米国に“LGBT平等の日”が誕生する?
米国で、“LGBTの日”が定められる日も近いかも知れない。12月3日、民主党のスーザン・デルベネ(Suzan DelBene)議員を中心とした民主党議員94人によって、6月26日を“LGBT平等の日”として定めるという決議案が提出されたのだ。
“LGBT平等の日”の決議案
デルベネ氏ら民主党の94議員はレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーなどの人の平等を祝福し、記念する日として、正式に“LGBT平等の日”を定めるという決議案を提出した。
疑うまでもなく、6月26日というのは、米国の連邦最高裁判決で50すべての州において同性婚が認められた日である。
しかし、それだけではない。
ちょうど2年前の2013年6月26日は、結婚を「男女間」に限定していた結婚防衛法(the Defense of Marriage Act)が廃止された日である。さらに同日、結婚を男女間のものに限定しようとしたカリフォルニアの州憲法改正法案のプロポジション8に対し、連邦最高裁で違憲判決が出された。加えて、2003年に連邦最高裁がテキサス州のソドミー法(1969年制定の同性愛を禁止する法律)を違憲とみなし、それによって全ての州でソドミー法が無効とされたのも、6月26日のことだったのだ。
デルベネ議員の主張
「この20年間、私たちの国は結婚防衛法を破棄し、同性間での性行為を合法化し、そして現在、結婚の平等が全州で認められました。これらの連邦最高裁による判決は、すべて6月26日になされたものなのです。」
デルベネ議員はそう主張した。
一方で彼女は、米国のすべての州で同性婚が認められたといえども、LGBTの人たちは不平等や差別に悩まされ続けていると主張した。
「6月26日を“LGBT平等の日”と定めるという私の決議案は、私たちが成し遂げてきたことを祝福するだけではなく、やらなければならないことがどれだけ残っているかを確認するという意味もあるのです。」
決議案の文書には、教育、雇用など様々な場面で起こりうる、性的指向やジェンダーアイデンティティに基づく差別の解消へ向けた法律の必要性なども明記されている。
同性愛者であることを公表している6人の議員は皆、この決議案に賛成している。その一方で、これまでのところ共和党議員からの賛成は1人も得られていないという。