「HIVなんて自分だけなんじゃないか?」
そう思っていました。現に自分の周りに公表する人等おらず、都市伝説なのではないか、とまで思っていました。ピアグループミーティングに参加し、自分以外の感染者に会えた時、僕は1人ではないんだ、そう思いました。
感染者ミーティングに参加
指定された日に待っているとぞろぞろと集まり出しました。指定の時間になり、参加者が集まると司会の方が進行を行って頂き、会が始まりました。僕は一番若く、一番上の方は50代だったと記憶しています。
今回は女性やレズビアンの方はいらっしゃらなかったが、数少ないながら、極まれにいらっしゃるとのことでした。男女・年齢問わず感染してしまう病気なんだ、そう感じました。
各々自己紹介をし、各々の感染原因等を語り始めました。感染原因は人それぞれでしたがやはり、同性間のセックスによる感染が多数でした。
感染後の経緯も人それぞれ
感染後の発覚までの経緯も人それぞれの状況でした。僕と同じように検査を受けた方、すでに発病直前で入院して発覚した方、発病し倒れ気付いた時には病院だった方、色々でした。
発病してしまった方は気付いたら入院をしており、家族や友人等への説明がとても大変だったと聞かされ、検査で判明したことはとても良いことだと言われました。
感染してしまった時点でいいことではないが、自分の身を守る為にも判明したことはとても幸福なのだと気づかされました。
今のこと、これからのこと
各々今現在のことを話し、これからどうしていくのかを話しました。
今後、セックスが出来るのか。
今後、恋愛が出来るのか。
皆考えていることは同じでした。
また、別の感染症にかからないようにコンドームを使用した予防等についても話をしました。
ああ、相談できる人がこんなにもいる…そう感じた瞬間でした。
初めてのミーティングが終了
そうこうしているうちにミーティングも終了の時間になりました。皆、名残おしいのか誰から問わず夕飯を食べに行こうとなり、1人を除き皆でご飯を食べに行きました。
あそこは美味しくないとか、ここはどうだとか。さっきまでHIVのことで悩み、話をしていたはずなのに、ここにはもうそんなものは無いような感じがしました。結局ファミレスに入り、また2時間程話をし、解散となりました。
Yさんと帰りに『良い人達だったね。』と話をしていました。実質ミーティング後、会うことは無い人が多いとは聞いています。現に僕も1人を除き連絡が取れる方はいません。けれども、あそこに参加した時の暖かい空気は今でも忘れることが出来ない、大事な時間でした。
つづく
画像出典:FBA
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