スポーツマン&ウーマン大集合!LGBT版「スポーツの祭典」台北で開幕です!
近年大規模なマラソンイベントがあちこちで行われるなど「カラダを動かして健康的な毎日を送ろう!」という機運がますます高まっている台湾。その流れはLGBTコミュニティーにおいても例外ではなく、今回台北では初めての試みとなるスポーツイベント「台湾同志運動會(台湾LGBT運動会)」が開催されました!
LGBTが大集合する運動会って、一体どんな感じ?今日は、にじいろパワーが大爆発する「台湾LGBT運動会」のもようをレポートします!
にじいろに染まる体育館。
今回の会場となったのは、台湾大学内の体育館と屋外コート。当日はあいにくの雨だったため、体育館内で行える競技をメインにした雨天版プログラムで催されることになりました。
登録手続き開始は、なんと朝7:30から!普段ならまだベッドの中でもおかしくない時間にも関わらず、会場に集まった参加者たちは眠気を微塵も感じさせないほどに元気ハツラツ!赤、オレンジ、黄、緑、青、紫の6色のユニフォームに身を包んだ選手たちで、会場はすでに熱気に満ち溢れています。同じ色のユニフォームを着た選手が1グループで、試合はグループ対抗のトーナメント形式で行われます。
今回の運動会が目標とするところについて、次のように説明されています。
本運動會希望能為同志發聲、提升同志族群在社會上之能見度。
(中略)這是一個彼此合作的考驗,
我們都在競賽中認識差異、也學習看到彼此長處,
期許最後透過這個運動會,大家一起促進同志社群的凝聚力。
Via : 台灣同志運動會公式Facebookページ
私たちはこの運動会を、LGBTコミュニティーが声を上げ、社会におけるさらなる可視化を進めていく契機にしたいと考えています。
(中略)これは私たち一人一人の協力関係を試すための「テスト」でもあり、
スポーツの試合を通して互いの差異を知り、長所を学んでいただきたいと思っています。
この運動会を通して、LGBTコミュニティーの団結力をより一層高めていきましょう。
訳:Kazuki Mae
また、今回は団体競技のみの開催ですが、「今年の盛況ぶりによっては、将来はより大規模かつ多種目の競技を取り入れていきたい」とも表明されています。来年以降の開催如何に関わるという意味でも、今回のイベントが極めて重要な役割を担っていることは間違いありません。
準備運動が終わったら、いよいよ運動会開幕です!
真剣勝負の球技種目。
午前中に行われた球技種目は、「ドッジボール」、「バスケットボール」、「バレーボール」の三種目。「ドッジボール」は男女混合で、その他二種目は男女別で競い合います。
まず試合が始まったのは「ドッジボール」。参加選手は各グループから選ばれた12名で構成されています。ボールを素早くかわしたり、冴えた反応で受け止めたりと、ナイスプレーが出るたび外野からは歓声が上がります!
和気あいあいとしたムードで試合が進んでいくのも、ドッジボールならでは。味方のチーム内のみならず、相手チームとの絆も深まるという意味では、まさに今回の運動会のテーマにうってつけの種目です。
「バスケットボール」はチームごとに代表者を3名ずつ選んで行う「3on3」形式。バスケットコートの片側のみ使って、制限時間内により多くのゴールを決めたチームが勝ちとなります。
次々と決まる鮮やかなシュートの数々。コート脇で見守る応援部隊からは、ボールがゴールに収まるたび、大きな拍手があがります。
低めのドリブルで相手をかわしていく、選手の軽やかな動きも見事。一瞬たりとも気の抜けない真剣勝負で、観客を魅了していました。
そして、球技種目の中でも一番の注目を集めたのが「バレーボール」。勢いの良いスパイクの力強い音がコートに響き渡り、ボールの一挙一動に体育館中の観衆たちの目は釘付け!高いブロックに精彩なレシープ、目にも止まらぬ速さで次々と繰り広げられるプレーの数々に、絶えず大歓声が上がります。
特に男子チームの試合は、押しつ押されつの大接戦!最後まで結果の見えない白熱の試合運びで、会場中を興奮の渦に巻き込みました。
笑顔の絶えないレクリエーション種目。
午後から催されたのは「レクリエーション種目」。 午前中の熱血なスポーツ種目とは打って変わって、ユーモア満載の種目の数々にチームワークと想像力を発揮して挑みます。
まずは、口にくわえたお菓子を使って輪ゴムをリレーしていくゲーム。お菓子の種類も長さもそれぞれ違うので、上手くやれば相手のくちびるを奪えてしまう(?)ドキドキの種目です。
こちらは、ボールを二人一組で支えながらリレーするゲーム。ボールはバレーボール、テニスボール、ピンポン球と、小さくなるほどに難易度があがる仕組みです。支え方もくじで決め、「おなかと背中」、「頭とおしり」、「首と首」など無理難題多数。各チームどうやって効率よく運ぶか頭を悩ませている様子のが、なんとも微笑ましい一幕です。
そして、レクリエーション種目の最後には、障害物競争も。傘に額を当ててぐるぐる回ったり、チームメイトの描いた絵を当てたり、小さな空気入れで風船を割ったり。陽気な笑い声や「加油!(がんばれ!)」の応援が始終飛び交い、勝ち負け以上にゲームを楽しんでいる姿がとても印象的でした。
雨上がりのリレー対決。
運動会の最終種目は「リレー」。雨上がりの屋外コートで水しぶきを跳ね上げながら、選手全員最後の力を振り絞ってバトンを繋いで行きます。リレーでは6色の選手チーム以外に、白シャツのスタッフチームも参加。運動会を作り上げたメンバー全員で、トラックを駆け抜けて行きます。
どの選手も、次のランナーめがけてフルパワー!バトンを繋ごうと必死に手を伸ばし合う姿は、今日一日を通して強くなったチームワークを象徴しているようです。
力を出し切った選手たちの顔には、ベストを尽くした互いを労い合うようなさわやかな笑顔が。
「第一屆台灣同志運動會,成功!」
会場の外にまで響きわたる喜びのかけ声とともに、初開催となったLGBT運動会は幕を下ろしました。
初めての運動会は大成功!来年の開催も期待されます!
今日は、台北で初めての開催となった「台灣同志運動會(台湾LGBT運動会)」のもようをお伝えしました!総合優勝した緑チーム、おめでとうございます!勝ったチームも負けたチームも、スポーツを通して絆を高め合った経験は、きっとかけがえのないものになったに違いありません。
そして、今年の盛況ぶりからすれば、来年の開催もきっと間違いなし!台湾を代表する一大LGBTイベントに成長できるかどうか、今後の展開から目が離せません!
台灣同志運動會(台湾LGBT運動会)
Facebook : https://www.facebook.com/LGBTsport.tw
画像提供:台灣同志運動會