出会いがあれば別れもある
別れる原因も千差万別。ここでは、レズビアンの私が今までの恋愛で出会い、別れてしまった3名のレズビアン女性をご紹介したいと思います。
1. お金に細かすぎる女
友達として付き合っていた時は気付きませんでした。
まさか彼女が超ド級のドケチ女だったとは…!
街で買い物デートをしていた時のことです。
某ファストファッションのお店に行きました。
セール品をいくつか手に取り、試着を繰り返すのですが、鏡の前でどうも納得がいかない様子の彼女。結局買いませんでした。
(700円のシャツなんて、失敗してもいいじゃん!!!)
喉まで出かかって、堪えました。
また別の日の居酒屋にて。
「カクテル1杯500円!?高っ!」
「刺身、この量で980円とか高くない?」
と料金に対する文句のオンパレード。
「これ美味しそう!」と言うので「じゃあ頼もうよ」と勧めると
「でも高いし…」と躊躇するのです。
家飲みではないのですからその値段は妥当でしょうし、大体チェーンの居酒屋で高いと感じていたら外食なんてできませんよね。
これまでの彼女の言動で、お金に対する執着が強いということはよく分かりましたが、それも良い部分だと受け入れていました。
ところが、わたしの許容範囲を超えた出来事が起きたのです。
ある日のデートの終わり。いい雰囲気になって、今日はどこかに泊まろうかということになりました。
ところが、ここでもお金の問題が。どうやら、できるだけ宿泊料金の安いところに泊まりたいとのこと。
彼女に連れられ、ホテル街の入り口から最後まで、料金表を入念にチェックしながら30分かけて歩かされました。
「うん。さっきの所が一番安いね」と満足気に引き返そうとする彼女を横目に、わたしは早くも帰りたい気持ちでいっぱいでした。
彼女が選んでくれたホテルには、煙草のヤニが染みついた趣味の悪い花柄の壁、中の綿が飛び出たソファ、タイルが所々はがれたお風呂がありました。
(この調子だとベッドもひどい音がするんだろうな)
わたしは、安っぽい娼婦にでもなった気分でした。
そして翌朝、起きてからランチを食べて帰ることになりました。
2,000円のランチビュッフェを見つけて、わたしは「(いつもより全然高いところだけど)ここでいい?」と聞きました。
また「高すぎる!」と言うのかと思いきや「いいね!」と。
(え、いいの?)
きょとんとするわたしに「2人で4,000円だから、さっきのホテル代くらいになるよね!」と
ルンルンと店に入って行きました。
(ああ…ホテル代を回収したいから、わたしに奢れって言ってるんだ…)
ドケチもここまでくると、尊敬の域に値します。
(いったいこの人は何にお金をかけて、何を楽しんで生きているんだろう?)
食事の間中、ずっと考えていました。
「ごちそうさまでしたー!」
会計を終えたわたしに上機嫌でお礼を言う彼女に、わたしは意を決し
「別れて下さい。さようなら」
と言って立ち去りました。
2. プレイガールな女
「このコンタクト、誰の?」
彼女の家の洗面台に置いてあった空き箱を掴んで、彼女に問いました。
彼女との付き合いは1年。わたしの一目惚れでした。
全然相手にされなくて、何度も食事を断られて、それでも諦められずに猛アタックしました。
やっと部屋に呼んでくれて、わたしは幸せの絶頂でした。
彼女の部屋に泊まるのは5回目でした。
いつものように、部屋に入ってから洗面所で手を洗っていると見覚えのない水色の箱が。
使い捨てのコンタクトの箱でした。彼女は目が悪くないのに…。
わたしは、一つ浮かんだ疑惑を彼女にぶつけました。
「誰か、家に泊めてるの?」
彼女は何も答えませんでした。
思い返せば、「付き合おう」なんて言葉なく始まった関係でした。外へデートに行くわけでもなく、呼ばれれば部屋に行く…こんな関係が長く続かないことぐらい、当時ハタチのわたしにも分かっていました。
分かっていたから、自分の手で終わらせようと思いました。
「わたしのこと、どう思ってるの?」
「好きだよ。でもそういう相手は何人かいるから」
「それが、彼女?」
「みんな、彼女」
「わたしは、彼女になれないの?」
「なりたい?」
ニヤッと笑って煙草に火をつける彼女。
本気で好きになった相手に軽く見られていたこと、それに気付いていながらも流されてきたみじめな自分を殴りたくなりました。
「わたしは、ならない!」
夜中の3時、荷物と靴を乱暴に掴んで裸足のまま部屋を飛び出しました。
3. 孤独な女
自分の思い通りにならないと、すぐに別れようと言い出す彼女でした。
付き合って3ヶ月たった頃、同棲を持ちかけられました。しかし、実家で祖母の介護をしていたので、いまは家を出ることはできないと断りました。
「一緒に暮らせないなら別れる。」
「ずっと実家にいるわけじゃないんだし、そのうち同棲しよう」と彼女をなだめました。
またある時は、急に「寂しい。会いたい」と連絡を寄越してきて、わたしも予定があったので断ると「もういい。会いたい時に会えないなら別れる」と言うのでした。
バーに行けば「他の友達と話してる時の方が楽しそう」だとか、イベントに行けば「なんで友達とそんなにくっついて踊るの?ありえない!」だとか、くだらない理由で「別れる!」と言われました。
(わたしだって付き合いがあるのに…)
そう不満に感じながらも、何とかその場で解決してきました。
そんなある日、彼女から信じられないメールが。
「元カノと一緒に暮らすかもしれないけど、いい?どうせあなたはしばらく実家を出られないんだし」
3年間同棲していたという元彼女とは、お互い恋愛感情は全くなく、ただのルームシェアだと言うのです。
そんな話を二つ返事でOKするわけもなく、「もう勝手にして」と一言だけ書いたメールを送り、着信拒否にしました。
画像出典:chicagonow.com