デビッド・ボウイ死去
2016年1月10日、世界的歌手であるデビッド・ボウイがニューヨークにて69歳という若さで死去した。原因はガンで、18ヶ月もの闘病の末に生涯を終えた。
「自分はゲイだ」発言でファンが困惑
デビッド・ボウイは1970年の3月にマリー・アンジェラ・ バーネット(のちにアンジー・ボウイと呼ばれる, 女性)と結婚。子どもも生まれた。しかし、デビッド・ボウイは1972年の 音楽紙 “Melody Maker” のインタビューにて、自分はゲイだと発言。1976年の雑誌プレイボーイでは
“本当さ。僕はバイセクシャルだよ。でも自分がバイセクシャルであることを、うまく利用したということは否定できないな。(バイセクシャルであることは) 僕に起きた最高の出来事だと思う。”
アンジー・ボウイは、”デビッドボウイはミック・ジャガーと関係を持っていた”とも言っている。
バイセクシャルの活動家になるつもりはなかった
1983年にローリングストーン誌によって行われたインタビューでは、自身がバイセクシャルであることを公にしたことを「私が犯した人生最大のミス」と言い、また「私はいつもクローゼットのヘテロセクシャル(異性愛者)だった」と発言。また別の場面では、同性愛や両性愛は自分の中で感じているものではなく、時代の産物だと語った。生物学的・心理学的な部分から生まれたものではなく、社会的な規則や規定に対し反抗してやる、という思いから生じたものだという。ブレンダー誌にて「バイセクシャルだと言ったことは大きなミスだったのですか?」と聞かれた際にデビッド・ボウイは
面白いね。うーん、ヨーロッパではミスではないことだろうけど、アメリカではいろいろと大変だったよ。僕がバイセクシャルだと知っている人と会っても何の問題もなかったよ。僕は誰かの先陣にたって何かしようという気持ちはなくて、ソングライターやパフォーマーとかが僕のなりたい人だった。でも、バイセクシャルであることは僕の中でずっと大事な部分を占めていて。アメリカはとても宗教的に厳格なところだから、そのせいで僕が目立ったんじゃないかな。
その後、デビッドは1992年の4月にモデルのイマンと結婚。子どもも生まれた。LGBTの1人として世界的に有名なスターが亡くなってしまったことは非常に残念なことだが、活動家になるつもりはなかったとはいえ、1970年代という時代に自身のセクシュアリティをオープンにし、世界の舞台で音楽活動をし続けたことに敬意を表したい。