恋愛漫画の感覚が意味不明
前回の「恋人、いらない。」では、「恋愛に興味ないです!」と言った時にされる不思議な反応について書きました。でも、中には真面目に話を聞いて、恋愛感情を抱かないアセクシュアルというセクシュアリティについて理解を示そうとしくれる人もいます。そんな人達から時々受けるのが「恋愛感情が無いってどんな感覚?」という質問。勿論人によって感覚は異なるのですが、私はよく、わかりやすい例として「少女漫画が全くわからん」と答えています。
なぜ恋愛であーだこーだ話ができるのか
私が小学生の頃、少女漫画は女の子の嗜みでした。同じ漫画雑誌を買っている子たち同士で仲良しグループができたり、発売日の次の日は教室に付録のペンケースがいくつも見られたりしました。
私も当然のように漫画雑誌を買っていました。が、正直に言って全然理解できていませんでした。面白かったのはファンタジーやバトル要素が入ったものくらい。主人公とヒーローのデートシーンは基本的にさらさらっと読み飛ばしていました。今でも恋愛漫画は理解できないでいます。
お前らもっと大事なことあるだろ
少女漫画に限らず、恋愛を題材にした作品には、主人公が自分の立場や仕事などと好きな相手との板挟みになるシーンがよく描かれますよね。
たとえばかの有名な『ロミオとジュリエット』では、二人を隔てるのは互いの家柄です。周囲の反対を受けた彼らはそれでも添い遂げようとし、結果悲惨な運命を辿ってしまいますが、この話、最初から最後までよくわかりません。
周囲の人を振り回したり自分の役目を放棄するくらいなら諦めればいいのに。その上、そんな愛を押し通すことが最終的に賞賛される理由も全くもって謎なのです。今からでも良いので、誰か教えてください。
「プラトニックな恋」って何?
そんな少女時代を経て大人になると、恋愛の定義に「相手と肉体関係を持つ」ことが加わりました。これは単純明快でわかりやすい基準です。
そうか! 恋愛とは相手と性行為をしたいかどうかなんだ!
これで長らく謎に包まれていた恋愛が理解できたぞ! と、その時の私はそう思いました。ところが世の中には恋愛感情を抱くけれども性的欲求を抱かない人たちもいますし、プラトニック・ラブという言葉も存在します。
恋愛感情に肉体は関係ないの……?
と、形を掴みかけていたはずの「恋愛」は、再び霧の彼方へと消えてしまいました。
つづく
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画像出典:No love