【性別欄に男、女、そして…】超LGBTフレンドリーなエステに行ってみた

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女性専用エステ、男性専用エステ、…LGBTは?

突然ですが皆さん、エステに行ったことはありますか?最近では女性専用エステや、男性専用エステもあるようですね。だったらLGBTフレンドリーなエステだってあってもいいんじゃない?そんな風に思ったあなた、ご名答です。LGBTフレンドリーなエステがあると聞き、体験取材をして来ました。

今回伺ったのはHS Body Design さん( http://www.hsbd.jp)。Twitter などでは社長の白鳥さんの名前から”白鳥(はくちょう)エステ“と呼ばれ、「1時間2,400円からの高級エステ」と話題になっています。

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美容室やエステでの会話は一見たわいもないように思えますが、見た目で性別を判断されたり、異性愛を前提に話をされて疲れた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。さて、HS Body Desingさんでは一体どんな風にLGBTフレンドリーなのでしょう?

待合室から早速セクシュアリティへの配慮を発見!

隠れ家的な運営がコンセプトなので、建物名と部屋番号は予約後にメールで連絡をいただきます。ちょっとドキドキしつつも、「人目を気にせず入れていいな〜」と感じました。サロンの扉が開き、待合室に案内されます。

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こちらのオシャレな椅子にゆったりと座って、まずは会員登録書を書くのですが…

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性別欄に「女性」「男性」だけでなく「その他」を発見!!

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早くも「これこれ!」と膝を打ちます。世の中の様々なアンケートの性別欄がこうなってくれたらどんなにいいか…と想いを馳せつつ、筆者は自分に合わせて「女性」に丸を。

全ての項目を書き終わると、施術室に案内されます。

何でも話せる安心感と確かな技術

筆者が予約したのはアロマアドバンスコース120分。全身の施術のため、ショーツ一枚に着替えます。この際、自前のショーツがアロマオイルで汚れるのが心配…という方はプラス100円で紙製のショーツをもらうことも可能です。着替え終わったらエステティシャンの方が来室し、施術開始です。

体にアロマオイルを塗り始める前に、気になるところと触られたくないところを聞いてくれます。体のどこが気になるかはエステでよく聞かれますが、触られたくない部分を聞かれるのは初めての体験
性別違和を持つ方はもちろん、そうでなくても体の事情は人それぞれ。事前に「ここは触らないでほしい」と言える選択肢があると、とても心が楽です。筆者の場合は触られたくないところが特に思いつかなかったので、コリとぜい肉が気になる箇所を伝えて施術開始。

とは言っても、施術の最中も「では背中の辺りを触っていきます」「次は脚の施術にうつります」などなど、次にどこに触れるのかがわかるので、もしも「やっぱりそこは触ってほしくないな」と思ったらすぐに伝えることが出来ます。また、お尻のマッサージの際にショーツをずらしていいかどうかも聞かれました。ここでNOと答えた場合は、ショーツは履いたままタオルの上から圧をかける施術になります。

さらに、「バスト周りは触られるのを嫌がる方もいるんですがどうしますか?」という確認も。私の場合は、気になっていた背中のコリの改善に繋がりカップ数も上がると聞いてお願いすることに。内心、ダイレクトに胸を触るタイプの施術だったらちょっと嫌だな…その時は言ってみよう…と思っていたのですが、背中や脇の辺りをほぐして胸の方へと流すものだったので、そんな心配は無用でした。でも「もし嫌だったら言おう」とすんなり思えるほど心を開いていた自分にびっくり。

細やかな配慮はこれだけに留まりません。触れる箇所だけでなく、力加減や痛さ、部屋の温度までちょうどいいかどうか確認してもらえました。遠慮せずいつでも何でも話せるタイミングがあり、体をゆだねる側としてはかなり安心します。

気配りだけでなく技術も確か。筆者は背中の筋肉が薄いことが判明し、なんと背筋に効く筋トレまで教えていただきました。おまけにエラを触っただけで歯ぎしり癖を見抜かれ驚愕。親にも気づかれていなかったのに…!自分の体のどこが疲れているのか、解消するためにはどうしたらいいのかがしっかりわかりました。

「コンビニ感覚で通えるサロン」

今回施術をしてくださったのは、中性スタッフの甲本さん。サロンのホームページにも「中性」と明記されています。男女どちらかの性別に着かずに生きて行く、というのが甲本さんのライフスタイルでありセクシュアリティ。穏やかな話し方はまさに癒し系。そんな甲本さんにお話を伺いました。

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甲本さんはもともとこちらのサロンのお客様だったそうです。最初に来店された一番の理由はリーズナブルなお値段。60分2,400円という安さに惹かれて予約をした際、ご自身のセクシュアリティについても説明。性別でくくらないところにも魅力を感じ、今ではエステティシャンとしてご活躍されています。

「メンテナンスはちょっとずつでも継続していくのが効果的なので、コンビニ感覚で通ってもらえたら嬉しいです。スケジュールやお財布と相談してお客様ご自身でコースを組み合わせられるところがここの良さだと思います。」
と語る甲本さん。接客の上で心がけていることは、
「自分が中性であることを先にお話して、お客様も色んなことが話しやすくなるようにしています。まずは自分から、ですね。」
とのこと。その話しやすい空間づくりは、身も心もリラックスさせてくれます。

HS Body Desingさんのスタッフの方々は、LGBTに関する研修も受けているそうです。

LGBTの方も、エステってちょっと敷居が高いなとお思いの方も、ぜひ一度足を運んでみてください。施術が終わる頃には、体はスッキリ、心の疲れまでほぐれているかもしれませんよ。

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ABOUTこの記事をかいた人

角 亜維子

平成生まれのレトロ育ち。 女子美術大学卒。 幼少期より抒情画やアングラ演劇に親しむ。 憧れの女性像は山口小夜子、イーディ・セジウィック、大島弓子作品のキャラクター。 レズビアンであり、特定非営利活動法人ReBit のメンバーとしてLGBTに関する出張授業や講演にも参加している。 同法人運営WEBサイト「LGBT就活」編集長兼ライター。 雑誌編集インターン、広告会社ライター等を経て現在はフリーランス。 随筆、評論、インタビューからフィクションまで、執筆お仕事募集中。