コメントありがとうございました
前回記事「“Xジェンダー” は日本人にしか通じない!? 外国人に”X Gender”を言ってみた結果」に寄せられた、皆さまからのコメントを読むと、英語でも、Xジェンダーを表す言葉は一つに固まっていないようです。コメントして下さった数から順にXジェンダーを表す言葉を並べてみました。
Queer・・・2人
実際に、現地でQueerを自称されているとのこと!「Queerは蔑称とは限らない。英語圏では自称する人も多いよ!」というコメントがありました!
クィア自認のネイティヴイングリッシュスピーカーです。クィアは蔑称と書いていらっしゃいますが、人それぞれだと思います。確かに語源は「奇妙」の意味がありますが、それを自分のラベルとして選ぶ人は英語圏に多くいます。「100%完全シスジェンダー&ヘテロではない人はクィア」だというのが私の捉え方です。
Agender・・・2人
ネイティブの方、海外出身の方でした。前回記事の最後に、分かりやすいコメントをして下さっています!
こんにちは。私はトランスジェンダーではなくcisgender(英語で体の性別と心の性別が同じ という意味を表す言葉です)の英語が流暢なドイツ人です。Xgenderという言葉をこの記事で初めて知りました。ありがとうございます!
英語で男性とも女性とも決めないジェンダー・アイデンティティーを表す言葉だいえば、agenderが一番近い言葉だと思います。agenderをgoogleでちょっと検索すると、 “Agender is a term which can be literally translated as ‘without gender’. It can be seen either as a non-binary gender identity or as a statement of not having a gender identity.”(訳:agender文字通りに翻訳すると「ジェンダーがない」という意味です。二分の性別ではないアイデンティティーを持つ人か、性別のアイデンティティーがない人のことを表す意味です。)どうですか?これはxgenderと似ているような意味だと思いますか?
Gender queer・・・1人
前回記事で引用した「ジェンダーブレッド・パーソン図(記事最後に載せました)」でも、Gender queerの表記でしたね!
Intergender・・・1人
日本人の方から。「Trancegenderが性自認の転換、Intersexualが半陰半陽、ならばIntergenderは性自認の半々なのでは」とのこと。
私なりに調べた中では、Intergenderという単語が一番しっくり来ています。Trancegenderが性自認の転換、Intersexualが半陰半陽、ならばIntergenderは性自認の半々なのではと捉えています。ただ、インタージェンダーは日本語だと辞書にすらなく、英文のwikiで見つけた単語でした。
Third gender・・・0人
ネイティブの方から「長いから、使われるのを見たことがない」とのこと・・・!!!
「Xジェンダーという言葉の曖昧さ、日本語にしかない閉鎖的な表現に違和感を覚えています。」というコメントがありました。そうかもしれないな~と思います。これまで出かけたXジェンダーのイベント(2回)では、海外ではどうだったとか、まったく話題に上りませんでした。
ですが、Xジェンダーという単語は、一応「男女のどちらかに当てはめない性自認の人(中性、両性、無性その他)」を説明する、一番大きな枠の言葉として、日本国内でちゃんと機能してますよね? 今回、皆さんから頂いたコメントを見ていると、英語では、そのような役割を果たす単語が、まだ定まっていないのかな~と思いました。
また、会話に向いている言葉(スペルの短いQueerやAgender)と、文書向きの言葉(スペルの長いGender queerやIntergender)なのですかね?この辺り詳しく知りたいなーと思いました。
ポスト「Xジェンダー」と言える英単語。Queerがそうなのかな?と思ったのですが、調べたところ、Xジェンダーにとどまらず広義のニュアンスがあるという印象でした。かしこまった場面において明確にセクシュアリティを伝えたい場合は”Agender,Gender queer”が良いかなあと、コメントから感じました。
筆者はどれを選ぶ?
この記事の目的として、「日本人は流暢な英語じゃない人が多いわけだし、ハードルの低い英単語を紹介したいな~。カジュアルな場面でも、かしこまった書類でも使えたらなあ」と思っています。
“Agender, Gender queer”から、どちらか1つに絞るならば、私は「Agender」を選びます。
理由は、読者さんがコメントでお勧めしてくれた、この動画です。
バイセクシュアルの女性Ashley Mardellが、様々なセクシュアリティを紹介しています。Agenderは、PART 2の4:07から。コメントだけでなく、外部に引用できるデータがあるのは生活していく中でも便利ですよね。筆者の英語力では、内容を何となく聞き取っただけです。気になるのが、Agenderに続いてGender Neutral、Neutroisという言葉も登場していること。検索してみると、Xジェンダーに近い意味のようなんです。まあ、そこまでニュアンスを認識できる英語力は私にないので、AgenderもしくはQueerで良いですね。
また、前回記事についてこんなコメントも。「用語が増えるのは、分かるが、覚えられねー(-“”-;)」
私も、この記事を書き始める前、途方に暮れていたのですが・・・まあ、Xジェンダーだって「中性」とか「両性」とか、人により使う単語がありますね。重要なのは、自分について説明できるようになることだと思います。私だったら、「性別適合治療は受けていないため、身体的には女性です。女湯に入りますが、自分の精神を8割がた男性だと思っています」というように。日本語でXジェンダーをカミングアウトするとき、「Xジェンダー」「男女の両性」など、単語を言うだけでは相手が納得してくれないですよね?セクシュアリティについての知識が少ない方にも、自分を説明できる言葉を持つのは大事ですよね。
ぜひコメントであなたの意見を
皆さん、記事を読んでどのような感想をお持ちになったでしょうか。また、「これを言い忘れてたよ!」といった情報はありますでしょうか?この内容について詳しい方は、ぜひ以下にコメントをください。もしくはLetibee Lifeでぜひ記事を書いてください。(笑) 毎週1本以上書くライターもおりますが、単発掲載でもOKなんです。もしくは編集部を通して、筆者まで「私を取材してくれ!」とご連絡ください。Skypeでの取材も可能です!
最後に….前回記事でも引用した、ジェンダーブレッド・パーソン図について
「性自認は、男女二極ではないよ。その間にある果てしないグラデーションなんだ」という言葉をときどき目にします。
こちらがVer.2.0。前回記事で掲載しましたが、よく見てみると「男女を両極においたグラデーション」ではありません。「無性から始まる、2本のグラデーション」なんです。この図において、XジェンダーはGender queerという単語に当てはまりますが、無性も表現できる画期的な図だと思います。
画像引用先:http://itspronouncedmetrosexual.com/2012/01/the-genderbread-person/