同性愛者であることをカミングアウト。周囲の反応は…
女性として女性が好き=レズビアンであることを
周囲にカミングアウトしました。
今みたいに、LGBTの認知度が高くなかった頃のことです。
分かるわ、多かったもの。
女学校で学んでいたという親戚のおばさん。
「分かるわ、多かったもの」
────この言葉に、ああ、カミングアウトしてよかった。
おばちゃんは私がレズビアンであることを分かってくれたんだ、
と思ったのですが…。
ドラマで見たわ、あなたみたいな性同一性障害の人!
カミングアウトから20年の月日が経ち
ドラマや小説で「性同一性障害(GID)」設定の登場人物が頻繁に取り上げられるようになると、一気に認知度があがりました。
また、オネェキャラで売り出すタレントも多く起用され
GID当事者のうち、戸籍を男性から女性に変更したケースなども広くとも報道されるようになりました。
そんな風潮のなか、レズビアンであることを
「分かる」と言ってくれたおばさんは、
レズビアンである私のことを
「性同一性障害なんでしょう?」と言ってきました。
え??
違うよ、同性愛者だって言ったじゃん!!
おばさんは、ドラマで性同一性障害の役を演じた
ボーイッシュな風貌の役者さんを見て
「ボーイッシュな人は性同一性障害だ」と思い込み
「レズビアン=同性愛者」のことを
「性同一性障害」と混同してしまったようでした。
そういえば、カミングアウト当時は私も髪が短く
すこしボーイッシュな見た目だったのですが…。
似ているようで、まったく別物の言葉もあります。
性同一性障害、オネェ、ゲイ、レズビアン、オナベ、
ボーイッシュ、トランスジェンダー、
ニューハーフ、FTM、MTF、バイセクシャル…
職業上の名称とセクシャリティーの名前、
属性など…、混同しがちですが
似ているようで、別物の言葉は沢山あります。
LGBTはTVやドラマの中…だけじゃないよ。
これを読んでくださっているストレートの方は
もうご存知かもしれませんが、LGBTはTVの中だけの存在じゃありません。
知らないだけで…あなたの周りにも居るのです。
一人一人が情報を選別し、正しい知識を。
理解する・しない、受け入れる・受け入れないに関わらず
一人一人が報道に惑わされない、冷静な目と耳を持ちたいですね。
当事者も、カミングアウトのときには
「全員が全員、正しい知識を持っている訳ではない」ことを
頭の片隅に置いておくとスムーズです。