、20,000バーツ≒¥67,000)の罰金を課せられる。
「すべてのセクターの協力が必要」
タイの家族省の長官によると、この法律は政府や企業からタイにいる個人全員に適用されるものであり、LGBTに対して差別的な政策、法律、規則などを一切禁止する。
家族省のソムチャイ長官は「この法律をうまく施行させ、平等な社会を創るためには、すべてのセクターからの協力が必要だ。」と語った。この法律では教育、宗教、公共の福祉などといったことは例外として認められない。よってLGBTに対して差別的な規則を作ったり、差別的な行動をした場合、どんな組織であっても例外は認められない。
ソムチャイ長官はさらに、「この法律をうまく施行させるためには、LGBTではない人たちからのサポートが非常に重要」と語る。
「LGBTの人々を支持し、差別を許してはいけないという意識を人々が持ち、差別に対して注意の目をすべてのものに向けていることがこの法律を施行させる上で鍵を握っている。」
タイにおけるLGBTの人権
タイは、もともとLGBTコミュニティ、特にトランスジェンダーの人々やXジェンダーの人々の動きが活発だ。そのおかげで、今年の1月にトランスジェンダーの人が法的に性別を変えることができるようになり、憲法でも認められたが、現時点ではまだ同性婚は認められていない。2012年に同性婚は議論され、法律の草案まで作られたが、政府が政治的に不安定な状況におかれたこともありひとまず棚上げされている。東南アジアでは、ほかにもネパールなどがLGBTヘの差別を禁止している。
タイの憲法でトランスジェンダーの人が認められた際に、憲法の草案を作成した政府内部の要人はこう語っていた。
「(世の中は)男性と女性だけではない。我々はすべての人を守らなければならない。我々はすべての性が平等だと考えている。」
画像出典:Thailand introduces first law to protect LGBT people