全米で大騒ぎ!同性カップルの同性婚受理を拒否したケンタッキー州職員
7月3日、ケンタッキー州の市職員であるキム・デヴィスは同性カップルを含む数組のカップルの婚姻届の受理を拒否。しかも一度拒否をした後、米国の裁判所から「同性カップルの婚姻を受け入れなさい」と命令を受けるも、裁判所の命令を無視して受理をまたも拒否。その結果裁判所の命令により逮捕、牢屋へ。欧米のメディアに「キムデヴィスが過去に数回結婚している」などと過去を暴かれ、最後には釈放され、同性婚反対派の人に向けてスピーチをその場で行うという、ハチャメチャな事件だ。この事件は最初の拒否から釈放に至るまでアメリカや欧州のメディアでほぼ毎日のようにレポートされ、騒ぎになっていた。ここでは画像とともに今回の事件をまとめとして振り返る。
7月: 「私の宗教的信条に反する」と同性婚を拒否
2015年7月3日。キムデヴィスが同性婚の受理を拒否。キム・デヴィスによると、米国最高裁判所の「アメリカ合衆国全体で同性婚を認める」という決定は、彼女の宗教的信条に反しているのだという。最高裁判所の決定に反する行動なので、この件は訴訟を起こされることになりかねないと当時言われていた。その後、受理を拒否された4組のカップル(そのうち2組は同性カップル、2組は異性カップル)に実際に訴訟を起こされた。
7月:ケンタッキー州知事「同性婚を認めないなら辞職しろ」
2015年7月23日、ケンタッキー州で数人の市職員が同性婚の受理を拒否しているという事実に対してケンタッキー州知事が「同性婚を認めてライセンスを同性カップルに出すか、辞職するかだ。」という声明を出した。
州知事は「個人が宗教的信条を持つことは自由だ。だが、あなたたちは法によって定められた責務を果たすと誓った身でもある。もし自分の信条がその法的な義務に対して相反するもので、責務を果たせないというのならば..取るべき道はただ1つ。辞めなさい。そして、責務を果たせるというものにその席を譲りなさい」と語った。
8月:裁判所に同性婚を受理するよう命令される
同性カップルに7月に訴訟を起こされ、8月には裁判所からキムデヴィスに対して同性婚を受理するよう命令が下った。
8月:裁判所の命令を無視して同性婚の受理を再度拒否
キム・デヴィスはその後、裁判所の命令を無視して同性婚の受理を再度拒否した。
8月:「許してください」
裁判所からの命令に対して、キムデヴィスは「同性婚を拒否するのを許してください」と裁判所に言い、どうしても同性婚を拒否したいのだということを伝えた。しかし、裁判所はこれを受け入れなかった。
9月:投獄
最高裁判所からの命令を無視し、数回もの同性婚の受理を拒否したことにより、キム・デヴィスは収監された。
9月:各メディアが過去を暴き始める
(写真はすべて英ガーディアン)欧米のメディアがキムデヴィスの過去に触れる記事を公開し始める。
9月:6日後に釈放
6日後の9月8日、キムデヴィスは釈放された。同性婚反対派の人々に賞賛され、以下のようにスピーチをした。
「神に栄光あれ!神の下にある人々(スピーチの場にいた同性婚反対派の人々)は戦った。あなたたちは強い人々だ。私たちは、私たちがどういう世界に今いるのか、よくわかっていらっしゃる神に仕える者たちだ。戦い続けるのだ。勢いを落としてはいけない。なぜなら、神は我々を見守っていらっしゃるからだ。神は素晴らしい存在だ!ありがとう」
画像出典:Gurdian