LGBTと映画
私が子供の頃偶然見て感動したのが「ベニスに死す」でした。深夜映画でやっていて、親に内緒でこそこそと観ながら「何て綺麗な男の子なんだろう…。」とため息。しばらくビョルン・アンドレセンに夢中になった覚えがあります。
「ベニスに死す」を監督ルキノ・ヴィスコンティが製作したのが1971年。この頃のLGBTの映画には「薔薇の葬列」(1969年)や、アル・パチーノ主演の「クルージング」(1979年)が話題になりました。
LGBTの映画を年代別に見てみると、その当時の時代の背景や社会事情がうっすらと見えて来るかも知れません。
もしかしたら、LGBTの人達への偏見やいわゆるゲイってこういうタイプに多いよね、みたいなゲイの流行?も分るのかも。
LGBT映画を年代別に比較!
ということで、LGBTの映画を年代別に本数を比較してみたのがコチラ。その数に驚きです!
1980年代(1980〜1989)
・本数 :18本
・主な作品:モーリス、アナザーカントリー、ハーヴェイミルクなど。
1990年代(1990〜1999)
・本数 :62本
・主な作品:太陽と月に背いて、司祭、ゴッド・アンド・モンスターなど。
2000年代(2000〜2009)
・本数 :132本
・主な作品:メゾン・ド・ヒミコ、ブロークバック・マウンテン、シングルマンなど。
2010年代(2010〜)
・本数 :49~
・主な作品:あの頃、僕らは-いま語られるエイズの記憶、私はアネカ、4つの嘘と愛など。
映画界に徐々に浸透しているLGBT映画
いかがですか!2010年代はまだ年代半ばですが、1990年代と2000年代を比べてみるとなんと本数が倍増していることが分りました!
「メゾン・ド・ヒミコ」2005年、私も渋谷の映画館で観ましたよ〜。オダギリジョーカッコいい!柴咲コウはまだこの頃はブレイク前だったような…。田中泯の老いても凄まじいゲイの色気にクラクラしました。これは名作だわ。
映画を年代別に見るだけでも、ゲイカルチャーが徐々に日本に浸透していったのが分ります。始めは中野サンプラザ6階の小さな研修室で開かれていた「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」も、いまでは青山のスパイラルホールや新宿のバルト9などで華々しく毎年開催されています。
今年もケイト・ブランシェット主演のロマンティック映画「キャロル」が大ヒットの予感。アカデミー賞の有力候補に挙がっています。2016年3月20日現在、全国で上映中!
都内なら渋谷と有楽町で絶賛上映中です。私も早く観に行かなくちゃ…。
ライター:ぎりぎりへぶん
参考資料:
・ゲイ映画ベスト50
・【LGBT】ゲイが描かれている映画70年代~90年代まとめ
・東京国際レズビアン & ゲイ映画祭
【画像出典】
ビョルン・アンドレセン:Yahoo!JAPAN映画
◆1980年代
モーリス:kimageru-cinema.cocolog-nifty.com
アナザー・カントリー:allcinema
ハーヴェイ・ミルク:allcinema
◆1990年代
太陽と月に背いて:amazon.co.jp
司祭:blog3.fc2.com
ゴッド・アンド・モンスター:allcinema
◆2000年代
メゾン・ド・ヒミコ:amazon.co.jp
ブロークバック・マウンテン:amazon.co.jp
シングルマン:blog.so-net.ne.jp
◆2010年代
あの頃、僕らは-いま語られるエイズの記憶:第20回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭
私はアネカ:第19回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭
4つの嘘と愛:関西クィア映画祭2011