ゲイアプリGrindrでの犯罪報告件数が2年間で7倍に増加
警察によると、英国のイングランドとウェールズにおいて、この2年間にTinderとGrindrに関連した犯罪の報告数がおよそ7倍に増加したとPink Newsが報じている。その中でも、性的・暴力的犯罪の割合が大きいことが指摘されている。
犯罪の報告件数が7倍に
通信協会から報告されたこの数字にはレイプ、未成年者への性的虐待、殺人未遂などが含まれている。しかし、告発されないままになっている犯罪を考慮すると、これは「氷山の一角」に過ぎないという。
2013年には、英国のイングランドとウェールズにおいては、GrindrとTinderで55件の犯罪が告発された。しかし翌年の2014年には204件に増加し、さらに2015年は10月までに412件が報告されていた。およそ7倍にまで犯罪報告件数が増加したことになる。
暴力や性的犯罪が多い
また、Grindrに限定すれば、告発された犯罪数は2013年に34件だったのに対し、2015年には135件に増加した。そのなかでも暴力的及び性的犯罪がもっとも多かったという。
報告された犯罪のうち、253件は暴力で、未成年者への性的虐待やレイプを含め、152件は性犯罪だったという。
犯罪が増加していることについての意見
国家警察署長協議会で暴力や公共の保護を担当するアンディ・クック(Andy Cooke)氏は、
「オンラインの出会い系アプリの人気が上昇したことで、ウェブサイトが犯罪件数の増加につながっている。もし犯罪の被害者になってしまったら、ユーザーは加害者を報告し、助けを求めるよう強く勧めている。出会い系アプリを使っているを使っている人は、可能な限り安全に気を付け、相手のことがちゃんと分かるまでは個人情報を教えないよう呼びかけている。」
とコメントした。
また、人権活動家のピーター・タッチェル(Peter Tatchell)氏は、
「性的・暴力的犯罪の急激な増加は、これからも継続していく可能性が高く、心配される傾向だ。Grindrを使っているクローゼットのゲイやバイセクシャルの男性は特にターゲットとされやすいのかもしれない。犯罪者からすれば、彼らは警察に犯罪を告発する可能性が低いと思うからだ。この数字は氷山の一角に過ぎないと私は思っている。」
と話した。
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