米国・ジョージア州にLGBTの生徒・教師のための学校が開設

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LGBTのための学校が米・ジョージア州に誕生

LGBTQ Nationによると、米国・ジョージア州に前代未聞の私立学校ができるという。その学校はLGBTをはじめとするセクシャルマイノリティの若者や教師を主な対象としており、これまでの学校でいじめに遭っていたり、受け入れられていないと感じる生徒たちのために設置される。学校は、ジョージア州北西部に位置する州都アトランタに建設される。

プライドスクールアトランタ

新しく設置されるプライドスクールアトランタは、K-12(幼稚園から高等学校卒業までの13年間の教育)の機関で、LGBTの生徒たちにとって学校の選択肢が増えるよう意図されている。

この学校はLGBTを含めたセクシャルマイノリティの生徒、家族、教育者に対して、ホモフォビア(同性愛嫌悪)やトランスフォビア(トランスジェンダー嫌悪)のない、安全に、楽しく、そして厳しく学べる環境を提供することを目的としている。また、彼らのアイデンティティを尊重し、彼らが自分らしく生き、自分らしさを見つけ、そして人生や教育の課題を上手く乗り越えていくのを手助けしてくれる友人や先生を見つけられる場所だという。

プライドスクール設立者

プライドスクールの設立者であるキリスト教徒のジズラヴェッツ(Zsilavetz)氏はトランスジェンダーで、25年近くの経験を持つベテラン教師でもある。公立や私立の学校での自身の教育経験からこの学校が始められた。彼は自分の生徒たちに、自分の口から自分のバックグラウンドを説明したいと思っていたが、理事から「あなたの口からは言わないほうがいいと思う」と言われてしまったのだという。

ジズラヴェッツ氏は、自分はサポートを受けられていないと感じている生徒など、どんな生徒でもこの学校は受け入れると語った。

「子どもたちには自分らしくいる権利があります。それは教育者たちも同じです。」

「ここは、生徒たちが自分らしさをただ解放し、彼らの能力を最大限に生かすことのできる場所なのです。」

プライドスクールは、2016年9月に開校される予定だ。授業料は1万3000ドル(約153万円)だが、ジズラヴェッツ氏は援助が必要な生徒には経済的な支援を行うと述べている。

LGBTの生徒たちをめぐる環境

同性愛者の権利を主張するGeorgia Equalityという団体の調査によると、10人中9人のLGBTの生徒が一昨年の1年間に学校での悩みを抱えていた。また、10人中3人は学校が安全ではないと感じ、授業を欠席していたという。

同団体の調査によると、ジョージア州でLGBTへのいじめ防止対策を行っていた学校は30%にも満たなかった。

米国全体では、これまでにもプライドスクールアトランタのようにLGBTの生徒の安全を保証した教育の場が提供されている。ニューヨークシティには、ハーヴェイ・ミルクスクールがあり、この学校はLGBTの生徒のためにデザインされているものの、生徒はLGBTに限定していないという。

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