実家を離れることに。
僕は新しく付き合いを始めた方の優しさに甘えることにし、実家を飛び出る形で新しい彼とお付き合いと同棲を始めることになりました。数日かけて彼の家に荷物を運び入れ、新しい職場でも働き始め、順調な滑り出しが始まったかと思っていました。Yさんはタイと日本の行ったり来たりだったため、正直寂しさがありましたが、今回はずっと一緒にいれる為、とても楽しい日々を過ごしていました。
そんなとある日のことでした。
「ねぇ、生でもいいよね。」
Tさんと付き合いだしてから僕達はきちんとセーファーセックスをしておりました。
が、とある日、Tさんが酔っぱらって帰宅をしました。着替え終わったのかと思いきや、Tさんは全裸でした。もう夜も遅かった為、寝ようとしていたところでしたが、Tさんに求められたので、セックスを始めました。
しかし、その日はいつもと様子が異なり、突然後ろに手を回されネクタイで手首を縛られて、上からのしかかられてしまい、身動きがとれませんでした。
Tさんは『今日はゴムを使わなくてもいいよね?ずっと一緒にいるんだから。生でいいよね。』そういうと慣らしきっていない僕を貫きました。『落ちかけている時が一番気持ちがいいんだよ。』そう言いながらTさんは僕の首を絞めつけました。
もうダメだ、怖い。逃げたい。
そう思った時、Tさんは僕の中で果て手首の拘束を解きました。涙を流している僕に気付くとTさんは『ごめんね。ごめんね。』と繰り返し謝りましたが、僕は怖くて仕方なく一言も話すことが出来ずにいました。
翌日休みであったが、Tさんと一緒にいることが怖くなり、友達と会うと嘘をつき、新宿に一人でいました。Yさんの一件からようやく救われた、そう思っていた自分はDVを受け無理やり心身ともに侵されたことからTさんのもとには戻る気にはなれませんでした。
頼んだコーヒーももうなくなるな…。ぼんやりとそんなことを考えた僕は今も過去も考えたくなく、携帯を開き、思いつくままに友達に連絡をしました。しかし、特に誰も捕まりませんでした。僕はインターネットに接続し、一緒に飲める人を募集しました。誰かに話を聞いてほしい。その一心から。
しばらく経ってから連絡が付き、僕は二丁目で朝まで飲むことになりました。朝まで飲み、始発に揺られ家に帰るとTさんが起きて待っていました。
「ただいま。」
そういう僕からTさんは携帯を奪い取り
『このくそ野郎』
そう言葉を放ち、僕の携帯を開き折りました。
バキっという音とともに携帯は、折れ曲がり、画面とキーボードを繋いでいたコードが見え起動がしない状況になりました。そんなことがあり、お互いうまくやろうとしましたが、うまくいくはずもなく、別れることになりました。僕は正直DV等をするTさんにはうんざりしていたので、少し心が楽になったのでした。
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