700以上の西ドイツの教区で同性カップルの結婚式に賛成
ドイツの福音主義教会で同性カップルの結婚についての議論が行われた。議論の中では同性カップルが結婚すべきではない「法的・理論的理由は何もない」という主張もあり、採決では同性婚賛成派が圧倒的だったという。
大多数が同性結婚式に賛成
GAY STAR NEWSによると、西ドイツの719教区を管理するドイツ福音主義教会が、ゲイやレズビアンのカップルの結婚式を執り行おうと考えているという。ドイツで2番目に大きいラインラントの州教会は、1月15日に行われた教会会議の中で、同性婚についての採決をおこなった。
ラインラントは、教会で同性カップルを含めた全てのカップルが結婚式を行うことのできる教区でもある。採決では、211人のうち、同性婚を異性婚と同様に扱い、すべてのカップルが教区記録にサインできるという考えに反対したのはわずか7人だったという。
同性カップルと異性カップルの区別をなくす方向へ
現在まで、同性カップルは聖変化と祝福しか受けることができず、これは宗教婚とはみなされていない。教会は、この同性カップルと異性カップルの区別をなくす方針だという。
「私は今回の決断を、とても嬉しく思っています。結婚の中心にあるものは何であるべきかということからもたらされたものだと思うからです。」
「献身的に愛するということは、全ての人が性的指向にかかわらず経験できることなのです。」
ノルトライン=ヴェストファーレン州のバーバラ・ステフェンス(Barbara Steffens)大臣はそのように述べた。
また、今回の議論の中では、
「婚姻関係にある異性カップルと、パートナーシップを認められている同性カップルの扱いを変えていいなどという法的・理論的な理由はどこにもない」
などの意見も述べられたという。
ドイツの教会と同性婚
ラインラントの福音主義教会はリベラルなスタンスを取ることで知られている。2000年には、同性カップルのパートナーシップ制度が導入される前に、教会でコンパニオンシップを認めていたという。このコンパニオンシップを祝福されたカップルは、すぐに宗教婚を認められ、教区記録にサインすることができた。
一方で、同性結婚式への参加を望まない牧師や他の信徒に対しては、出席を強要されることはないという。
ドイツでは、2002年からパートナーシップ制度が施行されており、異性カップルの結婚と同等の法的権利が認められているが、実は同性婚は認められていない。
同性カップルを含めた全てのカップルに結婚式を行えるようにすべきかどうかという議論はドイツの多くの教区においてなされている。さらに、ベルリン=ブランデンブルク教会では、同性婚を認めるような憲法改正を期待しているという。